ただのおじさんの「フルス フルス フルス」    ………フルス(葫芦絲)は中国雲南省生まれのひょうたん笛です………

まろやかな音色のフルスに一目(耳)惚れした「ただのおじ」さんが日本でフルスを普及させようと一念発起。はてさて………。

フルスとの出会い(1)

2010年01月03日 | フルスとの出会い
2005年10月、定年退職後第二の人生を主体的に生きようと、中国で日本語教育のボランティアを始めていた。初めて中国に渡って2回目の日曜日の朝のこと、窓の外から聞こえてくる何とも不思議な笛の音で目が覚めた。

中国大陸は河北平野のど真ん中、滄州市にある日本語研修センターの寮でのことである。

流れるような中国独特のメロディーとまろやかで響きのあるその笛の音は私をさわやかに目覚めさせ、南側の窓辺に誘い寄せた。その笛の音は確かに窓の外から聞こえてくるが、それらしきものは何も見えない。
そこで、「何か物売りの呼び笛かもしれない。でも物売りにしては芸術的すぎる………。」などと頭をひねりながら1階の玄関に下り、あたりを見まわしていたがやはり何も見当たらない。そこにやってきた研修生に聞いたら、「ああ、肖さんですよ。」と言って、奥の部屋に案内してくれた。2段ベッドが並ぶその部屋にはなんとも奇妙奇天烈な形をした笛を吹く肖君の姿があった。
「こんな楽器見たことない! こんな音色聴いたことない!」
これはそのときの率直な感想を書き残していたメモだが、このフレーズはその後、コンサートなどの時のキャッチフレーズにしょっちゅう使うことになる。


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