どのおみやげ屋さんでも売っているフルス
音楽用には不向き。
泰山は1545メートル。泰安の北にそびえる山だ。正面から登れば7300段(確かではない)の階段の登山道である。登りは4時間から5時間かかるので、朝早くから出かけた。登山道は見どころが多いので、それほど、退屈な道ではない。
中でも中天門は登山道のちょうど中間点あたりにあり、一番大きな中継点だ。登山道にはおみやげ屋さんはたくさんあるが、ここには大きい店がまとまってある。例のごとく、店頭にフルスは売ってあるかと見ながら歩くが、どの店も真ん中の一番目立つところにバケツに差し込んで置いてある。
ある店で、そのうちの1本を吹いてみた。
音はまろやかですばらしいが、音程は全然違う。ほとんどドレミの音階になっていない。ちなみに値段を聞いたら25元と返ってきた。どうせ買うつもりはないので、立ち去ろうとすると、後ろから15元と、声がかかった。そのまま立ち去ったが、あと、2~3歩歩いてもう一度立ち止まるなら、おそらく14元、13元の声がかかったに違いない。さらに交渉をすれば10元だろう。
形もいいし、子供のおもちゃや中国旅行思いでの置物としてだったら、結構楽しめるおみやげだ。ただ、フルスの練習をしようと思う人はいくら安くてもこんなところで買うべきではない。
町の楽器屋さんか、民族楽器やフルスの専門店で、少なくとも200元以上の物を買うべきである。日本で買えばインターネットでは200元(3000円)ぐらいの品物を1万円程度で売ってあるので、中国でいくら高く買っても結構安い買い物である。