兵隊よりも士官になろう

私はリーダーは天性のものではなく、教育によって量産が可能であると考えています。

時局を読む力をつける

2008-10-02 05:00:00 | リーダーシップ

ニュースで右往左往していては遅すぎる

「リーダーシップ」に必要とされる能力(スキル)はいくつかありますが、その中でも重要な能力の1つに、「時局を読む力」があります。

組織は外部環境や内部環境の変化にさらされています。昭和の大企業や軍隊の組織のように上から一方的に押し付けたり、成功体験を繰り返して対応していては、変化の激しい21世紀では時代遅れの対応となってしまいます。昭和時代のように土地が右肩上がりと信じて強気の経営を貫いたダイエーやそごうは業績を大きく悪化させてしまいました。アメリカのサブプライム問題も、住宅価格は上がり続けるという信仰が、本来住宅を購入してはいけない人達が無理して買った動機となりました。
今まで歩いてきた道が、ずっと先まで同じように続く。そういう前提で将来計画を建てることができる時代は、多くの人にとって幸福な時代といえます。ですが、悲しいかな、そういう時代は過ぎ去ってしまいました。

組織は変化に対して、「自ら変化する」組織(建設的企業文化)は、あまり例がなく、たいていは「変化に対して頑張る」組織(積極的防衛文化)の態度を採ります。また、「変化を拒否する」組織(消極的企業文化)の態度を採る組織もあります。同じ変化でも対応する方法が大きく分かれます。いずれ変化に対応するにしても、時間がかかります。ある変化がおきて、それから対応策を検討するのでは遅いのです。

「時局を読む力」というのは、時代の先を読む力という意味であり、今起こっている変化が将来何をもたらすのだろうかと考えることでもあります。インフレが来たらインフレの対応をするのではなく、いつまでもインフレが続くとは限らないから、デフレに反転したらどうなるか、とか、さらにインフレが進んでハイパーインフレになったらどう対応するのか、そういったことを考えないといけません。
時局を読む力を養うには、いくつか方法があります。インターネットを毎日巡回するサイトを決めておいて、何が書いているか、何が書いていないか、そういったことを何年か継続すると、文字と文字の間に隠れている真実が見えてきます。それをカンを養うと言ってもよいでしょう。人によって差はありますし、得意な分野、そうでない分野と出てきます。
あるニュースを読んで、私はこう感じた。このニュースが重要だと思った。いくつかのニュースをつなぎ合わせて考えたら、こういう出来事が将来おきそうだ。こんな感じにマイニュースをブログなり掲示板に継続して乗せたり、お友達に送って情報交換をしたりすることは、カンを養う上で、とてもスピードアップとなります。なぜなら、脳みそを高速回転させないと文章を書くことができないし、他の人が読んで共感してくれるように文章を書くのは、本を読んだり、ニュース記事を見たりする場合と比べて、数十倍もの労力を使います。原稿用紙1枚分(400字)の記事を読むのは1分もあれば読めますが、書くとなると1時間、時には数時間もかかります。ニュースを書いた人はこう思ったけれど、私はこう思うというふうにメモ書き程度に書きとめておく位でも良いのです。

歴史の小説を読むときも、自分がその時代に生きていたら何をしているだろうか。何ができるだろうか。ifの歴史で、もし○○だったらどうなっていただろうか?そういうことを考えながら歴史を学ぶと楽しく学べますし、似たようなケースに遭遇したとき、あわてることもなくなります。賢者は歴史に学び、愚者は体験に学ぶ。では歴史を学ばず、体験しても同じ過ちを繰り返す人は何と言えばよいのでしょうか? スイーツ(笑 なんだろうか?

2008/10/02 橘みゆき 拝



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