ラッサ熱。3月10日付WHOアップデートではやたらと「impoted from 〇〇国」が目立っています。
- ナイジェリア在住女性がベナンで発症。妊婦。帝王切開術翌日に死亡。その夫は乳児を連れて、黙って病院を去ってトーゴのMangoへ。そこで入院。乳児はラッサ熱陽性、リバビリンで治療中。父親は陰性。接触者追跡、ベナン国内で68例、トーゴ国内で29例。
- ブルキナファソの妊婦。最初ブルキナファソで入院。退院後、自宅で流産。それからブルキナファソで再入院、それからトーゴのMangoの病院へ移送され入院。3月3日に死亡。ラッサ熱陽性確認。
- その他、トーゴ国内で完結する男性例。
なんだかひっちゃかめっちゃかですね。
「国境を越える感染症」なるキーワードは管理人が好んであちこちで使っているものですが、その国境を越える敷居がとってつもなく低いのがアフリカ。国境管理も機能しないうっそうとした森や草原をひょいひょいと徒歩で・・・という感覚は、EVDのときにギニア・シエラ・リベリア発でそこそこ知られているところでもあります。
今後も、一類感染症が世界を震撼させることになる構成要素のひとつとして、ブッシュミートともども認識しておかねばならないことでしょう。
追記:徒歩で国境を越える・・と書きましたが、厳密には、セットプラスだのカーラピッドだの、ポンコツ車1台あれば出来る公共交通機関がさまざまに入り乱れるのもアフリカ。
ソースはWHO
http://www.who.int/csr/don/10-march-2017-lassa-fever-benin-togo-burkina-faso/en/
Lassa Fever – Benin, Togo and Burkina Faso