新型インフルエンザ・ウォッチング日記~渡航医学のブログ~

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opinion@zav.att.ne.jp(関西福祉大学 勝田吉彰研究室)

デマを流したら最高検の捜査対象!

2008-05-07 22:14:06 | 報道

これは韓国のお話。
「米国人は自国産の牛肉を食べない」というデマがネットで流れているのを受け、韓国の最高検察庁が捜査に乗り出すとのこと

「公共の利益を害する目的で虚偽の通信を行った者」を5年以下の懲役または5000万ウォン(約522万円)以下の罰金に処すことができるという規定があり(電気通信基本法47条)、これの適応が検討されている模様です。

新型インフルエンザ パンデミックでも様々な「事実ではない噂」が予想されます。そして感染者数からみちびかれる実質的被害以上の被害をもたらすことも。

2003年SARS流行@北京では、「隣のビルで患者がいたらヤバイ」「道ですれちがっただけでうつる」といったデマが人民の間を駆け巡り、王府井や前門といった繁華街がゴーストタウン化しました(そのおかげで、渋滞も人混みもない万里の長城を堪能できたのは収穫でしたが)。日本人社会だって「○○会社に患者が出た!」「○○クリニックに日本人患者!」「大使館員に死者。葬式が○月○日どこそこで」・・・よくもまあというぐらい色々流れました。

パンデミックでは、いや、フェーズ3のままでも、最初の日本人患者第一号が出た時点で「事実ではない噂」が流れ、社会不安・社会的被害を出すという可能性は強く考えねばならないと思います。

パンデミックで「事実ではない噂」が流れ始めたとき、せめて韓国並みの体制がとれないか・・と思うばかりです(現状では、マスメディアの皆さんに”事実ではない噂の拾い上げと否定報道”をお願いする・・・あたりしか考えつかないのですが)。

ソースは5月7日付朝鮮日報日本語版↓
http://www.chosunonline.com/article/20080507000063

米国産牛肉:デマ流布に対する捜査開始

最高検察庁、刑事処罰も検討

 


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パンデミックの対応について (北たぬき)
2008-05-08 10:45:22
パンデミック時の対応についてどう対応したら良いか判断に困っています、次の事例で先生にお伺いします。私の家庭では妻(専業主婦)と働きだした子供2人がおりますが、いざパンデミックが発生した時、家族全員自宅に篭城するのが一番良い方法だと思いますが現実に職場を放棄するのは責任感や人間性として難しい問題です。まして子供たちは18歳と20歳で感染すると致死率の最も高い年代だと思います。
もし先生が私の立場ならどの様に判断行動しますか?
参考にさせて頂きますので宜しくお願いします。
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籠らざるをえなくなります (tabibito12)
2008-05-08 18:43:46
北たぬきさん、ありがとうございます。
北たぬきさんの誠実な人柄がにじみでた質問ですね。
ただ、「職場放棄」の心配はないと思います。
本当にパンデミックになったら(フェーズ4以上が宣言されたら)、企業活動は大幅に縮小され、自宅で出来るものは自宅でとなるはず。また、少しでも熱が出たりしたら(カゼでも)、出勤したら”いけない”(”しなくても良い”ではなく)になるはずです。つまり、籠っているのが会社側からみても正しい・望ましい行動になります。そういう”お触れ”が出るはず(その根拠は政府による外出自粛要請)。SARS@北京の時も、発熱者は出勤”禁止”のお達しが(少なくともマトモな会社では)出されていました。
 なお、北たぬきさんおよびご子息のお仕事がライフライン関係(医療関係や警察、電力、水道etc)ならば、プレパンデミックワクチン接種対象になっているはずなので、ワクチン接種の上指示に従う・・ということになるかと思います。
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