新型インフルエンザ・ウォッチング日記~渡航医学のブログ~

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ナゾの死からわきおこる疑心暗鬼(パキスタン)

2008-07-08 16:18:41 | 報道

バングラデッシュのUpazila村にてここ1週間あまりの間に子供が2人亡くなり、治療中の子供が多数発生し現地はパニックになっています。

症状はウイルス性髄膜炎のようです。ウイルス性髄膜炎をおこすウイルスが数多くあれど、この件に関して当局が「鶏を食べるのを控えるよう」注意喚起を行ったことから、もしや鳥フル?と疑心暗鬼が盛り上がってしまったようです。

 もちろん理論的には、強毒性(呼吸系以外にも感染しうる)H5N1が中枢神経系に感染してウイルス性髄膜炎を発生させる・・ということは十分に考えられるわけで、今回の疑心暗鬼も否定はとうてい出来ず苦しいところです。

 なお、もしこれが鳥フルじゃなかった・・という結果が出れば、それはそれで考察対象。”ひょっとして”レベルの疑い段階で「鳥えお食うな!」というおふれを出したがゆえに疑心暗鬼(≒社会不安)を招いてしまったことになるわけで、じゃあ、疑い段階の発表はどうすれば良いのか・・となるとこれは本当に悩ましい話になってしまいます

ソースは7月7日付recombinomics↓
http://www.recombinomics.com/News/07070803/Bangladesh_Mystery_Poultry.html
Mystery Fatal Disease In Bangladesh Linked to Poultry?
Recombinomics Commentary 22:50
July 7, 2008


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