昨今、ヒアリが〇〇港で見つかった!と報道が相次ぐ状況が続いています。一連のストーリーが尼崎・神戸港で始まった頃、管理人は国交省データをもとに、「中国からコンテナ船入港は東京・横浜・名古屋・大阪・神戸港が30便前後で肩を並べています。次はここらあたりでしょう」とメディア等でコメントしておりましたが、1か月もしないうちに見事に全部揃ってしまいました。
では、「その次」はどこか予想してみましょう。
1.J2・マイナーリーグの港(地方コンテナ港)から
上記とおなじ国交省統計(我が国港湾への外貿定期コンテナ航路便数)から。
J2・マイナーリーグというのは比喩表現ですが、要は地方でも実力級がいるということです。
清水港(静岡) 7.0便/週
水島港(岡山)・新潟港(新潟) 6.0便/週
福山港(広島)・広島港(広島) 5.0便/週
苫小牧港(北海道) 4.5便/週
あと、メジャーリーグの末席あたりにも
北九州港(福岡)・博多港(福岡) 12便/週
というのがいます。
https://www.mlit.go.jp/common/000228238.pdf#search=%27%E6%88%91%E3%81%8C%E5%9B%BD%E6%B8%AF%E6%B9%BE%E3%81%B8%E3%81%AE%E5%A4%96%E8%B2%BF%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%83%86%E3%83%8A%E8%88%AA%E8%B7%AF%E4%BE%BF%E6%95%B0%27
2.木材港
これはあまり報道されていませんが、ヒアリは木材にも入り込みます。以前当サイトで、南米ボリビアの自警団では泥棒をヒアリ住み着く木に縛り付ける私刑があると紹介しました(http://metro.co.uk/2017/01/05/vigilantes-kill-woman-by-tying-her-to-tree-infested-with-fire-ants-she-was-innocent-6363026/)。ここに目をつけました。日本にヒアリを運んでくるのはコンテナ船だけではなく、木材輸入港もアブナイのではないかと。
ここでまた国交省統計に登場いただきましょう。今回は「バルク貨物(木材)取扱について」というものです。
この中の「主な原木取扱港湾」なる表をコピペすると、
呉港(広島) 176万㌧ -10m 住宅部材
境港(鳥取) 60万㌧ -10m 住宅用合板
尾道糸崎港(広島) 43万㌧ -10m 家具材、建材
浜田港(島根) 26万㌧ -14m 針葉樹合板
舞鶴港(京都) 23万㌧ -10m 合板
徳島小松島港(徳島) 22万㌧ -13m 住宅部材
須崎港(高知) 20万㌧ -10m 梱包材
この中には中国以外の、ヒアリとは無関係の国発も含まれていますから、コンテナ船入港港ほどの精度ではものが言えないわけですが、こちらでは意外なところがメジャーになっているというのは留意すべきでしょう。