新型インフルエンザ・ウォッチング日記~渡航医学のブログ~

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opinion@zav.att.ne.jp(関西福祉大学 勝田吉彰研究室)

マスコミは悩んでいる(新型インフルエンザ)

2008-08-02 10:18:51 | Weblog

31・1日と開催されたNIE全国大会(http://nie.jp)高知大会に行ってきました。

これは新聞を教育に使っている教師とマスコミ関係者の集まりなので、懇親会その他、好きなだけマスコミ関係者と話すことができます。で、fluにからめていくつか雑談的に・・・

ワークショップ「その時―編集局幹部の判断は?」
一面にどんな写真を載せるか・・四川大地震のとき、毎日新聞一面をかざった「鉛筆を握りしめたまま息絶えた子供の手」の写真をめぐって死体の写真を載せることの是非や意義をめぐり議論が盛り上がったところで、私から「新型インフルエンザで64万人が亡くなるという事態にあたり(事故じゃなくて病気だったら)、遺体の写真が載ること有りやなしや?or どんな写真報道をイメージ?」と問いかけてみました。全国紙と地方紙、編集局次長(編集局No.2だけど輪番制で編集責任者にもなる)たちの答えは「難しいが、たとえば日航機事故のとき体育館にズラリ並んだ棺の写真が載った、あんなイメージ。これだけ大勢亡くなってというメッセージは必要か」「そもそもそのような場所(遺体安置所)へ記者が入れるのかどうか?カメラマンを行かせられるのか?記者に感染するか?防御は?」など。その後のお話でも「インフルエンザは大変難しい問題。取材し、新聞を同じように発行し続けられるのか。体制はどうするか?」「高知にも養鶏業は盛んなので(取材時用)感染防御服はいくつか用意しているが・・」と苦悩が伝わってきました。 
 懇親会でも某社の会長と話せる機会があったのですが「本当にその通り(パンデミックでバタバタ)になるかどうかわからないところで、どう(紙面展開)するか難しい」「完璧に対策をする会社が3割あるとして、残り7割がダメージ受けて(機能落ちたとき)その3割の会社は事業継続する意味があるのだろうか」etc悩める声を聞きました。 マスコミも悩んでる。取材も悩んでる。一企業として悩んでいる。生の声聞いた感想でした。

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3 コメント

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”その時”新聞は、、、 (YSK)
2008-08-02 14:19:27
果たして”その時”新聞はマスメディアとしての役目を果たせるのでしょうか? 大いに疑問があります。

せめてテレビなどの電波媒体、もしくはおそらく最後の手段はインターネットでしょうね。
あくまで公表されている数字に基づいてのことですが、遅れていると思っていた韓国や中国、特に韓国のブロードバンド普及率が我が国よりすすんでいるのが目につきます。

日本は携帯電話での通信網が相当発達しているので、実社会で行動している多数の方たちへの連絡や、依頼はこれを使うのがもっとも自然で効果的かと思うのですが、いかがでしょうか。ワンセグでテレビも見えますしね。
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コメントありがとうございます (tabibito12)
2008-08-03 10:14:36
そう、携帯電話が現実的。そう思います。そうなると、携帯電話会社のパンデミック危機管理体制がとても気になってきますね。ドコモあたりは、電電公社時代からの伝統もあり従業員の管理には色々ノウハウありそうですが、じゃあ、孫正義さんは(カネにならない)感染症対策に興味ありやなしやとか・・
いやいや、先入観はいけない。その逆ということだってあるかもしれないですし・・まあ、今もっている携帯と別の社のプリペイド携帯を保険に持っとくというのは一案かもしれませんね。
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早めに政府機関から、、 (YSK)
2008-08-03 14:36:47
、、、携帯電話各社への対策依頼、また必要な対策への援助が必要かと思います。
ある程度は無料でのボランティアで出来るのでしょうが、民間はそれほど予算は潤沢ではありません。

不要・不急のナントカ予算よりは、こちらのほうが余程大切ですし、それができない政府には私たちの命は預けられませんよね、、、。
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