新型インフルエンザ・ウォッチング日記~渡航医学のブログ~

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マダガスカルのペスト騒動、近くの他国はどんな雰囲気になるのか

2017-10-20 00:22:38 | ペスト

マダガスカルのペスト騒動。報道ベースの感染者は800例を越し(おそらくもっともっと)制御不能の様相を呈しています。では他国ではどうなのか。

マダガスカルの交通の多いセイシェル。セイシェル政府からのプレスリリースは毎日出ていますが、”任意のある日”のリリースを見てみると・・・

  • マダガスカルのペストは依然として制御不能で感染者は805例におよび死亡率9.2%。
  • 接触者調査のトレーニング、医療従事者60名と赤十字ボランティアに対して実施。
  • セイシェルでは、現在12名が隔離観察中。その最初のインデックスケースは入院継続中。9日目にはいり、感染性はないと思われる。抗生剤治療が終了するまで病院にとめおかれる。残りの11例は無症状、なかには外国人も含まれる。
  • 軍病院に入院させられているのが6例。
  • ケニアのナイロビから戻ったセイシェル国籍3名は予防薬が与えられ、症状がでなければ帰宅が許されるであろう。
  • 13日にマダガスカルを出てレユニオン経由で入ったフランス人は19日まで留め置き。マダガスカルからモーリシャス経由で入ったオーストラリア人2名は7日間、19日まで留め置き。
  • 感染者のみつかった小学校では生徒577名、教員63名のアクティブサーベイランス。
  • 検査検体は無事フランスに到着し、結果待ち。
  • ホットライン開設。141番。

サーベイランス、隔離、外国人も(もちろん)容赦なし。

日本国内でも、もしもいまが選挙舌戦大盛り上がり期間でなかったならば、(結局は入ってこなかった)エボラ騒動ぐらいのことにはなっていたのかもしれません。

 

http://www.health.gov.sc/index.php/press-releases/

 
 
  
 
 Hotline 141 is active and people can call for information and advice.  
 
 


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