作品#74 青森駅北端

青森駅のホームは長い。
普通の駅の倍ぐらいあるんではなかろうか。
そのホームから更に北の陸奥湾に向かって
一本だけ行き止まりの線路が伸びている。
静かな風景だ。

作品#73 錨は上がってるけど錨を下ろした船

夕日が薄く船体に差す。
鉄板の船体の微妙な陰影がいい。

岩壁に縛り付けられた元青函連絡船、八甲田丸。
対岸は青い海公園。

作品#72 太陽って何だと思う？

カモメよ、キミの前にあってとても眩しく光っている
あの丸いものは、いったい何だかわかるかな？
きっと考えたことはないだろう。
あの中では水素が核融合してヘリウムになっているんだ。
そのときにわずかに質量が消滅する代わりに
E=mc^2で計算されるエネルギーが放出されて
それで輝いているんだよ。
ま、どうでもいいんだけどさ。

青森市、青い海公園にて。

作品#71 空を目指すものたち

鋭く尖った三角。街灯の上のカモメ。
鰯雲の下、高みを目指す。

青森市、青い海公園にて。

作品#70 光る橋

太陽の光が海面に当って反射し、橋を下から照らしている。
普通光るはずのない場所が光っている。
無理して見ると太陽光が橋を透過してきたようにも感じる。
不思議な光景だ。

同じく青森ベイブリッジを青森ラブリッジ東端から望む。

作品#69 私たちは暗い宇宙にいる

そもそも昼間、空が明るいのがいけない。
太陽以外の恒星はいつでも空にあるのに
空気や水蒸気が太陽の光を散乱するので隠れてしまう。
我々は宇宙の直中にいることをもっと意識すべきなのに。

レンズの絞りは7枚なので光芒が14本出ている。
丸い絞りにしてくれないかなぁ。

吊り橋は青森ベイブリッジ。
右の船は青函連絡船メモリアルシップ 八甲田丸。

作品#68 海辺のウッドデッキ

海に面して広々したウッドデッキが続いている。
台風一過で湿気が吹き飛ばされて遠くまで景色が見える。
明るい午後の陽射しが手すりの影を作っている。
どこか嘘っぽいウッドデッキ。

青森県青森市、青森港の青い海公園から陸奥湾を望む。

作品#67 私に到りそして吹き抜ける

空も電線も電柱も道路も軽トラックも、
遠くから私に向かってやってきて、そして私を過ぎて行く。
その「光景圧」が正面から私を押し、私はそれに抗して立っている。

三重県、安濃町にて。

作品#66 空を遮るもの

妖し気な雲。
しだいに夕闇が迫ってくる。
微妙なディテールは、
何かをその上に隠しているかのように期待させる。

三重県、安濃町。北の空。

作品#65 山の向こうにある夏の空

土手の向こうには川がある。
その川の向こうにはちょっとした町がある。
町の向こうには山があり、
そしてその向こうに入道雲。
あぁ、夏！

長野県、豊科町にて。