復興が遅れている原因は多々あります。
高台移転が遅れる原因も多々ありますが、一つは移転候補地の山林の所有者が不明で探すのが大変なケースが多々あるといいます。
不動産の名義人が死亡してから数十年も経っていて、法的に相続の権利のあるその子供も死亡しており、孫たちが大勢いて各地や海外に散らばって住んでいる・・・そのすべてに連絡を取って了承してもらわないと・・・所有を変更できず、手が付けられないといいます。
固定資産税を払いたくない人ばかりだから、誰も相続登記での名義変更をしない・・・というケースが多いのでは?
それなのに、「相続登記はいつまでにすべし」という法律上の期限が決められていません。 よって、放置していてもなんの罰もありません。
ずいぶんとバカげた話です。 国の法律が不備なために、自治体は固定資産税を取りっぱぐれている・・・のではないか?
その上、被災地に限らず、別な誰かや自治体などがその土地を有効に利用しようとしても、上記のようなことになって、売買交渉相手が不明で、手が出せない・・・長期間放置していると本来の相続人も売りたくなった時にいまさら他の法的に相続の権利のある者たちの全てから承認を取り付けなければなりません。
このこと自体が不合理なことで、たとえば名義人が死亡した後5年後までに相続登記しないと罰金を取られ、7年後までにやらないと公に没収される(相続争いで裁判中など特段の理由がある場合を除いて)ように法律を改正するとか・・・すべきでは?
それはそれとして、津波被害を避けられる高台移転に是非必要なら、素早く特例法を通して、すぐ利用できるようにすべきです。
後から相続人が現れても、それまで有効利用もしていなかったのですから補償金で解決すればよいのです。 自治体による固定資産用の評価額もありますから補償金もそれに準じればよいでしょう。