それ自体が危険であり、かつ危険な普天間基地の固定化にも繋がるオスプレイの普天間基地配備 に沖縄県民は大勢で強く反対しています。
配備を強行して事故でも起きれば市民に大きな被害が出る可能性があり、そうなれば、米軍基地に対する県民の反感が爆発するでしょう。
国民も怒ります。
なお、「中国が尖閣を狙っている。 沖縄の米軍海兵隊基地やオスプレイがその抑止力になる。 沖縄普天間基地移設などの問題で鳩山首相が米国との信頼関係をそこねたから、その隙間風に乗じて中露韓が日本に付け込んで来た」と自民党や一部の評論家たちが吹聴しています。
確かに、私も鳩山首相(当時)が、自ら大上段に提起しながら、この困難な政策を実現のための作戦はあまりにも甘く、作戦能力の無さ(外務省などの官僚にじゃまされるのは想定内のはずだが何の対抗策も無し)、日米トップ交渉の覚悟も無しでの撤回・・・の無責任さにはあきれ果てました。
そもそも「日米合意の辺野古移設」は「実現不可能」であることを米国の政治家たちにだんだんと解ってもらい、それから、米軍の戦略見直し、再編計画のタイミングをとらえて普天間基地の海外移設を持ち出す・・・ぐらいでなければ、いたずらに紛糾するばかりで実現は難しいという課題です。
それはそうとして、「日本政府が米軍基地周辺住民のことを大事にして米国・米軍の意向に逆らったら、日本が防衛できなくなる。 だから逆らうな」という考え方はどうでしょうか?
それで独立国の考えといえるでしょうか?
自衛隊の基地なら普天間基地ほどの危険があり県民の反対がこれほど強い基地は当初から避けるでしょうし、あったとすれば、すぐに閉鎖するでしょう。
「そもそも米軍の意向に逆らったら日本の防衛が危くなる」 という状態がこれからもずっと続くことこそ・・・「大局的に見れば日本の防衛は不安定であり、脆い」と言えます。
「日本の防衛は米軍基地と米軍が頼りだ」というような安易な構えや体制では日本の防衛はかえって危ないのです。
そもそも米国は外国であり、言葉こそ巧みだが、そうとう傲慢でわがままな自国益中心の国柄です。
日米同盟といっても、現実には米国にとって最も大事な同盟国はイスラエルと英国であり、日本ではないのです。
それに「他国間の領土問題・国境問題には米国は中立」という原則を持っています。
米軍基地があっても、中国による色々な形での尖閣諸島への侵攻に対し、前面に立つのはあくまで日本 政府と海上保安庁や自衛隊と警察などです。
その体制を準備していくことこそ防衛に重要です。
それと、なによりも、「尖閣諸島は日本の領土であるという根拠」を米国・アジア・欧州などへ広く強く宣伝することが大事。
またそれが中国人の中に伝わるようあらゆる手を尽くすべき。
そして、100%勝てる国際司法裁判所に提訴して、むしろ国際化することにより、中国と軍事や経済制裁などで激突せずに、勝利するのが日本にとって一番 得策。
日本政府が「領土問題は存在しない」と言うだけでは、中国の領土要求だけが中国内外で宣伝され、日本はだんだん不利になって行くでしょう。
日本の外務省も政治家も国際的宣伝力が弱すぎ・・・認識不足もはなはだしい・・・作戦能力が無い・・・のがいけない。