逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

現行消費税廃止と基本税率20%の新消費税の創設

2009年08月01日 | 経済
高額の日本の高速料金は『消費税』と同じ性格を持っている。
受益者負担の原則を振りかざして、自民党は高速道路無料化に反対しているが、この話は田舎の高速道路と都市周辺の高速道路とは分けて考えるべきであろう。
事情が全く違います。
地元の人が自由に使えないような、高額な料金の田舎のフル規格の高速有料道路は犯罪的な愚行である。
実際問題、田舎の高速道路を見て欲しい。
盆とか正月や連休を除けば、何処を見ても車なんか走っていなくて、石原慎太郎の小倅の行政改革担当、規制改革担当大臣石原 伸晃が『北海道の高速道路は車が走らずクマが走っている』とうっかり口走って、鈴木宗男に『私は北海道に住んでいるがクマなどは見た事がはありません』『何処の高速道路ですか。教えてください』と突っ込まれていました。
鈴木宗男が言うように、いくら北海道でもクマは走っていない。
しかし、高速道路を走っている車より、クマではないが料金所の職員の方が多いのは確かですよ。

地方の活性化のためには絶対に、田舎の高速道路は即時無料開放すべきです。
税金で造られた道路は基本的に公共財で全ての人が自由に使えるように原則無料のものです。
日本政府等が『国家の流通をなるべく少なくする』との方針が有るならともかく、道路を通行する者から通行料金を取る行為は、通行妨害行為に等しく、アフガンの軍閥やタリバンの行う山賊行為紛いの『通行税』と、どれ程の違いが有るのか。?

原則無料のモノ(道路の通行)に高額の料金(税金の徴収?)は悪法中の悪法で、田舎の高速道は即時無料開放するべき性格のものであろう。
それとも、現在の自民党の方針とは正反対に基本は無料で、少しは車の走る日曜祝日だけ料金を徴収する方法も有る。
公費を投じて作った道路だから、無料で開放するのが正しいという原則を守るべきです。

『都市部は公共交通機関へ誘導』

ただ都市近郊の高速道路や大都市間の主要な幹線道路と、誰も走らない田舎の高額の有料道路とは同じには扱えない。
エネルギー効率の極めて悪い自動車から、資源の節約になる効率の良い鉄道などの公共交通機関へ誘導する為にも、使用(消費)を抑制する効果が有る料金(通行税)徴収は、『消費を抑制する消費税』との兼ね合いから、有る程度は認められるべきであろう。

『消費税の効用』

消費税の長所は、『景気の変動に左右されずに、もっとも安定した財源』との認識は間違いで、実は景気の変動に最も左右される税金が『消費税』である。
消費行動に伴う『税金』は基本的に『景気の変動によって左右する』仕組み(性質)を持っている。
景気に影響されない税とは、市町村の主な収入源である固定資産税などの資産課税だけであろう。
あるいは世界中で歴史的な悪法として有名な『人頭税』であろう。(日本の5%の消費税は、人が生存に絶対必要な医療費や食料費などに課税しているので人頭税の性格が有る)
そして日本は基本的に資産家の所有する有り余る、余分な金融資産などに対する『資産課税』を疎かにしてきた。
反対に変動幅の大きい消費税や所得課税だけに頼って来たので(資産課税を惰っていたために)、僅か20年間で800兆円というような今のように大きな財政赤字を膨らませて仕舞っているのです。

『消費課税の目的とは何か』

政治とは、現在の生活を如何するかだけではなく、社会全体として将来の日本の未来図をどの様に設計するかの考え(ビジョン)が無くてはいけない。
消費税を絶対的な悪と考える必要はなく、消費を抑制したいものには高率をかけるなど、政策的に利用することもできる。
社会として、好ましくない消費を抑制する(あるいは税率を0%にして消費を一定方向に誘導する)効用も期待できる、生かして使うべき制度だと思います。

『好ましくない消費を抑制』

『消費を押さえる』、此れこそが消費税の真骨頂で、ヨーロッパ諸国が全て高率の消費税を導入している理由がまさにこの理由からです。
高い税率の『消費税』には国民の無駄で野放図な浪費を押さえて、消費ではなく貯蓄を奨励する目的が有る。
経済学的に考えると消費税には強力な『インフレ対策』としての経済効果が有るのです。
其れを昔から貯蓄率世界一で、しかも世界とは逆に『消費不況』の為に起こったデフレ不況で長年苦しめられている日本で20年も続けている愚行には呆れ返るばかりである。

インフレだった20年前の1989年のバブル期の消費税導入には経済学的な道理があったが、バブル崩壊でデフレ下の日本で、3%から5%にたった2%上げただけで97年に日本経済は壊滅的な損害をうけている。
世界的に珍しい厳しいデフレ下で『税金を取りやすいから』と何の考えも無く消費税に執着している今の日本政府は、経済の仕組みを良く理解しているとは到底言えない。

『消費税ではなく物品税』

20%の税率のヨーロッパ諸国の消費税には医療や教育は無税、食品なども無税か極低率で同じ名前の日本の消費税とは似て非なるもの。
日本で『消費税』と同じ名前で呼んでいるものは、食品偽装や耐震偽装より悪質な、全くの名称偽装ですよ。
欧州の『税』を『消費税』と称しているが、イギリスでは所得の低い一般庶民は殆んど消費税を払っていないので、日本で消費税導入時に廃止された税率10%の高級品にかけられていた『物品税』と同じ種類の税金です。
それで欧州の様に物品税(消費税)が20%以上でも、庶民には負担にならず、普通の生活が出来る。
そして、5%の日本の消費税と欧州の20%の物品税(消費税)の各国の税収に占める比率は、法人税と同程度の割合(税収の三分の一程度)です。
日本も現在の消費税を即時廃止し、昔の物品税を税率20%で復活させれば税収は同じで人々の暮らし向きは随分良くなります。

『昔の物品税は一律10%』

今ならガソリン税や酒税、煙草税も消費税に組み入れて税制を単純化し、税率を多段階にするのが良さそうです。
高級洋酒や香水など贅沢品に消費税導入以前は、一律10%の物品税がかけられていたが、これ等は高ければ高いほど値打ちが上がる。
生活必需品とは持っている特徴や意味が全く正反対で『高くて誰でもが買えない』ところに付加価値が付くし、より値打ちが上がるのです。

ブランド品なんかは200%程度の贅沢税をかけて1つが数百万円もすれば、間違っても女子高生には手が出せず、一部のセレブだけが買えて差別化がはかれます。

消費税の廃止と物品税の復活と必要度に応じて『税率を多段階にする』方式で、誰もが困らず、しかも税収アップにもなります。
物品税を払う超金持ちは困るどころか、ステータスになるので喜ぶし、勿論消費税に苦しめられていた庶民も喜ぶ。
一番良い所は、消費不況に苦しむ日本経済が活性化して国庫に入る国税収入が倍加する事です。
今の日本では、いくら良いものを安く作っても『消費を抑制する』消費税の弊害で売れないのです。





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高速道路無料化は環境破壊に繋がる (kaetzchen)
2009-08-01 13:35:18
>ブログ主さん いつも長くてすみません.

>地方の活性化のためには絶対に、田舎の高速道路は即時無料化すべきです

 私は「田舎」に住んでいるので分かるのですけど,浜田道とか米子道のように,車線が片側1車線しかない「速度制限付きの高速道路」は存在自体が論外です(笑) ETC 1000円なんて時には渋滞の嵐になります.あれは「無料化」してはだめで,やはり「値下げ」で交通量を規制しないと,大事故の時などに救急車両やパトカーが入り込めず,人命が失われる結果となります.「田舎」のきれいな空気が排気ガスで汚染されます.

# ちなみに山口線のSLはわざと黒い煙を出すように,重油を加えているそうです.もともとC57という平地を走る機関車で宮野-仁保間の急坂を登ること自体が無理で,あの区間は重油で走るか,後ろにDD51というディーゼル機関車を補機につけているそうです.美祢線の今は廃止された大嶺支線の終点の大嶺駅はかつて水蒸気しか吐かないD51が走っていたという話.そう,大嶺炭田は無煙炭という非常に高品質な石炭が露天掘りされていたのです.JRはなぜこの無煙炭を山口線のSLに使わないのか,観光のためには環境破壊しても「田舎」では構わないということなんでしょうね.

 時々,利用する山陽自動車道の高速バスのように 100km/h 制限で片側3車線でも,事故の時やラッシュ時にはどうしても渋滞してしまいます.逆に言えば,どうして「鉄道貨物輸送」や「フェリー」というクリーンな輸送形態へ補助金を出さないのか.自動車会社からの多額の寄附や圧力がミエミエですね.

 また,中国自動車道のように山間部を走る「高速道路」はどうしても霧がかかりやすく,悪天候のために事故も多く,やはり渋滞が多くなってしまう欠点があります.結果として,田舎の高速道路を無料化すると,環境破壊や交通事故の増加が見込まれるのではないかというのが私の考え方です.
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アメリカ型資本主義(新自由主義)は環境を破壊する (ブログ主)
2009-08-01 16:45:32
高速道路に限らず、大量生産大量消費のアメリカ型の資本主義は環境に悪い。
近頃倒産したGMの作っていたハマーを御存知ですか。
ハマーは、ガソリン車はV8の6000ccエンジンで、新車を購入した人が『この車はどこかおかしい、多分故障しているはずだ。それでなければこんなに燃費が悪いはずがない』と言って、サービス部門に車を持ち込んでくるとの笑い話があります。
車体が異常に重いために、ガソリンが極端に必要になるのですよ。
アメリカの軍用仕様のハマーH1の燃費は1~2キロらしいしH2で3~4キロの燃費という凄まじさ。
金融危機以前のアメリカ人が選ぶ良い車の基準(条件)は安全性と大きさだったらしい。
大きく(4トントラック並みの横幅)で他の車とぶつかっても壊れない(安全)丈夫さ(元は軍用車両)でハマーが消費者に喜ばれていた。
これでは性能の良い日本車に太刀打ちできないので、GMが倒産したのも有る意味当然ですね。


kaetzchenさん。
田舎の高速道路の意味を誤解しているようですね。
これは田舎に有る高速道路を意味していません。
大都市から大都市を結んでいる名神でも東名でも路線が有るのは大部分は田舎ですよ。
幾等田舎を走っていても、これは都会周辺の高速道路と解釈するべきですね。
私の指摘している『田舎の高速道路』の意味は『田舎から田舎を結ぶ高速道路』の事です。
あるいは『過疎地と町とを結ぶ道路』でいくらかは車の走る日曜祝日を除く平日には全く車が走っていないのですよ。
この様な有料道路を建設するなど、犯罪行為に近い資源の浪費ですね。

日本の道路族は『諸外国に比べて、まだまだ日本は道路が必要で造らなければならない』といっているが、国土全体を分母にして人口で割れば確かに欧州より劣っているが、分母を国土全体ではなく人が住む居住空間に限定すれば、道路は少ないどころかドイツなどのヨーロッパ諸国の5倍から10倍程の多さらしいですよ。
返信する
私の方の誤解でしたね (kaetzchen)
2009-08-01 17:02:02
>ブログ主さん  今日は全国的に雷雨が多いですね.

| 田舎の高速道路の意味を誤解しているようですね。
| これは田舎に有る高速道路を意味していません。

 と言うより,「過疎地在住の人間」に誤解される書き方だったのではないでしょうか.私は現在「過疎地」(と言っても一応政令指定都市) に居るので,田舎という言葉を聞くとどうしても「過疎地」の「犯罪行為に近い資源の浪費」の高速道路や有料道路を思いついてしまいます.いわゆる「中山間地」では医療機関もなくなり,「犯罪行為に近い資源の浪費」を自治医大出のドクターカーが走るという現状が,今回の福岡・山口・広島の災害とも結び付いているんですよ.

 まぁ,これは書き方による双方の誤解ですから,この話はこれで終わりにしましょう.


| 大都市から大都市を結んでいる名神でも東名でも路線が有るのは大部分は田舎ですよ。

 それは新幹線でも同じですよ(笑) わざわざ岐阜羽島なんて政治駅を作った笑い話もありますからね.岐阜羽島駅は新岩国駅と似ていて,名鉄羽島線や3セク錦川清流線とのアクセスが不便.新倉敷駅なんてバスとタクシーでしか倉敷市内に入れません.地下鉄で繋がった新神戸駅や新大阪駅なんてまだましな方です.

 以前,名神を走っていて気付いたのが,一宮から名古屋市内へ入る区間がアスファルトでなくコンクリートで舗装してあって,雨天時でもハンドルを取られずに運転しやすかったことです.逆に言うと,石油化学工業の発展によって「ごみ」として大量に出てきたアスファルトの行き先がまさに「舗装された」県道・国道・高速道路だったのではないかと穿った見方をしてしまいます.
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Unknown (rica_ni_kanmuri)
2009-08-02 01:32:07
物品税と消費税のお話は目から鱗が剥がれる思いで読ませて頂きました。 ミンスが仮に与党になってもそんなアイデアは出てこないと暗澹たる思いです。 ありがとうございました。
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税制とは政治そのもの (ブログ主)
2009-08-02 09:30:30
rica_ni_kanmuriさん、はじめまして。

コメント有り難う御座います。
民主党も自民党もついでに国民新党も、みんな元を質せば自民党で政治手法にそれほどの違いは無く、消費税に限っても直ぐ増税するかゆっくり増税するか。どちらにしろ消費税頼みで時間差攻撃の違いだけですよ。

実は『税金』とは単なる『国家の収入源』という意味だけではすまない『どのような国家を創るか』というトンデモナク大きな政治的意味を持つのです。
日本では麻生政権が大型ばら撒き政策の中のエコポイントで燃料効率の悪い大型車ほど優遇する制度をつくったが、対照的にアメリカのオバマ政権は大型車から燃費効率の良い小型車に買い換える人を助成する。
何を助勢して何を抑制するか。
国としての方針を決めて、より良い理想的な未来像に向かって努力する。
これをするのが政治です。

ところが日本には細かい計算の出来る優秀な大蔵官僚はいても、政治の話が出来る政治家(自民や民主)が一人もいない。
だから出来上がった制度(消費税)を守る事が役目の官僚の言いなりになる。
これでは日本は滅びます。

政治家不在は今に始まった事ではなく、ずっと以前からの日本の伝統ですが、これは今のマスコミのキャンペーンのように官僚の力を奪って済む話ではありません。
今の日本は、離陸時に逆噴射する機長(政治家)だけならとっくの昔に海上にまッ逆さまに墜落しています。
まがりなりにも今でも日本が破産しないで不況程度ですんでいるのは世界的に優秀な官僚組織が有るからです。
官僚とは、政治的に決まった事柄を守るのが仕事で、官僚自らは新しい事は何もしません。
全ては政治です。
税金でも80年代まで所得税の最高税率は75%、法人税の基本税率は40%だったものが所得税40%法人税30%に其々引き下げられ、その結果が御存知のような日本国の莫大な財政赤字と貧富の格差の増大と金融危機などに対する社会的な構造の脆さを作ってしまったのです。
正に政治責任ですね。
返信する
Unknown (もえおじ)
2009-08-03 02:09:15
私の欧州生活の経験から言っても、欧州では、酒税、煙草税、資産税は非常に割高です。 しかしながら、欧州の消費税は「物品税」だから日本の人頭税的な性格をもつ消費税と異なるという主張は、いささか極論です。 私の理解では、欧州では「低所得者も応分の税負担をすることが大切である」と考えられていると思います。

欧州での消費税の特徴は、①食料品などの生活必需品に対する税率が低く抑えられていること ②個人単位の納税/収入が把握されることで低所得者に社会保障費として再配分が行なわれ、事実上の消費税分の払い戻しがされること の2点であると思います。

とりあえず、所得税 50% ⇒ 55%、住民税 15% ⇒ 20% (元の税率に戻す)、
法人税 30% ⇒ 35% + 売上税 5%分、
さらに、酒税、煙草税を含む物品税を値上げするなどを実施すれば消費税の値上げは必要ないと考えます。

あと、官僚が優秀であるという意見には、違和感を感じます。( 現在の日本の惨状は、官僚にも多いに責任があるはずです。)
返信する
ありがとう (rica_ni_kanmuri)
2009-08-03 05:57:17
 拙いコメントにお答え頂きありがとうございました。 官僚について 一部のキャリアの中には人を人とも思わぬ似非エリートがいるのは事実です。 小輩がたまたま3ヶ月日米会話学院で知り合った同じクラスのキャリア予備軍達は真剣に日本の未来を憂い 自らの多少とも人より秀でた能力で日本をしょって立とうと青雲の志を持った人達でした。出自や学歴をひけらかすのは偽のエリートで真のエリートは自分に出来ることは何かと日々研鑽に励んでおり、頭の下がる思いでした。 彼らも今や局長クラス 殆どの人が局長になれずに天下りしてしまったと思いますが、若い頃の青雲の志をゆがめて上司の言いなりに育ててしまうのは政治家の責任もありますが、国民であり平凡な能力しか持っていない私たちの責任でもあります。 この愚民にしてこの政治屋有り 愚民政治とゆわれますが、私たちがもっとアピールしていくのもこの折角のキャリア達の才能の芽を摘んでしまう風潮に一矢報いる事になるのではないかと思う今日この頃です。 抽象的・観念的なコメントで申し訳ありません。 ありがとうございました。
返信する
逝きし世の面影の世界 (ブログ主)
2009-08-03 16:55:58
rica_ni_kanmuriさん、激励コメントには感謝、感激。有り難う御座います。
もえおじさんの当方の書き足らなかった補足や疑問ののコメントには有意義で、実に,有り難い。もえおじさん、有り難う御座います

当ブログは渡辺京二氏の『逝きし世の面影』から題名を拝借しています。
この本は150年前なら、普通の一般市民が誰でも知っていた事実が、今では全ての人々に忘れられた(書き換えられた歴史)を丹念に拾い上げた名著です。
このブログの趣旨も同じで、この本と同じような観点(数十年前の普通の日本人なら誰でも知っていた事実や知識。しかし今では忘れ去られている半世紀前の真実を、いくらかでも此処に書き残したい)で物事を取り上げようと考えています。
視点が違うので、当然現在の良識有る市民の一般的な認識とはいささか異なる点が有るのは、元々の趣旨から言って当然なのです。
例えるなら昔の尺貫法の物差しで測って(判定)いるので当然寸法の数字(結論部分)は違ってきますが、科学的であるとされている人工的なメートル法より身体尺である尺貫法の方が人間相手の和裁などでは使い勝手が良く今でも使用されています。

『現在の日本の惨状は、官僚にも多いに責任があるはずです』
とのもえおじさんの御意見は今の日本の国民全ての意見でもあるでしょう。
勿論私も同じ様に日本の高級官僚の問題点は、非常に大きいと認識しています。
そして今回の総選挙での争点は、まさしく『政権交代』と『官僚制度』であると民主党やメディアは大宣伝している。
自民党も『政権交代』以外は同じ事を言っています。
日本国中で「官僚制度」の問題点を今、指摘しない人物は一人もいませんよ。
ですから日本の官僚制度が何らかの問題を抱えているのは事実であると思って間違いないでしょう。
此処で少し不思議に思いませんか。
この全てのマスコミ総がかり『官僚問題』の主張は果してそのまま信じて良いものだろうか。?
4年前にマスコミが大宣伝した『郵政改革が全て改革の本丸』との主張が大嘘であったように、『官僚の問題点』は有るだろうが、他の全てに優先するほどの大問題なのか。?

何故なら、今とは違い20年以上前なら全ての国民やメディアは日本の政治家は三流だが世界的に優秀な官僚制度のお陰で日本が上手く行っていると思っていたのです。
其れが本当かどうかは別にして、全てのマスコミがその様に主張していました。20年前に何かが変わったのです。

このことに関連して反戦塾のましまさんは民主党・マニフェストで、
>「歴史的転換」をいうが、それらはすべて「脱官僚」に集約されているように見える。<
とか、>私は、基本的に官僚は政治家より政策にくわしく優秀であり、国民に対して公正公平な感覚を持っていると考えている。<
と語っているが全く同感です。
4年前の郵政選挙や、20年前の国鉄解体の為に仕掛けられた国労組合員叩きキャンペーンの時に感じたものと同じ種類の危惧を感じます。

日本の官僚制度のお陰で、自民党政府がこれほどの無茶苦茶をしても未だに国家が破綻していないで辛うじてもっているのではないでしょうか。
ただこの話は、支持者があまり多くは有りませんね。
かなり見識の高い人でも『日本の最大の問題点は官僚制度』だと何の疑いも無く信じきっていますが、何故そのような考え方を持ったのかを今一度立ち止まってもう一度冷静に考えてみるの大事ではないでしょうか。
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日本の消費税は人頭税の意味 (ブログ主)
2009-08-03 16:59:34
世界一の人口大国中国の人口抑制策である『一人っ子政策』は数々の人権侵害を生んで世界から非難されていますが、その中国でも人が生まれる出産に税金をかけるなどの、日本の消費税の様な非人道的な課税処置はしていない。
古今東西の歴史をひもといても、子供を産む親から税金を取る国家などは前代未聞ですよ。
また医療費に税金を取る国家も聞いた事が無い。
教育費についても全く同じで、女性の高等教育は必要ないとしたアフガニスタンのイスラム原理主義のタリバンでも教育からは税金を取らなかった。
普通のまともな国家はこれ等には逆に補助金や奨励金を惜しみなくつぎ込んでいます。
少子化対策を言いながら出産に対して税金をかける。
教育や医療にまで例外なく税金をかける日本政府は『金の亡者』の亡国の輩であり、日本の消費税は世界的に見ても珍しい『人頭税的な性格』をもつ税制であると言っても『言いすぎ』とは思いません。
世界の良識有る国では日本の消費税の考え方とは正反対に、
もえおじさんのご指摘のように『低所得者に社会保障費として再配分が行なわれ、事実上の消費税分の払い戻しがされている』 のです。

>欧州では「低所得者も応分の税負担をすることが大切である」と考えられていると思います。

は少し前提が間違っていると思いますよ。
この考え方は20年前のサッチャー政権(新自由主義)が言い出したことで其れ以前の常識とは完全に正反対です。
税とは、能力によって(余裕の有る裕福層)負担するもので、生活困窮者からも税をとろうと考えるなどは基本的に間違いです。
このレーガンやサッチャー、日本の中曽根康弘の新自由主義は『新』とは名前がついているが、資本主義の先祖がえりに近い思想で、150年前のマルクスが資本論を書いた時代の野蛮な略奪型の資本主義の考えであり、あるいは江戸時代の農民に対する幕府の考えからに近いでしょう。
基本的に民主主義の対極に有る思想で有るといえます。
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