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逝きし世の面影

政治、経済、社会、宗教などを脈絡無く語る

耐用年数がすぎた『日米安保』

2010年07月02日 | 軍事、外交

『日米同盟が抱えている根本矛盾』

世界の警察官を自称して他国に軍事介入する米国ですが、この『世界の警察官』はアメリカが自分で勝手に言っているだけである。事実であるかどうかは調べてみないと確かな事は何ともいえない。
そして、いま世界で起きている現実からは、『警察官』とは縁遠いアメリカの真実の姿が見えてくる。
現実の世界で一番破綻した悲惨な国家はソマリアで次にアフガニスタンやイラクが続く。
アメリカの近くでは、中南米で治安の悪い破綻寸前の悲惨な国家はコロンビアやハイチなのですが、これ等は破綻国家の何れも、共通点は自称世界の『警察』アメリカが介入した国々だったのです。
それも介入以前と以後では、断然アメリカの介入後に極度に治安や社会状況が悪化しているのです。
介入前の水準の方が遥かに良かった。
多くの日本人が素朴に考えている『アメリカに守ってもらったら安心』は日本の常識ではあるが、事実の裏付けがなく『世界の常識』とはなっていない。
理想と現実は同じではなく、世界の厳しい現実は正反対で、『アメリカに守ってもらったら国家が破綻した』のです。

『日本人の思い込み(錯覚)の原因』

日本人一般が持っているアメリカに対する安心感、信頼感(錯覚)が起きた原因は曖昧な思い込みではなく、はっきりした事実の裏付けがある。
戦後の目覚しい経済発展と、戦前の明治憲法下では有り得なかった65年間もの長期の平和の恩恵を全ての日本人が受けている。これが大きい。
その原因が日米安保だと誤解したのです。
しかし日本国の驚異的繁栄と長期の平和の原因が、米軍全面占領時代の1951年からの旧日米安保などでは決してない。(日本独立後の新安保なら1960年6月からの50年間)
この旧日米安保条約の5年前1946年に公布された日本国憲法(特に9条)が、日本国を色々な軍事介入(危機)から守ってきた。
今のソマリア、アフガンやイラクの悲惨な有様を見れば、この事実は間違いようの無い真実である。
アメリカですが真実の姿は警察官ではなく縄張りからみかじめ料(冥加金)を集めるヤクザ、地回り、暴力団の類に近い。
精一杯贔屓目に見ても、高い料金を払えば契約者を守ると宣伝している営利企業の警備会社程度であり、警察とは性質が正反対である。
何故なら警備会社よりも日本の『警察』が市民から信頼されている理由は、身内と他人を区別せず(同盟国を贔屓せず)公平に接するからであり、利権や縁故、出した金額の多寡で扱いが違うことがないからですね。
ですから日本はアメリカの同盟国だから、いざと言う時に『世界の警察』に守ってもらうとの発想自体が『根本的な間違い』であるのです。
アメリカが本当に世界の警察官であるなら、同盟の有無や負担額の高低を理由にして日本を守らない。(守っては警察の名前が泣く)
そして安保条約では、アメリカには日本防衛の『義務がある』とは何処にも書いていない。
日米安保の第五条に『共通の危険に対処する』とあるだけで『米軍が日本を守る』との確約は全くないのが真実です。
この『アメリカ軍の日本防衛』問題は、今回のG8の宣言の天安関連での『韓国の調査団報告の文脈では』との曖昧表現と同じで、自分にとって都合の良い様に『その様にも解釈できる』程度である。

『左翼の論理よりも右翼の直感が正しい場合もある』

当ブログの『サッカー・ワールドカップと『君が代』』に送られてきた質 問氏(中国の少数民族対策(チベット問題)を非難しているので中国の少数民族?かも知れないが)のコメントが素晴らしい。
滅多にないが、時には的確で正しい右翼の『一言』と言うものが偶にはなる。
3~4月時点での、ネットウヨの『安物の欠陥商品の韓国軍天安艦』の話などは、今の日本政府の発言やマスコミ報道などと比べたら天と地程違い、その正しさは一目瞭然である。
彼等は理論も知性も経験も何も無いが、唯一本能的(動物的)な『直感』だけは発達している。
今日本社会は悪魔の碾き臼である新自由主義の跋扈による格差社会深刻化。
非正規雇用で将来が不安なワーキングプアの携帯中毒のネットウヨの若者が『韓国、中国が悪い』と考えるのは『お馬鹿な結論部分』だけなら、面白い事に天安沈没とまったく同じで実は正解なのです。
今の若者達の苦境の大きな原因は、日本企業の韓国や中国への生産拠点の海外移動であるのです。
今の日本の部品メーカーは価格面で中国など安価な外国と競争させられているのですが、同じように今の日本の労働者は低賃金の外国の、例えば中国などの労働者と無理やり競争させられている。
これでは生活できない。
今のように多くの日本人が必死になって頑張って働いてもワーキングプアになるのは当然の結果なのです。
何十回と『撲滅 中国共産党』と落書きを繰り返す質君ですが、(ほんの少し表現が間違っているが)実は言っていることは全く正しいのです。(私の判断、主張と同じ)
『中華の侵略を排除し、防衛力を強化する政党はどこでしょうか』
何かは名言中の名言で、まったく正しく今の日本の消費不況とデフレの『原因が何であるか』を経済学者以上に正確に理解しているから驚きだ。
経済理論を理解できず『軍事的な脅威』と勘違いしている部分はお粗末過ぎてお笑いですが、本能的に実に良いところ(中韓)に目をつけているのです。
しかし残念ながら、中華の侵略を排しても、次はベトナム共産党の侵略がはじまるんじゃなかろうか(トホホ)その次はバングラデシュの侵略が・・・・
そして日本に対するこれ等の経済的な明白な脅威に対して、日米安保が少しの助けにもならないばかりか反対に助長している事もまた明白である。

『オカマの僻み、近い中韓と遠いアメリカ』

韓国は地理的な意味では勿論ですが、文化的に見て世界で一番日本に近い国であり韓国人の考え方も、実は世界で一番日本人に近いのです。
親米で嫌韓嫌中の2ちゃんねる系ネットウヨは、悲しいかな大好きな欧米とは遠く、その反対に罵倒中傷している中韓、特に韓国とはそっくりの構造になっていることが気にいらない。
その意味では日本の右翼とは、女性に憧れて自分も女なりたいが、悲しいかな絶対に本物の女にはなれないニューハーフと同じですね。
日本語自体も6000年ほど昔に朝鮮語から分化したと言われているし漢字は丸まるの中国からだし仏教も本家インド仏教ではなく元祖中国仏教をそのまま使っているのです。(お経は今でも中国語表記(漢文)のまま)
ですから嫌韓嫌中の右翼とは自家撞着と言うか、鏡に映る自分を批判する自己矛盾の極みで、隣国蔑視は多分表面的に見えている植民地主義の残滓と言うよりも『オカマの僻み』程度であり、あえて問題にするほどのことも無いでしょう。
韓国ですが、幾ら一番日本に似ているといってもやはり外国なので、日本とは大きく構造や考え方が違っている。
島国の日本と違い大陸基準なのですね。
黒人や欧米人は違いが一目で分かるのですが、見かけが全く日本人と同じなので、これを日本人はうっかりするのですよ。
特に『差別は悪い』と思っている護憲左翼ほど、『朝鮮人と日本人の違い』を『無い』と考えがちになるが、これはやはり間違いなのです。
差別は駄目だが『区別を無くす』のも駄目(最悪の人種差別とも考えられる)なのですね。
ここが似ているようで同和問題と根本的に違うところでの解決とは『区別を無くす』で、もともとの差別の根拠の『差』が、徳川幕府の封建制度の身分差なので百数十年前に基本的に無くなっていた。
そしても在日も昔は経済的に大きく遅れていたが、現在は経済的な格差は無いどころか逆転して平均的な一般市民を上回っているのですが、この『在日』のような例は世界的に見ても少数派マイノリティが多数派より有利な日本は、やはり例外的な存在です。

『新しい歴史教科書を作る会系文化人の日米同盟論 』

水準的には携帯中毒で派遣社員の親米で嫌韓嫌中の2ちゃんねる系ネットウヨと同じ発想で、日本では珍しい精神分析(日本ではニセ科学であると看做されている)の専門家岸田秀の日米同盟論 が面白い。
天安問題で初期のネットウヨの主張と私の判断が全く同じであったように『作る会』系の岸田秀の安保論の内容が、なんと私の長年の主張と全く同じで、結論部分まで全く同一の主張なのである。
少し長いが全文を紹介しよう。

ペリーの黒船来航(1853)以来、日本人は、欧米諸国を憎悪し軽蔑する誇大妄想的な内的自己と、欧米諸国を崇拝し屈従する外的自己とに分裂してしまった。
日本はその後、内的自己に基づいて始めた対米戦争に大敗した。
ここで日本は逆の極端に走り、アメリカに従属する道を選び、いいなりになった。
それ以降の日本の政治はアメリカ一辺倒の自民党が担い、日本の病は半世紀以上の間治ることなく益々重くなった。
日米安保条約は明らかに不平等条約である。第五条には『共通の危険に対処する』とあるだけで、米軍が日本を守るとは書いていない。
明治時代の諸外国との条約も不平等なものであったが、ときの政治家はそれをはっきり認識し、解消するために努力してきたのである。
しかし、今の政治家は日米安保条約が不平等条約であることを隠蔽し、不平等でないかの如く国民をいいくるめ、『対等な同盟関係』と称してごまかしている。
(沖縄返還時の佐藤内閣による「核密約」の隠蔽などはそのひとつである)
まず私たちがすべきことは、米軍の駐留が日本の安全保障にとって必要なのかと疑問を持つことだ。
米軍がアメリカの国益に反して日本を守ることなどあり得ない。
アメリカが日本を防衛するというのは、敗戦後の日本人の錯覚である。
米軍が沖縄に駐留するのは、アメリカのためであって日本のためではない。
それでも日本が米軍に頼ろうとするのは敗戦による後遺症以外の何ものでもない。
かつてアメリカに歯向い、戦争を仕掛けて完膚無きまでに負けたものだから、羹に懲りて膾を吹くがごとくアメリカに対する恐怖が染みついてしまった。
暴力男にいくら殴られても蹴られてもしがみつく女みたいだ。
事実上の占領が続いている(沖縄を見よ)今の状態は、日本の防衛に役立たないだけでなく、また財政的に多大な損失であるだけでなく、これが一番重大なことだが、日本人の精神状態にきわめて有害だ。
他人の顔色を窺ってしまう日本人の性質はアメリカの顔色を窺う日本国の態度と決して無縁ではないだろう。
対等な関係だと自己欺瞞をして自分で自分に納得させていても、アメリカに屈従して人の道に外れた卑屈なことをしているという意識は決して消し去ることができない。
そこから生まれる劣等感や屈辱感は、澱のように溜まり、いつか必ず日本人の人格を根底から蝕む。
一刻もはやく国民一人一人が(後遺症による)思考停止から脱し、錯覚の世界と決別してほしいというのが私の切なる願いだ。

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14 コメント

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JAPは黙って金出せばいいんだYO (疑問に思う人)
2010-07-01 12:46:58
という意識が透けて見える気がする@日米安保。というか、アメリカの介入の仕方は昔からめちゃくちゃで、現地のことを全く考えずに、ぼくがかんがえたりそうのこっかたいせい。みたいなのを無理無理押し付けるようなやり方ですからね。そりゃあ、失敗するし、反米感情も高まるというもの。
にしても、こういう風に守ってくれないと書くと、不思議なことに、だから同盟を強化しろという意見が出るのですよね。脳味噌の代わりにオガクズでも詰まっているのでしょうか。
ああ、そう言えば、トイレットペーパーだの便所の落書きだのは、日米同盟がお好きでしたね。思いやり予算の一部でも回っているのでしょうか。
返信する
岸田秀の精神分析 (逝きし世の面影)
2010-07-02 09:47:42
岸田秀によりと、
>『アメリカと日本との日米同盟とは対等な関係などとは程遠い。
かつてアメリカに歯向い、戦争を仕掛けて完膚無きまでに負けた日本は、アメリカに対する恐怖が染みついてしまっていて、
暴力男にいくら殴られても蹴られてもしがみつく女と同じだ。』
確かに当たっている。

激しい体罰を受けて育った子供や、相手の男に暴行され続けた女性たちは一様に自分にふるわれた理不尽な暴力の理由を、『自分が悪かった為』であるとか『私を愛しているから』とか合理化するのです。
決して非道な暴力をふるう相手の男を『悪い』とは言わない。(思わない)
これは悪質な体罰教師と可哀想な教え子の関係でも『先生は自分の事を真剣に考えていたからで暴力は悪意からでは決して無い』と自分の記憶を書き換えるのです。
自分を守るべき立場の親が、あろう事か『自分を憎んで暴行した』などの事実は辛過ぎて、幾らそれが真実でも認める訳にはいかない。
つらく苦しい現実から逃避して『愛していたから暴行した』との美しい嘘を創り上げて信じるのですね。
何とも悲しすぎる話です。
そしてこの美しいが悲しいDV男の作り話を日本人全員が信じている。(信じようと努力している)

アメリカの真実の姿は
『なぜ続くスペースシャトルの愚行』2008年03月12日 | アポロ11号・宇宙開発

に書いたが、スペースシャトル事故の直後のアメリカを見れば誰にでも分かるが、
みんなの目の前で自惚れの塊り、自慢の玩具(チャレンジャー号)が爆発する。
すると、傷ついた面子回復の為に、衆人環視のなかで暴力を揮う(リビアのトリポリを巡航ミサイルで空爆して、カダフィ暗殺を目論む)

壊れやすいガラスの自尊心を持った、超タカビーでマッチョなDV男、アメリカ合衆国。

巨大すぎる自尊心が、異様に壊れやすく出来ている、筋肉自慢のマッチョ男が一般大衆の目の前で大恥をかくと、当然マジ切れして、傷ついた自尊心を回復する為に、自分より弱い(絶対に勝てる)女子供に対して、公衆の面前で暴力を揮う、乱暴狼藉。
それがアメリカの真の姿です。
この事実は日本以外の全ての国が、良く知っている。
天安沈没ですが中国にとっては黄海は自分の内海ともいえるような場所で沈没した天安と艦隊司令部との交信記録も哨戒艦の正確な航跡記録も完璧に分かっているはずです。
ですから何が原因で沈没したかは鳩山由紀夫が知らなくても胡錦濤は知っている。
ロシアも独自調査団を派遣しているのでプーチンは完璧に分かっている。
ところが韓国調査団発表を『正しい』と言い切ったオバマの体面(面子)を潰すことを極度に恐れて奥歯に物がはさまったように言葉を濁す。
一言も『間違いです』とは(何となく匂わせる程度で)、はっきりとは発言していないのですよ。
今までの長年の経験からアメリカが何をするかを分かっているので、正しいことを言ってしまってアメリカに恥をかかせて本当にマジ切れされたらと、中国やロシアはその結果が恐ろしすぎるので、分かっていても何も言わないのです。
返信する
いくらなんでもと (疑問に思う人)
2010-07-02 12:31:28
思いたいのですが、アメリカならやりかねないなあ@スペースシャトルの記事を読んで。
アメリカって何様なんだっていう気がします。逝きし世の面影さんの予測が正しいなら、間違いだと指摘されたら、第二次朝鮮戦争を始めるか、イランでも爆撃するかのどちらかでしょうね。そんな変な自尊心で殺されたら、たまらないですよ。最後に、ナンセンスクイズ。
Q世界で一番のテロ支援国家はどこだろう?
Aアメリカ。何故なら、テロ撲滅の名の元に、テロ行為をしているので。
あながち、ナンセンスでも無いかもしれないですが。
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世界で一番危険な国 (逝きし世の面影)
2010-07-03 14:35:58
パレスチナ人に聞けば間違いなくイスラエルであり二番目にはアメリカがくる。北朝鮮何かは何処にも無い
北朝鮮は30年前に日本人十数人を拉致したが、北朝鮮に従順な日本人拉致被害者に対してはピョンヤン大学進学など北朝鮮人以上に優遇したが、
同じ拉致でも、アメリカは昔も今も世界中から大量に拉致して来て監獄に放り込んで拷問しいたり暗殺したり・・・待遇が大きく違っているのですよ。
日本人以外の(ついでにアメリカも除く)世界の人々が考えている一番危険な国家は、他の候補を大きく引き離して断然イスラエルなのです。
そしてそのイスラエルに対して建国以来ずっと海外軍事援助の半分以上の巨額の援助をアメリカが与え続けているので今では抜きん出た軍事強国になってやりたい放題のことを繰り返している。
ガザでは150万人のパレスチナ市民を天井が無い監獄に収容して無慈悲な非人道的行為を繰り貸している。つい最近は援助船を襲撃して海賊行為を働く。
それを無条件で支持しているのが歴代アメリカ政府なのですが、これを政治的あるいは経済的に説明するのは、どうしても無理なのですね。
支持する理由は、宗教なのです。
アメリカの今の偏った中東政策はエジプトやサウジアラビアなど大事な親米政権を弱体化さしているのです。
政治でもなく経済的な理由でもなく、純粋に宗教的(人種的偏見?)な理由でイスラエルをアメリカは支持し続けるのです。

150年前のペリー提督の日本来航時、野蛮極まる非人道的な奴隷制を維持していたのは、文化的に遅れていたと言われている封建制の江戸幕府ではなく、文明国を自称していたアメリカ政府の方だったのです。
奴隷解放の南北戦争が起きるのは何年も後のことです。
確かに日本人も悪質な人種差別をした。
しかしそれは宗主国として植民地だった朝鮮や中国に対して『人として劣る』と差別をしたが、
アメリカ人は、『人ではない』(家畜である)として差別をしたのです。
同じ差別でも、話の中身悪質さが根本的に全く違っている。
花岡鉱山では中国人を強制労働さして暴動を起こした労働者の耳に針金をとおしたりと非道の限りを尽くしたが、それでもアメリカのように人を家畜売り場で「せり」にかけた事は一度も無い。
日本では日本人とは違うが、独自の高い文化を持っていたアイヌ人に対して残酷極まる同化政策を強いて民族文化を絶縁してしまうが、
同時期にアメリカでは同じように白人とは違う独自の高い文化を持っていたインディアン(ネイティブアメリカン)に対して絶滅戦争を仕掛けてほぼ完全に駆逐、合衆国のアメリカ大陸では民族絶滅してしまう。
文化を絶滅してしまった日本と民族そのものを絶滅に追い込んだ米では似ているようで、差別の質が大きく違っている。
将来可能性は低いが日本とロシアが軍事衝突したと仮定して、
日米安保を理由として日本に加勢する可能性と、同じ白人でキリスト教徒のロシアを応援する可能性と何れが高いかは何ともいえない。
DV男に長い間貢いできた女(日本)をかならず大事にすると考える方がどうかしている。
普通に考えれば、その時に一番魅力的に見えるほう(大概は古い女ではなく新しい女)に靡くでしょう。
返信する
別の見方もある (伯爵)
2010-07-04 16:24:02
しかしながら、『たとえ暴力的な男であっても、一人で生きられない女にその男と別れる選択肢があるのか?』という疑問はあります。 これを日本に当てはめると、日米同盟を破棄して「非武装中立的な専守防衛国家になる」或いは「憲法第九条を改正して核武装も含めた軍隊を持つ国になる」ことが出来るか、ということです。 前者には日本独自で抑止力を持つことができるかどうかという難点があり、後者には防衛費の拡大や軍事大国化の危険を防げるかどうかのかという難点があります。

では、現実的な選択として日本は米国の横暴を治める努力をするべきなのですが、事は単に日本(女)が米国(男)に心理的従属関係にあるというだけではありません。 日米同盟日米安保を通じて米国にも日本にも巨大な防衛利権に群がる政治家・官僚・企業が多数存在しており、それが従属関係打破を邪魔しているという事実があります。 この事実を抜きにして状況を正確に理解することはできません。(例えば、沖縄では米軍基地が多く存在することで巨額の財政支援がされている。)

米国においても、市民が個人で(たとえ大統領であっても)巨大な権力組織である米国軍事複合体の利権に対抗することは不可能であり、民主的組織的改革が短期間ではできない状態です。 これが、米国が戦争をやり続けている一つの原因でしょう。
返信する
溜め息が・・ (逝きし世の面影)
2010-07-04 17:43:29
伯爵さん、仰られている例え話は、正にDV男に長い間貢いできた女の台詞と同じです。
伯爵さん程度の高い見識がある方が、
その程度だとするとそれ以外のレベルは、おして知るべしで、これはもう溜め息しか出ません。

岸田秀の意見をもう一度読んでください。
暴力をふるわれ続けた女性はそれ以外の生き方が在ることに気が付かない。(気が付かないふりをしている)
日本は韓国のような弱小国ではありません。アメリカに次ぐ世界第二の経済大国であり人口でも一億を遥かに超える数少ない大きな国です。
欧州で大国のドイツフランスなどは人口が日本の半分程度のなのです。
先進国としてはアメリカ以外では唯一の1億人以上の人口大国は日本国以外にはこの世に一つも無いのですよ。
日米安保条約ですが、
これは日本国を仮想敵国ソ連からアメリカが守る為に作ったものでは全くありません。
目的が全く逆なのです。
ご存知のとおり冷戦では米ソ二大超大国が其々の軍事同盟である北太平洋条約機構とワルシャワ条約機構とに分かれて睨み合ってしのぎを削っていたのです。
軍事大国の対ソ連用に作られた条約が安保ですが、日本人向けには『(いざと言うときに)ソ連が攻めてきた時のために』と説明していたのですが、実態はその正反対だった。
元々帝政ロシアの時代から海軍は弱くソ連は陸軍国だったのですよ。
その陸軍国ソ連の世界最強を自負する戦車隊の攻撃から地続きの西欧を守る軍事同盟がNATOの役目なのです。
ソ連軍戦車の恐怖は当事世界最強の陸軍を持っていたドイツを撃破して東ヨーロッパを占領した実体験から身をもって感じているのです。
ところが日本は1000キロの日本海を隔てているのですよ。
防衛目的ならおくはずの、ソ連に一番近い大事な防衛拠点の北海道にはアメリカ兵は一人もいないのですよ。
いるのは2000キロ離れた沖縄です。
この2000キロの距離は大事な意味があり日本全土攻撃に利用したのはサイパン島です。
1000キロ離れた硫黄島も後に占領するが便利な此処に基地を置くことは無かったのです。
わざわざ2000キロ離れたサイパンからB29で日本を攻撃したのです。
理由はあいてから攻撃されない安全な距離だったから。
ソ連崩壊後に明らかになった事実は極東ソ連軍は国境警備以上の実力は無く、日本侵攻などしたくても夢のまた夢。
元々ロシア時代から海軍力ではなく陸軍優先の国だったのです。
そして島国の日本侵攻ではアメリカの世界最強の第7艦隊を叩く海軍力が無ければ不可能なのです。

それでは、冷戦時代に何の目的で『日米安保』は存在していたのか。?
アメリカにとっては、一番大事な国は日本ではなく文化的にも経済的にも人種的にも宗教的にも近い西欧諸国なのです。
もしも第三次世界大戦が欧州で勃発した時に、殺到するソ連軍戦車隊の脅威から西欧をまもるために、極東でも戦争を引き起こして東部戦線を構築してソ連を欧州正面の西部戦線だけに集中出来ないようにする東西両面2正面作戦のために、その目的でどうして日米安保が必要だった。

『ソ連が攻めて来る』ではなく、
実は、いざというときには『ソ連に攻めて行く』為の日米同盟だったのです。
それなら『あるから安心』ではなく『無い方が余程安心』であるのです。
島国である日本を攻略出来る国はアメリカ以外にはこの世界には一カ国も無いのですが、それなら安全のためにアメリカの海軍力を凌ぐ軍備が必要だとのとんでもない話になるが、
その考え方は北朝鮮と同じ考え方で、軍事で国家を守るとの発想自体が根本的な勘違いなのです。
返信する
五味川純平 (疑問に思う人)
2010-07-05 12:59:05
名著ガダルカナルのあとがきで、日本は軍隊が重武装をしたからといって守れる国ではない。日本がここまでこれたのは、軍事費に金を使わず、経済成長でやってきたからである。というような事を書いてましたね。実際、その通りで、商船を片っ端から沈められれば、日本でガダルカナルを再現する事になる。商船全てを米軍が守ってくれるわけがない。日本は戦争になった時点で、負ける事が約束されている国だと思います。
返信する
ニセモノの司馬遼太郎よりも本物の大岡昇平 (逝きし世の面影)
2010-07-06 10:08:41
司馬史観で日清日露は平和の為の正義の戦争などNHKが一部放映しているが問題が多すぎる。
あれは戦争ごっこであって本物の戦争を描いたものではない。
大岡昇平のレイテ戦記は長い大作ですが、日本兵同士の人肉食を描いた『野火』なんか極短いので戦争の真実を知らない若い人には読んで欲しい作品です。
昔は映画化までされたのですが、今では無理なのでしょうか。?
軍事力で戦争を防ぐなど、戯言以前の話にもならないことが分かるはずです。
この世で一番恐ろしいのは爆弾ではなく飢餓なのです。
戦争でも一番恐ろしいのはやはり飢餓なのです。
日本兵の死亡原因で弾に当たったなんかは幸運中の幸運で殆どは餓死であるとか栄養失調により体力を失っていたところにマラリヤやチフスに感染して病死していますが、全ては補給の失敗で兵站の問題だったのです。
司馬遼太郎ですが、彼の書く戦記はお遊びで大岡昇平のように現実の戦場を経験していなくて本当の戦争を全く知らないのです。
戦争を体験した野坂 昭如の蛍の墓の主人公の少年は最初は米軍の爆撃に恐れおののいていたのですが中盤以降の飢えに苦しみだした辺りから爆撃を待ち望むのですね。
そして餓死するのは戦争中ではなく、平和になってから駅で餓死する。
あれは凄い描写です。
日本人が一番飢えていた(餓死者が出た)のは戦争中ではなく実は平和になって占領地から略奪してくる食料が途絶えた敗戦後だったのですよ。
その意味で現在の日本政府のやっている農業政策では戦争どころか日本周辺で大規模紛争が起こっただけでも大勢が餓死する。(朝鮮戦争当事の日本は食料自給していたのです)
ですから色々勇ましい連中はいても何の心配も要りません。
喜ぶべきかどうか判断が難しいが日本は絶対に戦争が出来ない歪な(アメリカや中国など外国に全面的に依存する)経済体制になっているのです。


ガダルカナルの出撃基地になっていたラバウルのあるソロモン島に派遣されていた水木しげるの自伝的作品『総員玉砕せよ』がNHKでドラマ化されています。これが予想以上に良いできです。
一度目の万歳突撃で生き残った敗残兵が日本軍参謀本部の命令で二度目の玉砕のために時に、死地に向かって全員で行軍するのですが、
この時、『私は♪何でこのような♪ 辛い務めをせにゃならぬ♪ 』と行進曲代わりに女郎の歌を兵士みんなで歌いながらジャングルを進む場面が一番印象的でした。
こんな場面で誰も『君が代』なんか歌うわけが無い。

わたしゃくるわに咲いた花  昼はしおれて夜に咲く
夜ごと夜ごとのあだ枕  私は何でこのような 辛い務めをせにゃならぬ
これも是非無い  親のため

嫌なお客が来た時は  上る階段針の山
開けるふすまは火の扉  取り持つ仲居さん鬼のよう
私は何でこのような  辛い務めをせにゃならぬ

唄はさのさかどどいつか  うたの文句じゃないけれど
お金も着物もいらないわ  元の娘に戻りたい
私は何でこのような  辛い務めをせにゃならぬ
これも是非無い  親のため

これも是非無い "国"のため

そういえば立川 談志が対談で『男では最後の死ぬ前、女のオマンコを見て死にたいと思う奴がいるがその逆の、女で死ぬ前に男のチンポコ見たいと思うものは一人もいない』という話がありますが、従軍慰安婦も徴兵された日本の一般兵士も同じような悲惨な境遇だったので共感する部分があったのでしょう。
返信する
野火読みました (疑問に思う人)
2010-07-07 12:48:44
げに恐ろしきは味方である。というのは、飢餓に追い込まれた戦場では共通してますね。ガダルでも、コメ運んでた兵隊の頭がかち割られてたなんてあったらしいですし。五味川純平的修辞法を用いるなら、国の為に死ぬのはともかく、飢えて死ぬ義務など、どこにも無かったというところでしょうか。それにしても、勇ましいことをいう連中ほど、自分は安全地帯にいて、命令を下すだけというのが昔からのお定まりですね。ムチャ口も、自分はメイミョーに居て、芸者呼んで、どんちゃん騒ぎでしたし。
今の日本でも、間違いなく、憲法改正を叫んでるやつは、絶対に自分は危険な場所に行きませんよ。下っ端を送り込むだけ。そして、失敗しても、のうのうと生き延びるんですよ。そんなに戦争がしたければ、御自慢の89式小銃でも担いで、お前一人で、北朝鮮でもどこでも好きな処へ行ってくれという話。
というか、高校の現代文の教科書には、野火を載せるべきですね。
返信する
権力は腐敗する (逝きし世の面影)
2010-07-07 15:32:18
それなら、旧日本軍のような絶大な力をもった絶対権力は、絶対に腐敗するのです。
ロシア革命に干渉して日本が多国籍軍の一兵士としてソ連に侵攻するのですが、徴兵され従軍した私の父親を一番悩ました(苦しめた)ものはパルチザンの攻撃でも、連日続く死ぬほどの私的制裁(暴力)でもなく、実は耐え難い飢えだったのですよ。
まだ若かった父の話では食事が終わった状態が、ちょうど普通の生活なら食事前の空腹状態程度であったとのことです。
この対ソ干渉戦争(シベリア出兵)はその後の太平洋戦争のような負け戦ではなく、日本などの列強諸国が行ったもので日本は4年間4個師団7万人を派遣していますが、日本の国家予算の3~4年分を浪費して大問題になって内閣が崩壊しています。

軍の規則では一般兵士には1日5号5勺の白米の支給が明記されているですが、それならいくらおかずが貧弱でも五合も食べれば誰でも腹いっぱいになるはずなのですよ。
日本の国家予算の使い方を考えれば前線の一般兵士が飢えるはずが無いのです。
1920年代でも日本軍の腐敗体質は上から下まで止まることを知らない底なし状態で軍の金や資材を全員が少しずつちょろまかしたのでシベリアの最戦線の兵士は飢えに苦しむ結果になった。
ですから敗戦の1945年ごろには腐敗は極限に達していたので、これでは日本は滅ぶべくして滅んだのです。
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