ロシアによるウクライナ侵攻で1989年来の束の間の平和が崩れて東西冷戦に逆戻りし、グローバル化のボーナスがことごとくオーナスに転じたばかりか、西欧消費国側が仕掛けた脱化石燃料のリープフロッグ謀略もパラドックスと化した感がある。

いまや温暖化など環境問題の解決に向けた脱化石ブームのウラで起きていた“不都合な真実”がすべてめくられた――。では、誰が何のために何をしていたのか。そんな世界中にはりめぐされた「複雑系の因果関係」をレポートするのが、流通ストラテジストの小島健輔氏だ。