逝きし世の面影

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シリアのウイグル(IS)掃討で中国が地上軍投入

2019年01月16日 | 政治
『中国、シリア投資に積極姿勢 一帯一路拠点 復興利権狙いか』2019年1月13日.毎日新聞

【カイロ篠田航一】2011年から続く内戦でアサド政権が優位を確立したシリアに対し、中国が積極投資に動いている。アジアから欧州やアフリカに至る巨大経済圏構想「一帯一路」を掲げる中国にとって、シリアは地中海に面した重要拠点。内戦後を見据え「復興利権」を獲得する狙いがあるようだ。
中国の習近平国家主席は昨年7月、北京で開かれた「中国・アラブ諸国協力フォーラム」で、シリアに加え、シリア難民が多いレバノンやヨルダン、内戦で人道危機が深刻化するイエメンも含めて計6億元(約95億6000万円)の人道復興支援を約束。中東地域に関与する姿勢をアピールした。
また、中国通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)は昨年、内戦で荒廃したシリアの通信インフラ復興への協力を表明したと報じられた。さらにシリアの隣国レバノンのメディアによると、中国の建設会社が現在、レバノンの港湾都市トリポリからシリア国境まで続く鉄道建設を提案しているという。
「アサド政権と対立してきた欧米の企業によるシリア投資が困難な中、内戦後を見据えて中国は積極投資に動き始めた。
今後は同様に(アサド政権の後ろ盾として)シリア利権を得たいロシア企業との競争に直面するだろう」。シリア情勢に詳しいエジプトのシンクタンク・アハラム政治戦略研究所のラブハ・アッラーム研究員はこう分析する。
中国のアサド政権に対する支援は、国内の過激派対策の側面もあるようだ。
シリア内戦では、中国新疆ウイグル自治区独立のためシリアで軍事訓練を受ける一部の戦闘員が、反体制派や過激派組織「イスラム国」(IS)に参加しているとされる。
アサド政権に近い当局者は毎日新聞の取材に「IS戦闘員には火器使用の訓練を積んだウイグル人が多い」と話す。
中国当局は実戦経験を積んだ過激派の伸長を警戒。
イランのファルス通信などによると、17年12月にはロシアが基地を置くシリア西部の港湾都市タルトスに中国人特殊部隊が上陸し、ウイグル系過激派の掃討作戦に従事すると伝えられた。
一方、性急な投資の動きを懸念する声もある。
トランプ米政権は昨年12月、「ISを打倒した」として米軍の撤収方針を発表したが、依然としてシリアとイラクには計数千人のIS残党が潜伏しているとみられる。米軍撤収で再び治安が悪化する可能性も指摘される中、香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(電子版)は「中国はシリアへの投資を急ぐべきではない。治安状況が悪化すれば経済協力に影響が出る」との専門家の見方を報じている。
1月13日 毎日新聞


『シリアの「イスラム国」(ISIS)に集結した数千人のチェチェン武装勢力掃討でプーチン(ロシア空軍)がシリア参戦を決断』

2015年9月にロシア(プーチン)がシリアに参戦した理由が数千人のチェチェン人イスラム過激派武装勢力がシリアに集結しているので、もしシリア政府が敗北すると勝ち誇ったアルカイダ系武装勢力がロシアに凱旋、再びロシア南部チェチェンが泥沼の武装闘争にとの『ホンマかいな』(嘘でしょう)的な不思議な報道と同じで、2017年11月中国軍の特殊部隊が『ウイグル武装勢力退治にシリア入り』するなど、すぐには信じられない摩訶不思議なニュースだった。ロシア軍は空軍主体なので損害は軽微だが、中国軍はイランの革命防衛隊やレバノンのヒズボラと同じ(大きな人的損害が予想される)地上軍(特殊部隊)ですよ。
ところが今年1月13日の最新ニュースでは、毎日新聞が同じことを(誰にも分からないように密かに)報じていたのですから『驚きである』としか言葉も無い。嘘のような本当の話で、21世紀の世界が大きく変わろうとしているのです。(すべてのヒト・モノ・カネ・情報などが自由に国境を超える悪魔の碾き臼新自由主義の面目躍如)

『スプートニク・ニュース:中国はトルキスタン・イスラーム党と戦うためシリアへの特殊部隊派遣を決定』2017年11月28日シリア・アラブの春 顛末記:最新シリア情勢

スプートニク・ニュース(11月28日付)は、中国がシリアに特殊部隊を派遣することを決定したと伝えた。
同ニュースによると、中国外務省は、シリア政府高官との協議の末に、「シベリアの虎」、「夜の虎」の名で知られる特殊部隊をシリアに派遣し、トルキスタン・イスラーム党との戦いに参加させる意向を示したという。
これは、ブサイナ・シャアバーン大統領府政治報道補佐官の中国訪問を受けた。
同ニュースによると、アサド政権はこれまでにも2015年に中国軍部隊5,000人の派遣を許可しており、シャアバーン補佐官は、中国軍高官らとの会談で、トルキスタン・イスラーム党との戦いためにさらなる部隊派遣を要請していたという。

AFP, November 28, 2017、ANHA, November 28, 2017、AP, November 28, 2017、ARA News, November 28, 2017、Champress, November 28, 2017、al-Durar al-Shamiya, November 28, 2017、al-Hayat, November 28, 2017、al-Mada Press, November 28, 2017、Naharnet, November 28, 2017、NNA, November 28, 2017、Reuters, November 28, 2017、SANA, November 28, 2017、Sputnik News, November 28, 2017、UPI, November 28, 2017などをもとに作成。



『イラクの米軍基地を電撃訪問したトランプ大統領夫妻』 

ドナルド・トランプ米大統領とメラニア夫人は2018年12月26日、事前通告なしでイラクの米軍基地を訪問した。アメリカは現在もイラクに約5000人の米兵を駐留させている。
トランプ夫妻やジョン・ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は、大統領専用機「エアフォース・ワン」で首都バグダッド西にあるアル=アサド空軍基地を訪問。基地の食堂で米兵たちと面会した。
大統領就任後初めてイラクを訪問したトランプ氏は、基地に3時間ほど滞在した。
大統領が食堂に入ると、兵士たちは立ち上がって拍手と歓声で迎えた。トランプ氏は食堂内を歩いて米兵を激励したり、セルフィー(携帯電話での自撮り)に応じてポーズを撮ったり、サインを書いたりした。
皆さん、我々はもはや、いいカモ(sucker)じゃない」とトランプ氏は米兵に語った。
(2018年12月27日 BBCニュースから抜粋)



『シリアの反政府武装勢力とは「民主化勢力」ではなく「全部がアルカイダだ」とオバマ大統領に報告してDIA(軍情報局)長官を首になったマイケル・フリン 』

トランプ政権の安全保障担当の首席補佐官だったが最初に民主党やリベラルメディアの『ロシアゲート』の標的になり早々と辞任した。(表向きには大統領主席補佐官を辞任したことになっているアメリカ軍の情報部のトップであるマイケル・フリン陸軍中将ですが、今でも密かにトランプの知恵袋として裏で活躍している可能性がある)



少しもPC(ポリティカリー・コレクト 政治的に公正)的ではないトランプ大統領、『アメリカはもはや世界の警察官(suckers)にはならない!』

今回トランプ大統領が電撃訪問したイラクに駐留する米兵の前で演説した‘We’re no longer the suckers of the world,' Trump tells troops in Iraq (Bingの自動翻訳だと、「我々はもはや世界の吸盤ではない」とトランプはイラクで軍隊に告げる)と演説しているのに、日本のマスコミやリベラルメディアは『アメリカはもはや世界の警察官にはならない』と(勝手にsuckers部分を完全無視して)報道した。
( ところが、なぜかリベラルメディアの代表格のイギリスのBBCだけは同じ演説を『皆さん、我々はもはや、いいカモ(sucker)じゃない』と語ったと、正しく報じている。)英語のスラングsuckersを取り上げた英BBCと、丸々無視したそれ以外のメディアで同じ英単語suckersの扱いが大きく違っていた。
トランプ大統領の‘We’re no longer the suckers of the world,' Trump tells troops in Iraq との過激なアジ演説に対して米兵達(特殊部隊隊員)は拍手喝采、大喜びしている。
★注、
『suck』(動詞)の意味はチュウチュウ吸うで、名詞のsuckerは『吸盤』という意味。この基本の意味は今でも普通に使われるが、同時に、ありとあらゆる罵倒に使われ、今では悪いこと、悪い奴、醜態全般を指している感じがする『妙な言葉』。 

まさにリベラルメディアのフェイクニュース(真っ赤な嘘の大本営発表)の見本の様な、『トランプ大統領「アメリカはもはや世界の警察官にはならない」発言』

PC(ポリティカリー・コレクト)ではない典型的な罵倒語の一種であるsucker(吸盤、いいカモ)を、少しも悪口雑言ではない『警察官』の意味だと訳すのはかなり無理がある。(suckerは警官ではなく、人々に嫌がられるチンピラやヤクザものの方が少しは意味が合う)
トランプ大統領は、『自分たちは誰かのために戦わされている「いいカモ」は終わりだ』(世界中から嫌われるイヤな奴は終わりだ)、『もうこんなバカなことは止めだ』という意味で使っていたのは明らか。何故かイギリスのBBCの、いいカモ(sucker)報道だけが正しかった(他は全部が間違い)のである。



『アメリカから資金と武器支援を受けていて米軍の傀儡だと言われていたクルド族武装勢力(YPG)が米軍のシリア撤兵で、ロシアの仲介でシリア政府軍に編入される』

『YPGはシリア軍による国境防衛、シリア民主軍のシリア軍への統合にかかる行程表をロシアに提示』
(2019年1月12日)シリア・アラブの春 顛末記:最新シリア情勢

『シャルク・アウサト』(1月12日付)は、シリア民主軍を主導する人民防衛隊(YPG)の使節団が、ラタキア県のフマイミーム航空基地にあるシリア駐留ロシア空軍司令部を訪問し、シリア政府との交渉に向けた行程表を提示したと伝えた。
この行程表は4項目からなり、
シリア軍が北部のトルコ国境地帯の防衛にあたること
②シリア民主軍(北・東シリア自治局)支配地域の地下資源の公正な分配を憲法で保障すること、
合意の成立をもって、シリア民主軍をシリア軍に統合すること
④北・東シリア自治区を適切なかたちでシリアの国家に統合し、その存在を憲法で保障すること、を骨子とするという。

YPG主体のシリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会のウスマーン報道官「シリア民主軍は国境を守るためシリア軍と連携を開始した」 (2018年12月30日)シリア・アラブの春 顛末記:最新シリア情勢

人民防衛隊(YPG)主体のシリア民主軍の政治母体であるシリア民主評議会のアムジャド・ウスマーン報道官は、トルコが準備しているシリア北東部ユーフラテス川以東地域への侵攻作戦に関して、スプートニク・ニュース(12月30日付)に対して、「シリア北部および北東部のシリア民主軍は、ユーフラテス川以東地域で「テロとの戦い」のために有志連合と連携し、ユーフラテス川以西地位kいではロシアと連携してきた…。シリア民主軍は今、シリア国境を守るためシリア軍と連携を開始した」と述べた。



『トランプ氏、トルコがクルド攻撃なら「経済的に破壊」』2019年1月14日 朝日新聞

シリアからの米軍撤退を巡り、トランプ米大統領は13日、米国が共闘してきた少数民族クルド人の武装組織「人民防衛隊」(YPG)の保護を訴え、YPGと対立するトルコが攻撃すれば「経済的に破壊する」と経済制裁を示唆して警告した。トルコ側は即座に反発し、YPGとの戦いを続ける姿勢を示した。
トランプ氏はツイッターに「長く待たれたシリアからの撤退が始まる」と投稿。「20マイル(約32キロ)の安全地帯をつくる」と、シリア国内のトルコ国境付近に緩衝地帯を設ける案を示唆する一方、クルド側にも「トルコを挑発して欲しくはない」と釘を刺した。
米国はシリアでの過激派組織「イスラム国」(IS)の掃討作戦で、YPGを支援してきた。一方のトルコはYPGを自国の非合法武装組織「クルディスタン労働者党」(PKK)と一体のテロ組織と認定し、越境軍事作戦を宣言している。
(抜粋)
★注、
シリア北部のクルドの人口は200万人強で人口の1割程度。トルコのクルド労働者党(PKK)とシリアのクルド人の武装組織「人民防衛隊」(YPG)は武装左翼としてほぼ一体構造。今まではアメリカの支援を受けていたシリアのYPGですが、トランプ大統領による電撃的な米軍のシリア撤兵発表でハシゴを外された格好で、このままでは中東で最強のトルコ軍の脅威に晒されることになる。それならロシアの仲介でシリア政府軍へ統合するのは自然な流れである。(今まではシリアのアサド政権打倒を叫んでいたアメリカやNATO、王政のサウジや湾岸諸国ですが、終わってみれば逆にトランプがシリア政府を応援することになった)



『「トランプ大統領 NATO離脱意向示す」米メディア』2019年1月16日 NHK NEWSWEB

アメリカとヨーロッパ各国による軍事同盟、NATO=北大西洋条約機構をめぐり、トランプ大統領が去年、アメリカの負担の大きさを理由に離脱の意向を周囲に示していたとアメリカのメディアが伝えました。
15日付けのアメリカの有力紙ニューヨーク・タイムズは、複数の政府高官の話として、トランプ大統領が去年、軍事同盟の必要性に疑問を呈し、複数回にわたってNATOからの離脱の意向を周囲に示していたと伝えました。
トランプ大統領は、去年7月に行われたNATOの首脳会議の前後に、政府高官らに離脱が可能か何度も問い合わせ、これを受けて、マティス前国防長官やボルトン大統領補佐官らが離脱しないよう説得にあたったということです。
また、これを受けてアメリカ政府の高官は、加盟国に対し、首脳会議の前にNATOの重要性を確認する合意文書をまとめるよう求めたということです。
各国がNATOに拠出している費用についてトランプ大統領は、かねてからアメリカの負担が大きく、不公平だとヨーロッパ各国を批判するなど、亀裂が表面化しています。
アメリカがNATOから離脱すれば、ロシアの影響力拡大は避けられず、同盟関係の重要性を主張してきたマティス前国防長官が辞任したことで、トランプ大統領が離脱の主張を強める可能性もあり、ニューヨーク・タイムズは加盟国の間で懸念が広がっていると伝えています。
1月16日 NHK


(関連記事)

ウイグル民主化(アルカイダ)の嘘   2018年11月30日 | 政治



 『2015年9月のプーチンの決断(ロシア軍のシリア参戦)で世界の情勢が大きく変化』


3年4か月ぶりに解放されたフリージャーナリストの安田純平が拉致犯人として唯一名前を出したのが東トルキスタン(いわゆるリベラルメディアが口を揃えていう中国のウイグル族民主化勢力)のテロ組織だった。
同じく(今年のノーベル平和賞受賞者である)イラクのクルド族系の少数宗教のヤジディ教徒でISIS(イスラム国)に捕まり姓奴隷となった女性に関連してTBSが特集番組を組んで大きく報じていた。ところが、この番組でも現地の刑務所で元『イスラム国』兵士として堂々とテレビに顔出して発言していたのはドイツ出身のアルカイダ戦士と中国のウイグル族出身の東トルキスタン極悪テロリスト組織だったのである。
ヤジディ教徒の村を次々と襲撃して男や女を皆殺しにした挙句、若い女性は姓奴隷として市場で売買していた悪魔のようなイスラム原理主義(アルカイダ)の連中が、善良で良識ある欧米や日本のリベラルメディアや知識人が支援していた中国の東トルキスタン(ウイグル民主化勢力)だったとのオチ。
(★注、もちろん先進国から見て『一人っ子政策』のように人権無視の中国当局の悪は枚挙にいとまがないが、だからと言って反政府組織が善であるとの原理原則は何処にも無い。それどころか悪い中国当局と戦っていたウイグル民主化勢力とは、欧米が密かに支援した極悪の傭兵組織『イスラム国』だったのである。)

『正誤や善悪が180度正反対に入れ替わる』

この安田純平ですが実はTBSに雇われて、5年前には3年前に拘束された時と同じようにトルコ側からシリアに入って従軍記者としてアメリカの傭兵部隊の自由シリア軍と3週間寝食を共にした挙句、(リベラルメデャイアのお約束ごとである)アルカイダの極悪テロリストを独裁政権と戦う民主化勢力と描くという何んともたちの悪いプロパガンダである『能天気なお馬鹿ドラマ』を作っていた。『独裁政権』なる陳腐なお題目を唱えれば、アルカイダでも何でも『善になる』と信じていたのである。
(抜粋)



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2 コメント

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失業兵はアサド軍と中国が面倒見るシリアの顛末 (ローレライ)
2019-01-15 17:03:30
失業したクルド兵はアサド軍が一般失業者は中国が面倒を見るシリア侵略戦争の顛末は失業者問題の解決だった。
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中国の猟犬としてウイグルアルカイダの確認に役立った安田純平 (ローレライ)
2019-01-15 17:17:52
ウイグルアルカイダの確認に役立った安田純平は中国の猟犬の仕事をした。
返信する

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