庄司卓完全攻略ブログ

作家庄司卓のブログです。
スケジュールは毎月一日に掲載。アクセスカウンターは2010年1月1日より集計。

『ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダーズ』最終回

2015年06月24日 00時49分13秒 | Anime・特撮
「ああ、面白かった!」という満足感と、「ああ、終わってしまった」という喪失感。
その二つがない交ぜになった素晴らしい最終回でした。最終回はやはりこうでなくては行けません。
惜しむらくはやはり第四部の告知がなかった事くらいでしょうか(^^;。

週刊少年ジャンプの黄金期に連載されていながら、何世代にも渡る壮大なストーリーに独特の表現など、原作に忠実なテレビアニメ化は無理だろうと言われていた『ジョジョの奇妙な冒険』1~3部をここまで丁寧にアニメ化してくれたスタッフには感謝の限りです。
ジョニィではありませんが
「ありがとう。今はその言葉しかない」
です。

前回はオープニング最後にディオが乱入しましたが、最終回はあちらこちらにディオ登場(^^;。SEもあってディオのはしゃぎっぷりがよく分かりす(笑)。
ディオはOVAのような「不気味な闇の帝王」という雰囲気ではなく、あくまで第一部ディオ・ブランドーの延長線上に演出されていたように思います。ディオの主観からすると、大西洋上の客船でジョナサンと相打ちになったのは、つい数年前という感じなのでしょうな。
それだけに鬱憤を晴らすかのような大暴れっぷり。子安さんの熱演&怪演も相まってものすごい迫力でした。
特に
無駄!
無駄!!
無駄!!!
無駄!!!!
は凄いなあと(^^;。

冒頭の対決でディオが時間が動き出す2秒前に勝負を掛けたと承太郎に言うところはオリジナルですが、決着につながる伏線にもあっていい補足でしたね。もっともこれだとディオ自身が承太郎に攻略の糸口を与えようにも思えます(^^;。

復活した後のジョセフの「ウソだよ~~ん」ですが、二部の青年ジョセフ役の杉田さんを思わせる石塚さんの演技でした。あそこだけは意識してかなり似せてきたかな。

怒りにまかせてラスボスを叩きのめすのは少年マンガとしては王道なのですが、一方長い『ジョジョ』シリーズの中では異色の結末なんですよね。
何しろ一部から最後の敵にとどめを刺したのは誰か(?)とまとめみると

一部:相打ち
二部:火山
三部:主人公のスタンド
四部:救急車
五部:主人公のスタンド
六部:子供
七部:ヒロイン

五部は主人公ジョルノも知らぬままスタンドがディアボロを言わば無間地獄に追いやってという事ですからねえ。
素直に主人公が最後の敵を倒したのは三部だけという(^^;。多分八部『ジョジョリオン』も定助が最後の敵を倒す事はないんだろうなあ。個人的には「岩助」に一票。たまには犬がいい目を見てもいいじゃないですか(笑)。

そういった意味では、三部は王道にして異色とも言えますな。

意外だったのは「終わったよ」の台詞が承太郎だったという事ですか。
OVAではジョセフの台詞だったんですよね。
もっともこれも現在の時点で三部を振り返って見た結果かも知れません。
OVAのリリースは原作四部が連載中の頃。まだ三部の「クールなタフガイ」という承太郎のイメージが強かった頃です。
しかし四部での仗助や康一くんへの接し方、そして六部の娘ジョリーンへのぎこちない父親振りを見ると、実のところ承太郎はシャイで口べたの不器用な人間にも思えてくるのですよね。だからこそ若い頃はそれこそ当時の言葉で言うと突っ張って見せていたのかも知れません。
それを考えると、最後の最後に失った友への言葉には、地が出たのかも知れません。

最初にも書いたように四部に関する告知は今のところ無し。ラストシーンの空港で、弓と矢を持った男や謎の神学生がいないかと見直したのですが、残念ながらそれらしい姿もなし(^^;。
テレビアニメスタートに合せて刊行が始まった函装版が取り敢えず三部までという事なので、やはりプロジェクトとしてはここまで一区切りという事なのかも知れません。

第四部は週刊少年ジャンプ連載時代では、一番長く、そして言わば「ジョジョ世界の日常系」なので、アニメとしてはなかなか盛り上がりどころが難しくなるかも知れませんねえ。もっとも露伴先生や吉良吉影を始め、人気のあるキャラクターが多いので、是非とも仗助や億泰、康一くんと共に動く姿は見てみたいですね。
いつの日かテレビアニメ『ジョジョの奇妙な冒険~ダイヤモンドは砕けない』の感想をこのブログで書けることを期待しております。

ところで承太郎とジョセフが乗ったあの飛行機は無事に日本に到着できたのでしょうか(^^;。