FLOWERS フラワーズ (2010)

2010-06-18 17:20:54 | Weblog
FLOWERS フラワーズ (2010)

U.S. Release Date:

■監督:小泉徳宏
■キャスト:蒼井優/鈴木京香/竹内結子/田中麗奈/仲間由紀恵/広末涼子/長門裕之/真野響子
■音楽:朝川朋之/主題歌:Dreams Come True『ねぇ』
■字幕:
■お勧め度:★★★

 「化粧品のCMで共演した日本を代表する6人の女優を主人公に、昭和初期から現代のそれぞれの時代に生きる三世代6人の日本女性の人生を描いたドラマ。日清カップヌードル『hungry?』はじめ世界的にも評価の高いCMを次々と世に送り出してきたトップ・クリエイター、大貫卓也が企画・製作総指揮を担当。劇中に登場する三世代それぞれの時代を、その時代その時代を代表する日本映画のタッチで再現したこだわりの映像表現にも注目。監督は「タイヨウのうた」「ガチ☆ボーイ」の小泉徳宏。
 昭和11年、春。親同士が決めた、会ったこともない相手との結婚に悩み続ける凜。女学校を出て、進歩的な考えを持つ彼女は、ついに迷いを抱えたまま婚礼当日を迎えてしまう。昭和30年代。凜の長女・薫は、大学卒業と同時に教授の真中と恋愛結婚する。大手出版社で男と張り合い奮闘するキャリアウーマンの次女・翠は、恋人からの突然のプロポーズに、仕事と結婚の間で揺れ始める。昭和52年、秋。凜の三女・慧は、夫と娘と郊外の団地で幸せに暮らしていた。そして、待望の2人目の子どもを授かった慧だったが…。平成21年、冬。慧の長女・奏は、祖母・凜の葬儀のために久々に帰省する。そこで、結婚して幸せな家庭を築いている妹の佳と再会するが…。」(allcinema.net/より。)

はっきり言って映画作品としてはつまらない。ただし本作品は、そもそも映画作品ではないだろう。明らかに6人の女優を描くことが主眼の見るだけの作品。ただしそれをやったために中途半端さが目立つ。これといったテーマは無いし、時代背景を描くといっても、製作者も自覚していたのだろう、単に昭和の時代を描けば「博物館映画」になってしまう。結果的に、古い時代のシーンは白黒で音はモノーラル、現代はドルビー、最後になって博物館っぽいシーンを入れるというような小手先だけの工夫に終わっている。もっとも、この中途半端さがいいともいえるが。6人の女優の格の違いのチグハグさと良くマッチしている。ここらへんが結構いい。美形の竹内結子は出すだけで、実力派の鈴木京香と仲間由紀恵にはかなり重点を置いている。原作がある作品と違って、いわゆる企画物だろう。誰が選んだか知らないが、6人の女優をコントラストさせてみたいという企画が先にあって、その大役を仰せつかったのが監督。監督は監督なりにせいいっぱいやったような印象を受ける。女優に重点を置くために、年号をわざと「昭和」で表記したり、各々の時代の代表的なイベントや事件は一切、入れないというような。もっともこのせいで時代が分からないという結果になるが。今どき「昭和39年」とか言われてピンと来るだろうか。結局のところは「上」(日テレ/読売)の言うとおりに作った作品だろう。というような問題を無視して見れば、息抜き的な作品と言えるし、そのような物としては見る価値はあるだろうが。良く言えば、いくつかのシーンで過去の邦画を彷佛とさせるようなものがある。果たして意図的かどうか分からないが。一番、よかったのは竹内結子と田中麗奈が、お祭りの夜に川辺で見るホタルで、数年前の特攻隊映画っぽい。このシーンは妙にいい。かと思うと竹内結子の天地真理ヘアはジョークっぽい。こういうチグハグさというのも面白いかもしれない。見ようによっては軽さと爽やかさが楽しめる作品。


ヒアリング度:
感動度:★★
二度以上見たい度:★★★
劇場で見たい度:★★
ビデオ/DVDで欲しい度:
ビデオ/DVDで見た方がいい度:★★★
ムカつく度:
考えさせられる度:
(「ヒアリング度」は英語のヒアリングの勉強になるかどうかの度合)