にゃんこと黒ラブ

猫達と黒ラブラドール、チワックスとの生活、ラーメン探索、日常について語ります

自己実現とはー明日世界が滅びるとしても‥‥

2019-12-24 16:05:00 | 日常

 作家の開高健は、色紙を頼まれると、「明日、世界が滅びるとしても、今日、あなたはリンゴの木を植える」と書いたという。座右の銘といってよいだろう。

これは、コンスタンチン・ビルゲル・ゲオルギウ『第二のチャンス』、登場人物としてのマルチン・ルターの言葉である。「どんな時でも人間のなさねばならないことは、たとえ世界の終末が明日であっても、自分は今日リンゴの木を植える‥‥」。1度聞いただけで心に残る。







アップル社の故スティーブ・ジョブズは、17歳の時「毎日を人生最後の日だと思って生きれば、いつか必ずひとかどの人物になれる」という言葉と出会い、それ以来、毎朝「もし今日が人生最後の日だとしたら、私は今日これからやろうとしていることを本当にやるか」と自問したという。

スタンフォード大学の卒業式で行ったスピーチである。ジョブズはさらに、「いつか死ぬ日は訪れると記憶にとどめておけば、人生で重要な選択をする際に大きな助けになる。周りの期待、自分のプライド、失敗や恥をかくことへの恐れなど、そんなものはすべて死の前では意味を成さなくなり、真に重要なことだけが見えてくるからだ」と続けた。







私たちは、明日世界が滅び、今日が人生最後の日だとしても、実は、快楽に身を投げ出したり、まして怠惰に思考停止したりはしない。たとえば、鉛筆を持って描きつづけてきたキャンバスに向かうし、1週間後に予定されている試合の準備をするのである。

もちろん、外的環境がそれを許さないかもしれないけど‥‥。一歩踏み出すことに意味があるからだと思われる。機に臨む精神としては、成果や結果がすべてではない。







 社会人になって何年目かの頃、成果や結果がすぐに出なくて悩み気が重い時期があった。そんなとき、精神科医で多くの著作を残した「小林司」の『生きがいとは何かー自己実現へのみち』(NHKブックス1989)に出会って救われたというか、重い雲を振りほどき心がスカッと晴れた気持ちにさせてくれた。

彼はその本の中で、「自己実現」を次のように定義している。(続く)





黒ラブなな散歩(19)

2019-12-23 17:45:00 | 黒ラブなな

 やはり年の瀬は速く駆け抜けていく。昨夜は冷たい雨の中、バスケ繋がりの仲間たちと忘年会。なな散歩は連れに任せた。

先週にななを江戸川河川敷や帝釈天に連れていった一コマから。















 年末年始はどことなく郷愁に駆られる。フーテンの寅さんをみたくなる。参道のお店や柴又駅周辺の飲食店はこれから最繁盛期を迎える。大晦日と元旦は寝ずに働くという忙しさだろう。

帝釈天も大きなお賽銭入れを設置して模様替えを始めている。この日は天気のいい晴れた朝だった。















 男はつらいよの50作目が現代バージョンで今は亡き渥美清さんで上映される。話題性作りか、サザンの桑田が主題歌を唄ってるそうだ。

フーテンの寅さんいない男はつらいよって成り立つのだろうか?申し訳ないが、ガッカリしたくないから見ないでおこうと思う。渥美清さんの代役やフーテンの寅の代役はどんな俳優さんもできない。


















 
 夜はリビングでゲージから出す時間を30分×数回くらいに増やしている。自由にさせるとすぐ興奮して飛び跳ねてにゃんこ達を追っかけるので、お座りか伏せ、お腹みせのゴロゴロと一緒に添い寝して戯れている。


 



自家製麺『純』@東京都葛飾区立石

2019-12-21 20:12:00 | ラーメン探索

 少し冬らしくなった。明日は午後から雨模様との予報。明後日まで忘年会が続く。年末ジャンボの販売最終日だから?駅前の宝くじ売り場は長蛇の列。

前回の初訪問から2週間余りで再訪。まずは立石の商店街を歩く。昼間っから立ち飲み屋、焼き鳥屋が何軒も営業してる。センベロのお店がいくつもあるらしい。

焼き鳥一本55円とかモツ煮込み200円と張り紙ある。下町名物ホッピーが必ずある。ホントに千円でベロンベロンになるくらい飲めるのだろうか?笑











 さて、前回初訪問から2週間余りのリピート。それだけ気になる美味しいラーメン屋だった。葛飾区では、言わずと知れた新小岩、亀有はラーメン激戦区で何軒も行列店がある。

今回は、煮干しラーメンをチョイス、和え玉も。まだ行列を作るほど知れ渡っていないのだろうか。この店は繁盛店、行列店になると予想する。



















 煮干しスープに見えないくらい醤油ベースで、煮干しはおそらく煮込んでいないのだろう。しかし、ちゃんと煮干しの良い香りがする。ほとんど濁りのない煮干しラーメンは初めてだ。

麺は相変わらず腰が強くて小麦の密度が高い麺だ。細麺なのに歯切れのいい固めんだ。低音チャーシューだけは私の好みでないが鶏と豚の脂身少ない美味しいチャーシューだ。















 ご馳走さまでした。2回目も大満足のラーメンだった。替え玉である和え玉はそのまま食べるのが1番いいかも知れない。また近い内に来ます。センベロもいつか経験しなくては‥‥。




『昭和』@東京都中央区日本橋茅場町

2019-12-20 15:29:00 | ラーメン探索

 平日お昼の茅場町はビジネスパーソンで溢れている。みんな判で押したようにスーツ姿でお昼のランチに繰り出している。

昭和という名前に惹かれた。自分が昭和生まれで昭和育ちだからだろうか。昭和は激動の時代であったといえる。

戦争に突入して敗戦、復興そして高度経済成長と日本人の価値観、生活様式がどんどん変わっていった。日本国民みんなが成長に向かって幸福に向かって突き進んだ。

平成に入って明らかに何かが変わってきたという実感がある。集団から個人への転換とでもいおうか、個性とか個人主義を普通に認める社会へと。

昭和は明らかにアナログ社会だった。平成に入ってIT革命が普及してデジタル化社会へと急スピードで移行していった。未だにデジタル感覚の怖さに抵抗しながらデジタル社会の波にのまれてそれを活用もしてる。











 店内が狭くて小さいお店だ。
昭和ラーメン、辛味噌ラーメン、醤油ラーメンの3種類ある。メニューに1番人気とある昭和ラーメン大盛りをオーダー。















 なんという薄口で出汁が繊細なラーメンなのだろう。昭和ラーメンは塩ラーメンといっていい。おそらく昆布と帆立が中心であと海老がほのかにいろんな野菜の天然出汁である。

化学調味料が一切ない身体に優しいスープである。麺は少し伸びていたから固めでオーダーするといいかも。伸びやすいこれまた優しい麺だ。チャーシューが肩ロースの分厚いが柔らかく炙ってある。

濃い味の若い人には物足りないラーメンかもしれないが、年配者や酔っ払いにはとても優しい胸がスッとするラーメンだ。たしかに時代遅れの昭和のラーメンとも言えるし、飽食の時代にあってむしろ斬新な清湯系ラーメンとも言える。











 煮卵もしっかり火が通っている茹で卵で私は好きな卵だ。いつか、辛味噌ラーメンを食べてみなくては。こういうお店を大事にしたい。ご馳走さまでした。






本との出会いー井上靖の随筆

2019-12-19 18:53:00 | 日常

 今日初めてコートを下ろしたが電車内が暑くて着ていられない。10℃くらいでは全然寒さを感じない自分の身体がおかしいのだろうか。

最近、某図書館で37年前刊行された井上靖の随筆本を見つけた。昭和40年代の後半に発表されたショートエッセイを寄せ集めたものである。

もうとっくに絶版となっているから、図書館や古本屋でないと手に入らない。ページの大半が茶色に黄ばんでそれだけで年季や年代を感じる。

井上靖という作家は実に飾らない文体で、読んでいて胸がすっと静まる自然体の文章である。少しも大袈裟なところや気負ったところがなく、説明もくどくなくて、それでいて人間の大事な本質をさらりと平易に述べる。

以前書いたが私が初めて読んだ小説(井上靖「夏草冬濤」)も中学生がすらすら読める情景の浮かぶ物語であった。時代は昭和でも、その感性や人間らしさはそのまま令和のこの時代に十分生きる内容だ。

電車の中で、お昼を食べながら、仕事の隙間時間見つけてゆっくり噛みしめて読む楽しさがある。いい本に出会うとほんとうに生きてて良かったと実感する。凄い偶然が作用するのも人との出会いと全く一緒だと思う。











 今年ももう10日あまり。年の瀬は何故だか慌ただしく過ぎてゆく。そろそろ年賀状の準備に入らなくては。年賀状だけで繋がっている旧友がいる。