郷が杜備忘録

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ハゲタカ2.5 ハーディ(上)(下)  

2020-03-17 | 読書
しばらくぶりに、真山仁さんの「ハゲタカ」シリーズを読んだ。

「ハゲタカ」「ハゲタカⅡ」「レッドゾーン」「グリード」を読んで、今まで読んでいなかった「ハーディ」を読むことにした。

今回の主役は、ミカドホテルの創業者の長女、松平貴子である。

ハーディとは、フライフィッシングに使われるリールの製造会社の名前のようだが、英語で「HARDY」は「我慢強い、図々しい」の意味がある。

また「耐寒性」という意味もあるという。貴子がヨーロッパに留学していた時の恋人が、貴子を評して「寒くてもじっと我慢して耐えている。

でもその実、中はたぎるほど燃え盛っている。うっかり触ると火傷しそうだ。」といって、「ハーディ」と呼んでいたという。

物語は、経営難に陥り世界的リゾートグループのリゾルテ・ドゥ・ビーナスの傘下に入った日光ミカドホテルを取り戻すために取り組む松平貴子に、

中国の大富豪の救済支援やリゾートグループ内の権力闘争、中国国家ファンドの陰謀などが絡み、国際的に展開する。

舞台は、日本(日光、熱海)、パリ、香港、ニューヨークなど全世界に及び、裏切りや殺人などもあり、ハラハラドキドキの物語であった。

その中で「ハーディ・貴子」が本領を発揮して、強くなっていくのが頼もしかった。そして悲願は達成される。

さらに、ここに登場した中国大富豪の一族が、また次の「レッドゾーン」へとつながって「ハゲタカ」の「ゴールデンイーグル・鷲津政彦」

との攻防につながるのであった。

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