昨日は、私が、日本国民全員が購読しなければならいと言及して来ている月刊誌の内、WiLLとHANADAの発売日だった。
今月号の両誌にも、日本国民と世界中の人が知らなければならない真実を書いた論文が満載されているのである。
以下は、何度もご紹介して来た大阪大学名誉教授の加地伸行さんがWiLLの巻頭を飾って連載しているコラムからである。
文中強調は私
或る講演会の呼びかけがあり、義理で出席したが、政治家の講演はつまらない。
中略
話がつまらない最大理由は、自分の頭で考えず、誰か他人の話をなぞっているからである。いわゆる受け売り。
政治家ならば自分の頭で考えろ、必死で、と言いたい。
その種の受け売りの大半は、メディアから出てきた話。
つまりはコメンテーター、解説者の意見が多い。
ところが、その解説者連中の話自体、相当に程度が低い。
例えば、今年八月三十日、NHKテレビ番組「あさイチ」を観ていたときの、NHK解説委員、柳澤某の話がその一例。
八月と言えば、戦争に関わるものが定番であるが、当日もそうであった。
ところが、その基調がいわゆる左筋の〈反戦〉論であった。
すなわち、無理遣りに国民が戦争に引っぱりこまれた、とする。
もっとも、その辺りまでは、まだ話としての理屈がある。
戦争反対論者はいたのだが、そういう人々の意見は抑えこまれたという理屈を立てられるからである。
しかし、そういう論理ではなくて、一方的に開戦となったとする口振りがまずある。
それは作り話。
開戦に反対の人々がいたことは事実なのである。
それを認めようとせず、一方的に軍が決定していったと、罪をすべて軍に被せる。
それは暗に、多くの国民は正しかったのだが、その正しさが無視された、その根元は軍に在る、という筋書きとなる。
これは、戦後ドイツの論理に似ている。
敗戦国となったドイツは、その罪のすべてはナチスに在るとし、ドイツ国民はむしろ被害者であるとして免罪符を与えたのである。
狡い連中だが、それがヨーロッパという戦乱の歴史の中で生き抜く智恵、いや悪智恵であった。その悪智恵に乗って、ドイツ人は〈悪いのはナチス〉と、全ての罪をなすりつけ、調子よくしゃあしゃあと生きてきている。
この稿続く。