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商社、「非資源」の利益拡大 伊藤忠・丸紅は過去最高…日経新聞8月27日15面より

2011年08月27日 10時47分38秒 | 日記
部門純利益 大手5社、今期5700億円 

大手商社の非資源部門の利益が拡大している。2012年3月期は伊藤忠商事、丸紅の同部門の純利益が過去最高を更新する見通しのほか、三井物産や住友商事も増益を見込む。大手商社は資源価格の上昇が業績拡大をけん引してきたが、比較的、収益が安定している非資源部門を戦略的に強化する取り組みが実を結んでいる。

伊藤忠・丸紅は過去最高

食料や紙パルプ、繊維、自動車など、エネルギー・金属資源を除く事業を非資源部門として計算した。大手商社5社の非資源分野の純利益は570O億程度と前期比15%増える見通し。成長が続く新興国への取り組み強化が奏功した。

伊藤忠は非資源分野では中国戦略を1つの核にしてきた。08年に食品大手の頂新グループ、09年に繊維分野で現地の複合企業の杉杉集団への出資を決めた。中国を中心とする新興国の成長を追い風に、今期の非資源分野の純利益は従来予想を上回る1100億円程度と前期比61%増え、08年3月期以来の過去最高を更新する見込み。

丸紅も中国向けの穀物取引が順調に拡大している。強みの紙パルプ分野や電力インフラ事業の拡大も続いており、非資源分野の利益は870億円と前期比17%増え最高益を更新する見通し。13年3月期まで3年間の中計では7500億円の投資を計画しているが、このうち6割を非資源分野に投じる方針だ。

自動車関連の取引が多い三菱商は東日本大震災に伴う車関連の苦戦を織り込み、非資源部門は唯一、5%の減益見通し。ただし震災の影響は期初時点の想定よりも軽微にとどまり、増益に転じる可能性もある。

今期の大手商社5社の合計純利益見通しは1兆5100億円で、そのうち約6割を資源分野が占めるなど依然として資源への依存度は高い。ただ欧米景気の不透明感や新興国の金融引き締めを背景に資源価格も弱含んでおり、「今後は資源部門の一本調子の利益拡大は見込みにくい」(証券アナリスト)。持続的な業績拡大に向け、今後も非資源分野の強化に取り組む戦略だ。

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