以下は前章の続きである
大テロルの再来
ハバロフスク裁判が行われた時期は、ソ連国内において大テロル(大粛清)で弾圧され10年の刑期を終えた元囚人が大規模に再逮捕された時期(1948年~49年)と重なる。
大テロルの再来である。
これは国際情勢の変化、つまり冷戦という新たな戦争が激化したことに伴う国内の引き締めと見られている。
このとき多くの日本人も抑留当初の第一次「戦犯」に次ぐ第二次「戦犯」として不当に裁かれ、米ソ冷戦の人質とされた(日ソ国交回復交渉の人質)。
ソ連の収容所(グラーク)は1950年代初頭に最大規模に達したのである。
この稿続く。