文明のターンテーブルThe Turntable of Civilization

日本の時間、世界の時間。
The time of Japan, the time of the world

憲法改正案は日本が陸海空軍を保有するという、すでに現実となっているものを合法化するだけのものである…ワシントン・ポストが社説で

2022年12月21日 12時07分33秒 | 全般

随分前に、世界中のプリマから大変な尊敬を受けているモナコ王立バレエ学校の老女性教授が来日した。
その時に彼女が芸術家の存在意義について語った言葉である。
『芸術家が大事な存在なのは、隠された、隠れた真実に光を当てて、それを表現する事が出来る唯一の存在だからです。』
彼女の言葉に異議を唱えるものはいないだろう。
高山正之は戦後の世界で唯一無二のジャーナリストであるだけではなく、戦後の世界で唯一無二の芸術家と言っても全く過言ではない。
一方、大江、村上、平野等、作家と称する人間達、自分達を芸術家だと思いこんでいる人間達の多くは、芸術家の名にも値しない存在なのである。
何故なら、彼らは、隠された、隠れた真実に光を当てて、それを表現する、どころか、朝日新聞等が作り出した嘘を表現して来ただけの人間達だからである。
彼らの様な存在は、日本に限らず、世界中の国においても同様なはずである。
つまり、真の芸術家とは、極少数しか存在していないのである。
私が、今の世界で、最もノーベル文学賞に相応しいのは、高山正之を措いて他にはいない、と言及している事の正しさを、本著も、痛切に証明している。



ついに「日本改憲論」が米有力紙にも登場
高山 
まだみんな、リアルタイムだから気づいてないですね。
何年か経って振りかえると、「ああ、あのとき」と気づく。
石平 
そうそう「モリカケ」問題の攻撃にしたって、安倍元首相は、自らの死を以て左翼的攻撃を完全に無力化してしまった。
あれほどの世界中からの評価の前では、「モリカケ」問題への攻撃は、私の耳には蚊の鳴き声程度にしか聞こえない、彼ら自身の卑劣さを表す以外の何ものでもないんです。
インドという、人口がそろそろ中国を超えようという大国が、日本の首相のために喪に服するなんて、世界史上空前の出来事ですよ。
高山 
日本と険悪な状態にあるプーチンからも弔電が来たほどだから。
世界がそれだけ高く評価していたということの証明ですね。
石平 
だから自民党も日本国民も、この人物の死をムダにしてはいけない。
この偉大なる財産を活かして、憲法改正、国防力の増強を果たし、日米同盟、あるいは西側の中国包囲網の中でより一層中心的な役割を果たすようにさらに飛躍しなければならないんです。 
この七月に、アメリカの大手新聞「ワシントン・ポスト」が社説で、「日本は改憲せよ」という記事を掲載しました。
「これは安倍元首相が遺した遺産・宿題だ」とも書かれ、「憲法改正案は日本が陸海空軍を保有するという、すでに現実となっているものを合法化するだけのものである」というのです。
しかも「安倍元首相はあまりにも早く逝ってしまった。日本や世界に与えたインパクトは忘れてはならない」とまで言及しています。
高山 
日本はロシアのウクライナ侵攻以前よりも、はるかに世界の安全保障への貢献が期待されているんですから、ここまで書かれたら、もう岸田首相は逃げるわけにはいきませんね。
石平 
私にはワシントンポストが、「まともな国になれ」と提言しているように思えてなりません。
「安倍元首相はあまりにも早く逝ってしまった」という言葉の意味を、国民全体がよく考えるべきだと思います。
高山 
岸田政権が屁理屈を並べて改憲に進まなかったら、大きなしっぺ返しが来るような気がするね。
石平 
それは安倍元首相と日本国民に対する最大の裏切りになりますよ。
朝日のアンケートでも、51%が自衛隊の憲法明記に賛成している状況なのですから、これを逃したら改憲は遠のいてしまう。                                   

メディアの”正義”は劣化するばかり 
高山 
ただ、最大の敵は朝日新聞ですね。
実は朝日は経営環境の悪化に悩まされていて、いまでは記者の夜回りにタクシーケットも支給されないという。 
石平 
夜回りをしてない? 
高山 
事実上はできないも同然でしょう。ハイヤーを使えずに地下鉄を乗り継いでいくとも聞きました。
2022年の決算では、前年に値上げしたおかげて営業利益が約95億円の黒字だけど、それでも売上げは200億円以上減った。
2021年は約442億円の赤字だったんだ。
そもそも日本の新聞界はこれまでふんぞり返り過ぎて、新聞が消えてなくなるなんて思いもしなかった。 
石平 
でも新聞離れは何か原因なんですか? 
高山 
ネットの影響とかも言われるけど、最大の原因はマンション化だと僕は思う。新聞人はこれを忘れていた。
セキュリティの高いマンションに新聞配達をしようと思っても入囗でストップされて配れなくなっちゃった。
だから住民は新聞を取らなくなった。
階下のポストに差し込まれるだけでは、新聞を身近に感じられなくなっちゃうよね。 
石平 
それが続くと、新聞なんてなくてもいいじゃないかという風潮が広がっていく… 
高山 
貧しくなったから、新聞記者がろくにネタ集めをしなくなる。
僕なんかがいた産経新聞は貧乏会社だったけど、取材だけは自由にできて、もちろんタクシー券も使えたし、取材費にも余裕があった。
だからいろいろネタも集められた。でもいまはそれが制約される。
ではどうするのかというと、他人の言葉尻を捉えてニュースにする。
第一次安倍政権を潰した社会保険庁の問題でも、年金制度が成立したとき、当時の厚生省の花沢武夫年金課長が「これでジャブジャブ使える金ができた」と発言したことがある。
国民皆年金の制度ができた昭和36年のことで、有名な話です。 
石平 
本当にジャブジャブ使えたんですよね。
高山 
文字通り、後先考えずにジャブジャブ使えた。だって年金を実際に払い出すのは30年も先のことだし、自分たちはとっくに退職した後だ。
だから採算も考えずに箱物をたくさん作ったり、使い込んだり。
ところがその30年先がやってきて制度の不備が発覚して、「消えた年金問題」が浮上した。
マスコミはこぞって厚労省を叩く。
そのときに「首相が全責任は私に……」と言ったもんだから、取材もせずに、それっと飛びついた。     
石平 
そういう形で矮小化しようとしてきたんですね。
高山 
その典型が、安倍さんが死んだ日の夜の日本テレビですよ。
小栗泉という女子アナ上がりの政治担当編集委員が安倍さんについて「二面性ある」といったニュアンスで、「安倍さんは一面は陽気で明るくて、それで政策に楽しみな点もあって。そうかと思うと、森友学園の話をすると、気色ばんで一方的にまくし立てて、それでぷいっと行ってしまう」なんて語っていた。 
でも、
それは当たり前ですよ。根拠のない誹謗中傷を投げつけ、妻にまで侮蔑を投げかけられてきたんですから。
だから「根拠を示せ」という意味を込めて、「私にも昭恵にもなにかあれば、すぐ辞めます」と語った。
石平 
要するに、「妻に斡旋・収賄的な事実、があったら」という意味ですよね。
高山 
本人はそのつもりだった。
でもまわりはその一語で、「しめた、やっつけちまえ」といきり立った。
言葉尻だけで記事が書けるなら取材なんていらない。
他人の言葉尻を捉えるという愚劣な方法を、政治記者までがやるようになった。
石平 
「犯罪性があったら」というのが抜けているのに、あえてその部分には触れない。卑怯ですね。
高山 
「私に責任がある」と言ったことにつけ込んだとしか思えない。
昭恵さんづきのスタッフがどこに電話したというだけで「なんだこれは」となる。
これがれっきとした新聞記者がやることかと、あきれ返ります。
それほど新聞記者のレベルが下がってしまって、言葉尻だけで紙面を飾るようになってしまった。
だから、誰かが失言したら一斉に叩く。これが「天下の公器」のやることかと、情けなくなるくらい。
「記者会見で取材している」なんていう人もいますが、テレビ中継が入ってる場で、真に大事な取材ができるはずはない。
石平 
誰だって公式の場では、公式見解を表明するだけですからね。
高山 
もともと表の会見は建前だけを語る塲です。
テレビが入っているような場合は特にそう。
どんな挑発があっても揚げ足を取られたり、言葉尻を捕まえられたりしないようにする。
でも、それを踏まえて本音というか「真実」を聞き出すのが新聞記者の使命。
だから夜回りをやって本音を聞き出そうとするのが腕の見せどころです。
以前は夜回りとオフレコの会見が、記者が「本音」に辿り着く方法でした。
しかし、オフレコのはずの話が外部流出する事例が相次いだ。
とくに朝日新聞の記者がそれをやった。
ときには韓国に流して向こうで騒がせてその打ち返しで騷ぐ。
それが相次いだ。
だからオフレコ取材も少なくなっていった。
本来は記事にしないし、メモも取らないのがルールなのですが、この仁義が破られて以来、新聞記者は、記者会見の場で勝負するしかなくなったのです。  
先はどの小栗泉は、「森友のことを聞いたら安倍さんが激怒した」と語りましたが、朝日新聞が捏造した疑惑を真実と思い込む記者に安倍さんが心を割ると思っている方がおかしい。
それを棚に上げて、いかにも”怒りっぽい”し”真相から逃げている”という形で印象操作しようとしている。
なんで小栗泉がこんな歪んだ発想をするのかと怪しんだら、何のことはない、彼女の亭主は東京新聞の政治郎記者でした。
東京新聞はもとは都新聞という、新聞だったけれど、いまは地方紙の中日新聞に買収され、朝日新聞より赤い新聞になって
しまった。安倍さんの周りにはこういう不勉強な田舎記者が多かった。
政治家としても決していい環境ではなかった。  
彼女も日本テレビも新聞も、その決着をまだつけていないし、どう評価していいのかも わからなくなってきている。
いままで悪口ばかり書いてきたのに、よその国が高い評価をしてきた。
そこで何を書けばいいか戸惑っているはずです。 
石平 
可能なら、天国の安倍さんに記者会見してもらいたいところでしょうね。
「なぜこんなに人気が高いんですか」と。
それで何かを答えたら、「こんなことまで言って自慢している」なんて形で、また貶めるんでしょうね。 
高山 
そうだろうね、きっと(笑い)。  

「歴史が人物を作る。その人物が歴史を作る」 
石平 
先ほども述べましたが、私は「歴史が人物を作る。その人物が歴史を作る」が持論です。 
高山 
だから必ず安倍さんの後継者が登場するはず。
死亡報道を受けて、アメリカのブリンケン国務長官がびっくりして飛んできて、「安倍さんの穴をどうやって埋めるのか」を訊きに来た。
沈黙していたのは中国だけ。 
石平 
韓国もそうですよ。
韓国は安倍さんを憎んでいたから、今回はすぐには弔意を示さなかった。
政権がスキャンダル絡みで混乱しているようでしたけどね。 
高山 
政権発足から三ヵ月も経たないうちからスキャンダルが噴出するなんて、いかにも韓国らしいと、笑ってしまう。                            

 

 



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