一週間のストレスと夏風邪の癒やしを求めて、大好きなレストランで赤ワインを開けながらの早めのディナー。
友人との会話は、イタリア文化や階級社会、そしてロックの起源にまで及んだ。
Coldplayの名を思い出した瞬間、私のYouTubeチャンネル「文明のターンテーブル」のBGMにふさわしいと確信。
そして、万博2025に通う友人が語った「とても良い」という言葉。
動画をアップした後に気づいた、Coldplayの大切な1曲の欠落——それは次回の記事で紹介する。
今日、アーリーバードで、私の大好きなレストランで友人とディナーをしていた。
久しぶりに赤ワインを一本開けながらの食事である。
何故なら、私は、この一週間、或る事の作業で、大変なストレスの中にいた
友人は、明後日から、親戚を尋ねての米国西海岸旅行なのに、1週間前にひいた夏風邪が、まだ完治しない状態だったからである。
正に、最高の食事をして一気に暑気払い、と言う事で。
これまでは白ワイン一本やりだったという友人に、私は、体を温めるために、そして豊富なポリフェノールで風邪ウイルスを追い払うために、この店にある、珍しい“冷やした方が美味しい赤ワイン”を薦めた。
そして、エスカルゴをお代わりするなど、体に良いものばかりを注文した。
この店は、それだけではない。味も最高なのに、実にリーズナブルなのである。
私は、このレストランの大常連だ。
イタリア人は、なぜあんな凄いボリュームの食事を平気で食べられるのか?
それは、彼らにとってレストランが“社交場”だからである。
もちろん、食事も大事なのだが、実際のメインは「会話」なのである。
だから、イタリアのレストランは、どこもゆったりとしていて、お客たちの会話が途切れることがない。
例えばローマ(私は縁があってローマに支店を開設した)では、日本のように午後10時を過ぎてスナックやクラブが開いている場所など殆ど無い。
イタリア人にとって「午前様」が3日続けば、それは離婚案件である。
そんな話を延々としようと、私たちは夕刻5時に食事を始めたのだった。
会話の中で私は、欧州は今でも実際には“階級社会”であることを語った。
肉屋の息子は永久に肉屋の息子、パン屋の息子は永久にパン屋の息子。
この階級制度を打破してのし上がるには、並々ならぬエネルギーがいる。
だからこそ、ロックンロールの世界一のバンドは、英国からしか生まれない。
ビートルズ、ローリング・ストーンズ、ポリス、U2、そして……
ここで私は、その次の名前を度忘れした。
ずいぶん長いこと聴いていなかったからだ。
PCやスマホに手慣れている友人が、すかさず検索してくれた。
「リードボーカルの奥さんは女優のグウィネス・パルトロー」、
「思い出した。リードボーカルは、クリス・マーティン!」
友人は「ああ、Coldplay! Viva la Vida、大好きな曲です」と笑顔で言った。
この話の発端は、友人もまた万博2025が大好きで、私と同様に頻繁に訪れているということだった。
それで最近、大リングを撮り続けている私のYouTubeチャンネル「文明のターンテーブル」を見てくれているらしい。
「とても良い」と言ってくれた。
私は、バックに入れる音楽選びに苦労しているのだが……その時に、突然Coldplayが浮かんだのである。