文明のターンテーブルThe Turntable of Civilization

日本の時間、世界の時間。
The time of Japan, the time of the world

口ごもるゆづるに安倍は重ねて「胸を張って事実報道をしたと言えるか」と問う。

2021年10月29日 15時37分37秒 | 全般

以下は昨日発売された週刊新潮の掉尾を飾る高山正之の連載コラムからである。
本論文も彼が戦後の世界で唯一無二のジャーナリストである事を証明している。
有権者の人達が投票の前によまなければならない必読の論文である。
日本国民のみならず世界中の人たちが必読。
朝日は独りで逝け
朝日新聞の崩壊はいつ始まったか。
正確な日時も場所も分かっている。第2次安倍政権発足直前、プレスセンタービルであった日本記者クラブ主催の党首討論会がその瞬間だった。 
討論会の目玉は記者クラブ側が会見の形で政権党首を吊し上げること。
因みに質問者は4人で朝毎読日経が独占する。
これでは赤い朝毎が牛耳る懸念もあり、産経を入れる動きも出ていた。
しかし朝毎日経には支那がついている。その外圧で改組話は止まったとか。
で、この質疑も従来通り朝日の星浩が仕切った。朝日は安倍を恨んでいた。
安倍は「諸君」で公然朝日を非難し、安倍を潰すつもりで書いた「NHK番組改変」も簡単に捏造がバレて酷い目に遭った。
「安倍の葬式はウチが出す」と誰かが言ったというほど、安倍は憎かった。
で、星はまず靖国参拝を質した。支那韓国を敵にするのかと。答えは今回の高市早苗と同じ。さらり「それが何か」
星は世界が批判する慰安婦問題を問うた。
「星さん、あれはあなたの朝日新聞が吉田清治という詐欺師の嘘を広めたんじゃないですか」 
全国中継で「朝日はフェイクニュースを30年も流し続けた」と返された。
星も慰安婦話が嘘と知っている。
ただ東京裁判史観に合うなら、そう悪い嘘ではないと考えていた。
しかし正面から詰問されたのは初めてで星は狼狽(うろた)えて沈黙した。
朝日の崩壊はこのときに始まった。
以後順調に崩壊していくが下地はあった。朝日は容赦なく嘘を書きまくってきた。
都城23連隊が南京大虐殺をやったとか、日本軍の煙幕を毒ガスだとか。
珊瑚に落書きして「日本人」を罵倒もしてきた。
唯一の良い嘘は北朝鮮を楽園に仕立てて在日の帰国を促したことくらい。
あとは棘のあるいやらしい嘘ばかりたった。
購読数が半減するのは当たり前だが、ただ、反省はない。
好きに嘘を書きたい。そして苦境に追い込んだ安倍を潰したい。
で、過去の嘘を検証して発見があった。全くの嘘を「これが事実だ」と書いたから責められた。ならば事実と書かなければいい。
疑惑があると書けば事実でなくても誤報にはならない。
それに安直だ。
かくて根本清樹論説主幹のもと安倍の「疑惑」糾弾が始まった。
第一弾は森友学園。安倍夫人が講演し、財務省が学園の土地購入で値引きした。どうも疑わしいと書ける。
しかし隣の豊中市の公園は森友より格安だし、おまけに公金横領の前科がある辻元清美が絡む。そっちの方が疑惑は濃い。
「それは書くな。安倍を潰す疑惑を書くのであって事実報道とは違う」
加計学園も安倍の友達に獣医師会の反対を押し切って認可した。怪しい。でも怪しさでは獣医師会に近い石破の方だ。
「我々は事実を報道しない。石破は放っとけ。安倍が怪しいとだけ書け」
そんな中、党首討論会があった。星の後釜の坪井ゆづるが加計学園問題で安倍を糺した。
安倍は「朝日は加戸県知事の証言を報じなかった」と逆に朝日が事実報道をやめたことを指摘した。 
口ごもるゆづるに安倍は重ねて「胸を張って事実報道をしたと言えるか」と問う。
ゆづるはまっ赤になって気張る。「会場から失笑が漏れた」と阿比留瑠比のコラムにあった。
朝日の崩壊はそれで勢いを増した。
しかし根本は挫けない。森友で自殺した財務省職員の妻に「赤木メモを公開しろ」と騒がせる。
公開したら本人が「不当な値引きはしていない」と疑惑をもろ否定していた。
むしろ朝日の疑惑報道に乗って騒いだ小西洋之ら野党議員らの圧力が自殺の遠因のように見えた。
その疑惑報道は衆院選でもまだ使い回され、安倍批判が朝日の紙面に躍る。
野党も野党で朝日お気に入りの夫婦別姓推進を政策の柱に据える。
死にゆく朝日にそこまで付き合う愚直さが微笑ましい。

 


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