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Sun Set Blog

日々と読書と思うコト。

荷物を増やすつもりはないのだけれど。

2007年11月26日 | Days

 現在は6泊7日の途中。土曜日はたまった休日を消化しなければならず、スケジュールの都合から現地での休日消化。
 たまにしかしないけれど、個人的には結構好きなパターン。
 岡山で宿泊していたのだけれど、今回は岡山城などを散策することにした。
 
 朝6時過ぎに起きて、報告書などを集中して片付ける。9時半過ぎに連泊しているホテルを出発し、まずは岡山城へ向かう。てくてくと歩きながら途中チェックポイントのように現れる観光名所まで○kmという看板を確認する。岡山城は黒い板張りの外観から別名「烏城」と呼ばれていて、宇喜多秀家などに縁のあるところ。現在の城は復興されたもので、本物ではない(それなので場内でチケットを購入した後は、まず最初にエレベーターで4階まであがる)。

 城は階に換算すると6階建て。4階から6階までは2階分階段を上がる。この階段もちゃんと幅があって、回りやすい城だなと不思議に思う。6階に相当する場所から岡山市街と眼下に広がる後楽園を見下ろしてみる。次に行こうと思っていた後楽園はこんな感じなのだなと概観を把握する。それから刀とか甲冑とか白の歴史などの展示品を見ながら降りていく。1階の食堂で名物と銘打たれたお福うどんというしょうがの入ったぶっかけうどんを食べる。少し遅い朝食。

 城から外に出ると、さっきまでと同様に気持ちの良い快晴の朝で、色づきはじめた紅葉の暖色と、川の水の色が対比的にまぶしく映る。
 有名な観光地だけあって、午前中だというのにすでに結構な数の人がいた。そして、月見橋と呼ばれる橋を渡り、後楽園へ。

 日本三名園と呼ばれる後楽園は江戸期を代表する大名庭園で、かなり広い。池があり丘があり、空が随分と広く見える。案の定お約束のごとく老夫婦に写真を撮って欲しいとカメラを渡され、「撮りますよー」とか言いながらシャッターを押す。途中売店で抹茶セット(きび団子つき)を食べながら休憩する。ぐるりと歩く。これで金沢の兼六園に続き三名園のうち二つ目まで制覇で、残るは水戸の偕楽園だけだ。

 後楽園を出てから、すぐ正面にある岡山県立博物館へ。これが思いがけずヒット。岡山県の歴史と文化を様々な資料で紹介しているよくある郷土博物館なのだけれど、久しぶりに触れるその手の展示物や解説が、結構ストライクゾーンだったのだ。
 たとえば、2万年前にいまの瀬戸内海は草原で、大陸とも繋がっていて、そのときにナウマン象が渡ってきていたとか(ナウマン象の骨がいっぱい展示されている)、9000万年前に気候の温暖化が進み海面が上昇し、その結果瀬戸内海ができたとか、男の子心をくすぐる展示物の数々。また、弥生時代に稲作がはじまり、集団作業が必要となり、その結果リーダーが生まれ貧富の差が広がっていったなどと当たり前なのだけれど改めて読むとそうだよなという説明にいちいち納得する。
 銅鏡の一種である「魔鏡」も展示されていて、スイッチを押して光を当てると、背後に隠されたキリストの模様が光を反射した壁に浮かび上がるなどの実演も確認することができた。隠れキリシタンとか、こういう鏡に光を当てて祈っていたのだろうなとか思いつつ。

 博物館を満喫して次は夢二郷土美術館へ。夢二というのはもちろん竹久夢二のことで、特徴的な女性の絵が数多く飾られている。ちょうど夢二が表紙を描いたセノオ楽譜の表紙画特集が組まれていて、順に見ていく。常設展示の中では、うつぶせで本を読む少女を描いた「本を読む娘」が印象的。そこに書かれている「野茨やこの道ゆかばふる里か」をメモする。
 小さな美術館で、客の数も少なくひっそりとしていた。ポストカードを数枚購入する。

 そのまま岡山県立美術館と岡山市立オリエント美術館を見て回る。岡山市はカルチャーゾーンと名付けて周辺にその手の施設を集約しているので、確かに観光客としては回りやすい。

 それで大体15時過ぎになる。岡山の人から教えてもらった味司野村というカツ丼の店に行って遅い昼食。ドミグラスソースをかけたカツ丼で、かなり肉が柔らかい。中途半端な時間だったにも関わらず店内は混んでいて、地元では有名な店なのだろうと思う。前の晩は7人で住宅地の中にひっそりとあるスープカレーの店に連れて行ってもらったのだけれど、おいしい店が多い。たまたまかもしれないけれど、食べ物に関しては随分と満足度の高い街だと思う。

 それから駅前までてくてくと歩く。カルチャーゾーンから駅前まで大体1kmちょっと。かなり歩いているよなとぼんやりと思う。
 駅に近づくにつれ多くの人がビックカメラの風船を持っているようになって、よく見ると駅前のビックカメラは20日にオープンしたばかりだった。これは混んでいるわけだと納得して中へ。すごい人、人、人。なぜか無料で大きな日本地図つきの来年のカレンダーを配っていて、たくさんの人がそれを持って帰っていた。本当に部屋に貼るのだろうか? 勢いで丸めてないですか? と尋ねたくなる。

 そして、ビックカメラを出てから駅に行きリニューアルされた駅内のLIBROで本を数冊購入する。

 今回の出張で読了したのはいまのところ3冊。

『SAMURAI 佐藤可士和のつくり方』佐藤悦子著。誠文堂新光社。
『私たちのエキナカプロジェクトecute物語』鎌田由美子+社員一同著。かんき出版。
『成功のコンセプト』三木谷浩史著。幻冬舎。

 どれもとても興味深い。『SAMURAI~』は先日読んだ『佐藤可士和の超整理術』の流れで手に取った。佐藤可士和のSAMURAIのマネージャー&プロデューサーであり、妻でもある女性が著者。女性はこの本を読むと憧れてしまうのではないだろうか? と思えるような内容。一昔前のトレンディドラマや漫画の中にしかこういう人(夫婦)はいないと思っていた、と思えてしまうような感じなのだ。自分たちの足で立っている感じもとてもよく出ていて、ハードワークであることは間違いないのに、いい意味でナチュラルに感じさせられてしまう。そういうのってすごいことなのだろうなと思う。内容的にも充実していて、魅力的。
『ecute~』は個人的に好きで、わざわざそこに行くためにだけ大宮や品川に行ったりしていたので、その誕生物語をぜひ読んでみたいということで手に取った。かなり熱い内容。何かをゼロから作り上げるときの熱気のようなものが息衝いていてモチベーションが低下している人にお勧めしたい感じだ。
『成功の~』は平積みされているのを見て、そう言えば楽天のことってよくわからないなと手にとった。原則が明快でブレがない。大きな成功を収める人というのはこうなのだろうなと納得。

 僕は本を読んでいて引っかかったところがあると下の角を折るのだけれど(そして読了した後で折り目のあるページだけもう一度読み返す)、3冊とも結構な数の折り目が入った本になった。

 でもまあ、そうしてただでさえ多い荷物が増えていくのだけれど……


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 お知らせ

 明日は岡山から神戸まで車で移動なのです。紅葉のいい時期の運転なんで嬉しくなるのでした。

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ふいにクリアに。

2007年11月12日 | Days

 今日は仕事が終わった後店のメンバーと5人で焼肉を食べに行く。昭和風のレトロな感じの焼肉屋で(オロナインなどの昔の看板やポスターがたくさん飾られている)、地元では人気のある店なのだそうだ。確かに円くて味のあるちゃぶ台に火鉢が載っている店内はよい雰囲気に満ちていて、日曜日の夜だというのに随分と混んでいた。肉もとてもおいしく、これはいいところに連れてきてもらったなと嬉しくなる。店員さんもとても陽気で明るくて、おなかいっぱい食べて散々話した後で、「おいしかったです」と言って店を出る。

 はじめて一緒にご飯を食べるメンバーで、やっぱり随分と新鮮。今日聞いた話で興味深かったのは、視力が悪い人が視力を取り戻すためのレーザー治療の話。かなり痛いらしいけれど、本当に手術が成功したときには感動したという話をしていた。確かにそうだろう。それまでぼやけて見えていた世界が、ふいにクリアに映り、しかもそれがずっと続くのだから。視力のよい人には絶対にわからないような充実感や幸福感があるのだろう。ある程度の年齢になってから、そんなふうに世界観が変わるなんてことは、なかなかないことだと思う。いったい、どんな感じがすることなのだろう?
(ただ、人によっては、手術できない人もいるとのことだったけれど)

 そんな話も、はじめてちゃんと話す人との話の中で聞くことができたので、そういうのはやっぱり得難いことだよなと思う。

 さて、明日は朝早くの新幹線に乗るので、そろそろ眠ろう。


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 お知らせ

 久しぶりにかなりおいしい! と思える焼肉だったのでした。

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反復横跳びのようなもの

2007年11月10日 | Days

 今日は姫路にきている(7時台の新幹線で新横浜を出発し、21時まで働く)。
明日の朝に移動して岡山県へ。日曜日の夜は岡山で一泊して月曜日の朝の新幹線で東京に戻って、月、火と東京で仕事。そして、火曜日の夕方には広島県へ。広島県で一日働いてから、水曜日の夜遅くに横浜に戻る予定。
 こうして書くと、なんだか随分と働き者みたいだ。それぞれ調整できない仕事なので、東日本と西日本との反復横とびをしているような形になってしまっている。もういい加減なれてしまったけれど、こうやって文章だけ見ていると、本当に忙しそうな人に見えてしまう。もちろん、忙しくないとは言わないけれど、世の中にはもっとずっと忙しい人たちがたくさんいるし、なんだかんだ言っても自分の時間を作ることができているので、全然やりやすい日々だと思う。もちろん、終わらない仕事をホテルに持ち帰ってノートパソコンを叩いたりもしているけれど、そんなことはたぶん誰だってやっていることだ。いつもというわけではないし、マネジメント業務なので、線をどこで引くのかということも自分なりに決めることができる。仕事には果てがないので、線引きというのはたぶんとても大切なことだと思う。

 昨日の雨のなかのフットサルでジョギングシューズがびちゃびちゃだったので、今回はジャージ一式を持ってこなかった。そして、ジョギングができないかわりに、こうやってこの時間から文章を書いている。どちらも好きなことなので、どちらをしていても随分と楽しい。ただ、やっぱり足首が随分と痛くて、フットサルのときに動かず部分とジョギングのときに動かす部分は違うのかもしれない……とちょっとだけ思ってみたり。

 移動中の電車の中で、『まほろ駅前多田便利軒』(三浦しをん著。文藝春秋)を読了する。先日『風が強く吹いている』がとても面白かったので、つい書店で手にとってしまった本。三浦しをんはこの作品で直木賞を受賞していて、前から気になっていた本でもある。帯には「痛快で、やがて熱く胸に迫る便利屋物語」と書かれている。
 妻と離婚後地元のまほろ市で便利屋を営んでいる多田と、ひょんなことから再会した高校時代の同級生で変人でもある行天とが、様々な事件に巻き込まれていきながら、少しずつ友情のようなものを(遅ればせながら)育んでいく物語だ。
 二人には高校時代に浅からぬ因縁があり、その後の人生でそれぞれに重い出来事があり、それを隠しながらも微妙な距離感のお互いの存在にどこかで救われている。
 無精ひげが生えているような無骨でおせっかいな多田と、理解しがたい性格の変人であるにも関わらず、顔立ちだけは美しい行天とは、不思議といいコンビの味を出している。二人が絡んでいく依頼人たちも、バスが運行を間引きしていると言い張る老人から、自称コロンビア人の娼婦にヤクの売人、そして生意気な小学生に殺人犯の親友の女子高生までと、随分とバラエティに富んでいる。物語は短編連作のような形で進んでいくのだけれど、以前の登場人物がちょっとずつ絡んできたりしつつもそれぞれにちゃんとオチもあって、さすがに安定した物語展開。
 この作品も人情ドラマ化とかされてもおかしくなさそうな感じだ(でも前も書いたけれど、『風が強く吹いている』が映画化されたら絶対に面白いと思うのだけれど)。


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 お知らせ

 最近GyaoでCharaの「ボクのこと知って」とMegの「OK」のビデオクリップをよく見て(聴いて)います。

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ホリディ

2007年11月10日 | Days

 今日まで休日で、明日から再び出張(7時台の新幹線で関西へ)。
 さっきまで前の店のメンバーでやっているフットサルに参加してきた(23時まで)。スケジュールが合わなかったせいもあって、フットサルに参加するのは久しぶり。足が痛い……ジョギングしていても、使う筋肉が違うのか、やっぱり随分と足首が痛む。
 筋肉痛は翌日とかに来るのだと思う。年齢には逆らえないのかも。
 でもまあ雨の中元気に走り回っているのだから、少しは体を動かしている効果が出ているとは思うけれど……

 休みの間に、『Always 続三丁目の夕日』と『バイオハザード3』を観た。前者はやっぱり2度ほど泣いてしまい、後者は大体想像通り。どちらも普通に面白く、観て良かったと思う。特に前者は平日の日中に観たのだけれど、平日とは思えないほど映画館が混んでいて、中年、老年のカップルがとても多かった。途中すすり泣きがいくつか聞こえ、それにつられるようにして涙腺がゆるむ。予告編があまりにも劇的な編集のされ方だったので本編は普通に感動というところで、でも映画の中で描かれている世界にもうしばらく浸っていたいと思わされる作品だった。

 木曜日には後輩と横浜に出かけ、ついにノートパソコンを購入する。SonyのVAIOのVGN-FZ71Bという機種。A4タイプのノートパソコンで、ブルーレイディスクドライブがついているやつ。メモリーも4Gに増設したので、使い勝手には困らないと思う。
 今の部署に異動になったときから新しいパソコンを購入しようと思っていてのだけれど、なかなかこれという機種がなかったのだ。最初はVAIOのTを購入しようと思っていたのだけれど、ある程度長く使いたいということと、出張先でDVDやブルーレイディスクを見るためにも、画面が大きいほうがいいなとこの機種にした。
 Full HDの液晶画面で、早速ブルーレイディスクで『ダイハード3』を見たのだけれど、その画面のきめ細かさには驚かされてしまった。Vistaもはじめてなので最初は戸惑うことも多いかと思うけれど、少しずつ使いやすい環境にしていくことができればいいなと思う。

 また、お好み焼きも食べたのだけれど、大学時代学園祭でお好み焼き屋の屋台をやっていたという後輩の技術は言うだけあって手馴れていて、思いがけない得意分野というのはいろいろとあるのだなと思っていた。

 本は『フランフランの法則 「楽しさ」を売るデザインマーケティング』川島蓉子著。東洋経済新報社。先日読んだ『TOKYOファッションビル』の著者の本。経営戦略と帯に書いている割には突っ込んだ話は少なく印象論が多い。もうちょっと仕組み的な話が出てきてもいいんじゃないかと思う。少なくとも、ユニクロや無印良品、しまむらなどの研究本と比較すると、感覚的な内容が多かった。


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 お知らせ

 新しいパソコンのメインの目的は文章を書くことなので、頑張る予定なのです。

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ルーチン

2007年11月02日 | Days

 出張から帰ってくると、翌朝には必ず洗濯をして、それからスーツやワイシャツをクリーニングに出しに行く。
 休みが明けると再び出張に出るため、これは欠かせないルーチン作業だ。もちろん面倒だなと思うときもあるけれど、継続しなければならないのがルーチン作業なのだから、黙々と実行する。と言っても、蛇口をひねって洗濯物を洗濯機の中に放り込み、洗剤と柔軟剤を入れてボタンを押すだけなのだから、まあそんなに手間でもないのだけれど。
 洗濯が終わってから洗濯物を干す。しわを伸ばすように洗濯物を引っ張り、ハンガーに引っ掛ける。生活がなんだか随分とシンプルになってきたなと思う。出張と出張の間に休日があって、休日には出掛けたりゆっくりと休んだりする。今週は映画を観に行ったらたまたま映画の日で、窓口で「1000円になります」と言われたときには、思わず驚いてしまった。観た映画は『ヘアスプレー』で、期待しすぎていたためか個人的には普通。
 3日からはじまる『バイオハザード3』と『ALWAYS 続3丁目の夕日』は絶対に観ようと思う。特に『ALWAYS~』は予告編を観ているだけで泣きそうになるくらいで、たぶんこれはやばいのだろうなと思う。前作もそうだったし、今回も随分とツボを押されてしまいそうだ。

 クラブW杯のチケットが届く。12月13日(木)に開催される準決勝。ヨーロッパ王者のACミランと、アジア代表とオセアニア代表の勝者が対戦する試合だ。浦和レッズがアジア代表になっていればいいし、そうでなくても開催国枠もあるので、いずれにしても日本勢とACミランが公式戦を戦う可能性が高い試合。平日でおそらく休みがとれるだろうと、週末の決勝ではなく準決勝を予約していたのだ。
 昨年も同じ準決勝のバルセロナ対クラブアメリカ(メキシコ)の試合を観たけれど、ロナウジーニョを中心とするバルセロナの魅力的なプレイに随分と魅せられた。今年も怪我などがなければカカのプレイを生で見られるわけで、そろそろ完全に現役を引退してしまうマルディーニの最後の勇姿を見ることができるかもしれない(マルディーニは獲得できなかったかつてのトヨタカップのタイトルを随分と希求していたし)。
 席も結構よい席になって、これは12月に向けた楽しみが増えたなと思う。

 三浦しをんのエッセイ『夢のような幸福』(大和書房)を再読。『佐藤可士和の超整理術』佐藤可士和著(日本経済新聞社)読了。
 前者は先日『風が強く吹いている』があまりにもおもしろかったので、ついつい再読。後者はあの佐藤可士和の本がなぜ整理術なのだろう? と興味を抱いて購入。とてもシンプルにシンプルなことが述べられていて、合理的だなと思う。実際に様々なプロジェクトを成功させている人が、そのエッセンスを紹介しているのだから、随分と実用的な本といえるかもしれない。


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 お知らせ

 Top写真は先日明石の海辺をジョギングしたときに撮った写真です。遠くにうっすらと見えているのは明石大橋のようです。

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いくつかの街や町で

2007年10月30日 | Days

 現在4泊目(出張は1日のびて5泊6日に変更)。

 前回のDaysに書いたように、今回から出張先でもジョギングをすることにした。
 部屋に帰ったときだけと言っても雨が降ることもあるし、そもそも週に2日帰るかどうかなのだ。1週間は7日間。走らない日より走る日が多い方が健康にはもちろんいいのだろうし。
 ビジネスホテル内のコインランドリーやユニットバスをうまく使えば、まあなんとかなるだろうと楽観的に考えることにした(ジャージの洗濯とか)。

 それで、今日に至るまでの記録。

 27日AM5:00-6:00 約10km
 28日AM5:30-6:30 約10km
 29日PM10:00-11:00 約10km

 ……足が痛い。せっかくだからと、頑張りすぎてしまった。
 これはとにかく単純に、はじめて走る場所でのジョギングが楽しかったのだ。特に最初の2日間は朝走ったこともあって、徐々に夜が白んで来るのがとてもいい感じだった。
 大きな川べりのサイクリングロードのようなところを走ったり、大きな橋を渡ったり。ちょうど橋を渡るところで10kmになったので、ゆっくりと足を止めて、ジャージのポケットに忍ばせていたデジタルカメラで川の風景をぱちりぱちりと何枚か撮った。
 横浜で走っているときには完全に夜のランナーだったので、(当たり前なのだけれど)朝はやっぱり爽やかだなと思う。

 今日は姫路に泊まっているのだけれど、夜の姫路城のまわりをジョギングした。ライトアップされた姫路城はとてもきれいで、正面や側面や背後からいちいち顔を上げながら走っていた。世界遺産のまわりをジョギングできるなんて、出張生活も悪くないなとか単純な感想を抱きながら。
 姫路城周辺では、他にも何人かジョギングしている人がいた。特に頭にヘッドライト(懐中電灯を頭につけているイメージ)をしたおじいちゃんがやたらと早くて、ちょっとびっくりしてしまった。正面から変な明かりが近づいてくるなと思ったら、おじいちゃんのヘッドライトだった。頭にライトをつけて走っている人を見るのは久しぶりだったので、一瞬何なのかよくわからなかったのだ。ああいう深海魚いたよなとぼんやりと思いつつ。
 ホテルから姫路城に行き、公園のまわりを2周して、それからホテルに戻った。
 シャワーを浴びてからホテルにあるコインランドリーで洗濯。いまは乾燥機を回しているところ。

 足の状態と仕事の状況を考えつつ、朝と夜とを使い分けながら毎日ではなくても週3~4日くらいのペースで走っていきたいなと思う。

 そして、走ることに対してさらにモチベーションが上がる本を読んだ。三浦しをんの『風が強く吹いている』(新潮社)。前から気になっていたのだけれど、『走ることについて語るときに僕の語ること』の次にやっぱり走る繋がりで読もうと手に取ったのだ。
 これが大当たり。いまのところの今年のベストはこれで決まり。おんぼろアパートに住むでこぼこな10人(内陸上未経験者7人)が、たった1年で箱根駅伝を目指そうという笑いあり感動ありの物語。それだけ聞いたら何て荒唐無稽なんだろう! と思うのだけれど、これがまた見事なエンターテイメント作品に仕上がっている。三浦しをんなので文章のベースはしっかりしているし、エッセイなどでよくわかる彼女のマンガ好きやボーイズラブ好きの血が騒ぎまくっているのだろうなという絶妙なキャラクター設定。あまりにおもしろくて、ついつい夜更かしして読み切ってしまったくらい(翌朝のジョギングは辛かったのだけれど、本の影響があったのでついつい頑張って走ってしまった……)。

 これはぜひ映画化するべきだと思う。TVCMとかやっていたら、絶対映画館で観たいなと思ってしまいそうだ。
 詳細は書かないけれど、面白い小説が読みたいと思っている人は、これはぜひ読んで欲しいなと思う。500ページあるけど、あっという間に読み進めることができるし。


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 お知らせ

 ニュージャージは、結構いい感じでお気に入りなのです。
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雪かき、のようなもの。

2007年10月22日 | Days

 今日は東京のビジネスホテルに泊まっている。
 明日は本社で早朝から仕事があるので、出張先から横浜を通り越して東京までやってきた。
 今日で10泊目。先々週の土曜日からずっと出張続き。明日の夜にはようやく自分の部屋に帰ることができるのだけれど、正直な話それがとても楽しみ。
 長い長い出張の後半なので、荷物がもう重くて、それが大変と言えば大変。

 今日の夜は40人くらい参加した部署の飲み会。他の部署の人なんかも飛び入りで参加したりして、とても盛り上がる。
 別の部署の女の子が遅れて来たときに、偉い人が僕が独身だからとその子に隣に座るよう指示をしたりして、そういうのはリアクションに困ると思う。でもはじめて話す人と言葉を交わすのは面白い。
 先週もまったく別の場所でまったく別の飲み会に参加していたのだけれど、そのときにもはじめて一緒に飲んだ人たちがいて、そういうのは楽しいなと思っていた。
 男でも、女でも、はじめて知り合う人と飲むのは(あまり飲めないにしても)悪くない。
 いつもと違う話、いつもと違うリアクション、というやつだし。

 それにしても、この3ケ月くらいに、随分とバタバタとし、随分と新しい人たちと知り合ったと思う。自分の担当するエリアの社員だけで60人くらいいて、まだちゃんと全員と話せてはいないけれど、それでも7割くらいの人たちとは1対1で1時間~2時間くらい言葉を交わした。コミュニケーションはとても大切なことだと思っているので、同じような話を全員に繰り返すのだけれど、それを黙々と(けれども熱く)こなしている。コミュニケーションはまるで真冬の雪かきのようだと思う。雪は降り続け、繰り返し雪かきをする。コミュニケーションはそんなメタファーのようなもののように思える。
 そしていつか真冬も盛りを過ぎ、冬がゆっくりと終わりを告げる。春が訪れる頃には、ある種の信頼関係のようなものができているのかもしれない。
 そうであればいいなと思う。


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 お知らせ

 たくさんの人の名前を覚えるのが大変なのでした。
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連泊

2007年10月18日 | Days

 いま宿泊しているホテルには日曜日の夜から泊まっていて、今晩で4泊目。
 出張中に同じホテルに泊まる利点は、大きな荷物を部屋に置いておけることだ。荷物満載のキャリーバックを持ち歩かなくてもいいのは、正直な話とても嬉しい。ホテルを変わるときには、どうしても荷物と一緒に移動せざるをえないのだ。5泊とか、6泊の出張が多いので、荷物はどうしたって多く大きくなる。
 他には、デジタルカメラやiPod、携帯電話にノートパソコン。様々な電化製品と一緒に移動しているので、充電に関しても気をつけている。
 主な関心事の一つが充電なのだから、おかしな生活だよなと、ときどき自分のことながらやれやれと思う。

 いまいる町では、車で移動している。神戸市から岡山県までを担当しているのだけれど、近い店をめぐるときには会社の車を使い、距離のある店をめぐるときには電車で移動する。新幹線を使うこともあるし、地下鉄に乗り込むこともある。いくつかの移動パターンはすでに頭に入っていて、乗り換えなんかも地元でもないのに随分と慣れてしまっている。

 こっちの人と話していると引っ越してくればいいのにと言われることが少なくないけれど、正直な話先月も自分の部屋には月の4分の1くらいしかいなかった。残りはずっと出張でホテル暮らしなのだから、なんだか随分と不毛な感じだ。
 もちろん、ホテル暮らしは別にきらいではないし、仕事だと思えば割り切ることだってできる。けれども、毎日自分の部屋に帰る生活というのが普通だしまっとうなのだよなと、そんなふうにはもちろん思っている。

 でもまあ、結構楽しんでいるのでいいのだけれど。
 そして、そう思えるからこそへんなストレスもないのだろうなと思う。


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 お知らせ

 いまいる部屋の窓からは、結構よい景色が広がっているのです。
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2007年10月15日 | Days

 いまは長い出張の途中で、数日間連泊することになっている町にいる。
 静かな町で、夜になると明かりの数が随分と減る。町の中央を分断するかのように大きな川が流れ、車の運転席から見ると、川の部分だけより一段深い闇が続いているように見える。
 駅前にあるビジネスホテルに連泊しているのだけれど、9階の部屋の窓からは夜の闇に沈むその町の姿が見えている。盆地になるため、町を取り囲む周縁部も随分と暗い。どこまでが山でどこからが空なのか、夜の間にはうまく判別することが出来ない。朝になると思いがけず低いところまで空が降りてきていて、少しだけ驚かされる。こういう場所だったのだ、ということが闇のためにわからなくなってしまうのだ。見えないことは判断を曖昧にさせる。見えないがために、いろいろな認識にいつもより時間がかかる。時間がかかり、想像力が入り込む割合が増えていく。

 それでもこの静かな町は、滞在するにはとてもよい場所だ。日本の平均的な都市よりも平均年齢が高く、そのせいか夜に店が閉まるのも早い。19時にもなれば、古くからの商店街のほとんどすべてのシャッターが閉じられている。まるで語ることを許されない集団のように、商店街のシャッターはすべて閉ざされている。

 細い路地があり、古い家並みがある。突然やけに新しい建物が目に入り、人工的でライトアップされた大きな橋が現れる。大半は歴史を感じさせる建物で溢れているのに、時々ある種の模様のように、あるいはある種の染みのように、新しい建物が現れる。ここでは、新しい物こそがいびつな点であり、異質なものでもあるかのようだ。
 そして時とともに、新しい物もゆっくりと租借され、他の多くの物と同じ膜のような物をかぶることになる、ように見える。

 仕事をしていると興味深く、おもしろいと思わされるのは、たとえばプライベートの旅行なら訪れることがなかった場所に行くことができるということだ。別に得難い体験をすることがなかったとしても、ただ訪れてその町の風景を見るだけで、ある種の経験は蓄積されるものなのだと思う。多くの現実に存在する町を見ていく中で、町のパーツのようなもの、その組み合わせのようなものをストックしていくことができる。

 それは役に立つようなストックではないかもしれないけれど、リアリティについて考えるベースになっていく。
 蓄積された町の記憶は、世界について考えるための多くの要素の一つに成り得る。ストックを集めれば集めるだけ、よりリアリティを増すことができると考えるのは単純すぎるのだろうか?

 けれども本当に、いまの部署の仕事で様々な街や町を訪れることができ、考えさせられることが多いなと思う。


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 お知らせ

 ここ半月ほどは、随分と忙しいのでした。
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少年

2007年10月07日 | Days

 現在5泊6日の出張中。
 世間的には3連休だけれど、個人的には(もちろん?)仕事。最近は3連休が多いので、商売人にとってはとても嬉しい時期だ。
 ただし、今回は僕が担当するエリアに急遽上役が視察に来ることになりその同行をしたりと、突然のスケジュールの変更などが発生した。そのため急いでホテルをとろうとしたのだけれど、3連休中の神戸ではホテルが見つからず、いまも実は神戸と大阪の間くらいにある都市のホテルから書いている。

 はじめて降りた駅だったのだけれど、部屋に荷物を置いてから、少しだけ歩いてみた。昔ながらのアーケード。やたらと目につくパチンコ店。関西の下町的な雰囲気があって、非常に味がある感じ。はじめて降りる駅というのは、いつだって新鮮でたのしい。

 新鮮と言えば、今朝タクシーに乗っていたときに、道路脇の歩道に柔道着を着た中学生くらいの少年がいた。坊主刈りで、いかにも素朴そうな少年。彼は両膝に両手をついてしゃがみ込むようにして、道ばたの草むらを覗き込んでいた。まるでそこに花が咲いていて、きれいだなーとでも思ってでもいるかのように。
 なんだか朝から癒されるなと思わされた。今日は土曜日なので、おそらくこれから部活にでも行くのだろう。柔道着のまま歩いていることも微笑ましいし、その少年が道ばたを覗き込んだりしているのだからなおさらにやけてしまう。たぶんレスポンスがそんなに早いほうではなくて、少しのんびりしていてマイペースな中学生男子なのだろうなと思いつつ。

 ただ、最近の子供は身体が大きいから、もしかしたら小学生かもしれないけれど。


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 お知らせ

 東京事変のニューアルバムの「私生活」という曲が結構好きなのです。
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