ホス狂い、メンヘラ、承認欲求

2023-11-03 17:58:35 | Vtuber関連

 

 

前回は、恋愛結婚で再婚したい40代の婚活女性の話を元に、「これ最適解はホストじゃね?」という話をした。その理由は「ストレートに褒められると思わずクラっとくる」といった内容が複数個所見られ、承認欲求の枯渇と暴走が「何で男が奢ってくれないの?」という形で表面化しつつあるため、なら褒めてくれるのがお仕事のホストに行った方がええで、ということである(まあ相手への選抜基準が曖昧ゆえに見つかるかもわからん幸せの青い鳥を探し続ける選択もまた、ご本人の自由ではあるが)。

 

それにちなんで、今回は「メンヘラと夜職学」と題した二人のVtuberの対談動画を掲載してみた。承認欲求の枯渇、ホスト狂いになる構造、ナイトワークとの親和性といった点で、なかなかに参考になる内容であろう(なお、メンヘラの行動原理については以前も紹介した紫藤ナナの説明が大変優れているので、これを参照するのがよいと思われる)。

 

今回は夜職の今昔物語といった感じだが、1990年代には女子高生中心に広がった「援助交際」が、今や「パパ活」や「立ちんぼ」としてより広い年齢層にカジュアルな形で普及している姿は、ある種世の中の表面しか見ていない人にとっては、「社会の底が抜けている」感を強くするのではないか(ここからさらに日本人の購買力が下がってくると、極端な話だと資金力のある外国人に身体を売ってお金を稼ぐ、つまり戦後のパンパン的なところまで先祖返りするかもしれないね)。

 

また、ここで説明される人の心の穴に付け込みつつ、競争による射幸心を煽って借金塗れにするやり口は、まさに宗教やマルチなどのそれと類似しており、そんな業界が急速に成長しているとなれば、まあ潰す動きが出てくるのもむべなるかなというヤツだ。

 

現状可能性が高いとすれば、一度「浄化」が行われた後、売掛の廃止などシステム変更をかけた上で再建という形になるのではないだろうか。今の社会情勢を踏まえると、経済不安や共同体解体による不安などで承認欲求の枯渇した人間が社会にゾロゾロ徘徊している状況は変わらないと予測される(これがひたすら不安と承認欲求に突き動かされる動画配信者の姿を描いたNeedy girl overdoseが、優れていると同時に笑えない理由だ。かと言って、現在享受している自由を放棄してムラ共同体に戻ることも今さら難しい)。よって、仮に「ホストクラブ」と名のつくものを消滅させたとしても、ただ別のものへの依存を始めるだけにしかならないからだ

 

であれば、ホストクラブを完全に消滅させてよりコントロール不可能な状態=アングラ化するのを避けるため、ルールの透明化・健全化を図った上で新しい形で出直しをさせる、というわけだ(要するに、ジャニーズ問題大手マスメディア宝塚などと同じ問題にさらされているということ)。

 

まあホスト業界の取り締まりがどうなるかはともかく、夜の世界の生態学という点でも参考になる動画であることを改めて強調しておきたい。


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