水産業界事件記録

水産業界で発生した事件の報道記録

被災地補助金で目的外設備 久慈の水産加工関連業者

2015-03-11 21:37:52 | 日記
被災地補助金で目的外設備 久慈の水産加工関連業者


 久慈市の水産加工関連業者が被災地支援の国の補助事業を用い、目的外の廃棄物処理設備を導入していたことが10日、関係者への取材で分かった。整備は市冷凍水産加工業協同組合(三浦勝年組合長、20社)がこの業者に委任したものだが、業者側の判断で契約と異なる設備を入れたとみられる。県と市は9日、事業主体の同組合に対し、約2億3700万円の返還を請求した。

 県や市などによると、同組合は水産庁の「水産業共同利用施設復旧支援事業」を用い、イカやホタテなどの水産加工で生じる残りかすを飼料などとして処理する設備の導入を計画。組合に加盟する地元の専門業者に委任した。

 ところが業者は水産加工ではなく、鳥を処理した際に生じる廃棄物対応の設備を導入。県が2014年度末の事業完了を前に2月、業者から書類提出を受けた際、目的外の設備導入計画が発覚した。

 設備導入に伴う事業費は約4億2800万円。このうち国が約2億8500万円、県と市が約4700万円を補助し、組合が約4700万円を自己負担する仕組みだった。

 国の補助は事業完了後に支出されるため、県は約2億700万円、市は約3千万円を組合側に事前支出した。県と市は不正発覚を受け、9日付で組合側に返還請求した。


(2015/03/11)