
[あらすじ] 歌川国貞の団扇絵の中に描かれた団扇を実際に作った。
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自宅で眠っていた蚊帳を骨に張り、
蚊帳の布に見立てた赤い和紙に切り絵を施して貼った。
それから、【金魚】【西瓜】【朝顔】の絵柄も作って、ひとさまに売りつけた。
蚊帳を貼った団扇を描いた絵から始まったので、
今度は蚊帳が描き込まれた浮世絵を探してみた。
蚊帳だもの、寝室だもの、当然、枕絵ということになりますな。
渓斎英泉の絵に、見つけた。
緑の蚊帳に、やっぱり赤い布だ。
脱ぎ捨てた縞に朝顔でまた夏を感じさせる。
そして、枕もとには団扇があるじゃないか!
赤い紙の上に描いてあるのか、いや、葉も花も一色ということはやはり切り絵一枚か。
シュッと切れ長の葉に、5弁の花。
花びらの縁は、ギザギザになっている。
これは、思うに、撫子だろう。
なでしこ。
なでしこ。
ははーん・・・
なでなで しこしこ ということか。
枕絵の詞書きには、擬音がよく使われる。
ああだこうだとセリフが並んだ最後に「ハアハアフウフウ」だのなんだのと
擬音語の繰り返しが続く。
その中に「なでなで」や「しこしこ」は見たことが無い。
が、調べてみると、幕末の艶本で陰間とのことを描いた詞書きに
「肛門の内肉にて、へのこをしこしこ喰いしめられ」というくだりがあるそうだ。
英泉にそんな意図があって描き込まれた撫子の団扇かどうか、
真偽のほどはわからないが、とにかく団扇をさっそく作った。
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