犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
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点対称

2022年08月16日 | 自画自賛
[あらすじ] 縄文時代の耳飾りを模造してみている。
地元調布は下布田遺跡から出土した耳飾りが、やけにイカすんである。


写真をもとにスケッチする。
真上から撮った写真だけでは立体感が分からないので、
斜めからの写真もインターネットで探して見付けて、それもスケッチする。

それでもまだ、なんだかよく分からない。
分からないながらに、作り始めてみる。



作っていくうちに、二重の渦になっているらしいことが分かってくる。

こっちからの線とあっちからの線が、一つの穴に巻き取られるような形に
渦を作っている。

逆にたどって行くと、こっちからの線とあっちからの線が、
すうっと合流して鋭角を作って終息している。



どうも、難しい。

デザインが複雑であることも原因ではあるが、
それ以上に、
全体的に点対称であることがまず一番の難しさだと思う。

空間として、把握しにくい。
難しい。



なぜこんなに難しいのだろう。

考えてみたのだが。
日常生活の中に、点対称の物って、そんなに無いんではないだろうか。

線を引いて、ぱたんと折ると重なり合うようなのが、線対称だ。
点を打って、くるんと回転させると重なり合うのが、点対称だ。

人間の顔や体の形は左右対称だ。

部屋の中を見まわしてみる。
鍋や薬缶は上から見たら線対称。
ウチの冷蔵庫は両開きなので、線対称。
四角い物はたいてい線対称。
ビンなども横から見たら線対称。

点対称の物を探してみる。

自分がデザインした亀甲型の鏝絵が120°の点対称。
食器棚の中を探したら、やはり六角形のデザインの皿が有った。
ペットボトルを真上から見たら点対称と言える。これも六角形。
あとはただの円形の物くらいだ。

身の周りに、点対称の物は少ない。
見慣れないのだ。
我々の脳みその回路が、点対称を把握するということに準備できていない。
だから、難しいのではないだろうか。



轆轤台の上に乗せて、半分を作ったところで写真を撮る。
180°回転させて、写真をお手本にして、もう半分を作れば良い。


良いんだが、これでもまだなんだか難しい。
困ったもんだ。

なぜだろう。



耳飾りの写真をよーーく見てみると、
どうも、点対称になっていない部分が有る。

何千年を経るうちに、欠けてしまったのだろうか。
いや、想像するに、
これを作った縄文人本人にとっても
このデザインはちょいと気負ったもので、
難しかったんじゃないだろうか。
つまり、作者もちょこっと間違っちゃったんじゃないだろうか。




そんな気がするので、
なんだか点対称になりきっていない箇所は、
かっこいい側を手本にして作ってみたりした。

もう少し削り込んでいくけれど、
ひととおり形はできたところ。
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