犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
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「治りませんよ」

2015年06月25日 | からだ
「症状とうまく付き合っていきましょう」

という言葉が嫌いだ。

難治とされる病気がある。
すっきり治ることは無い、と言われる。
治癒ではなく寛解を目指す、と言う。
症状が弱めに落ち着いていればいいじゃないか、ということだ。

無理に治そうとせず、病気である自分を受け入れて、
薬も使ってなるべく症状を弱めに抑えて、
生活していきましょう。ということだ。

悪くない。
悪くないのだが、これはあくまで現代医療の仕事の範囲から
言っている。
現代日本の医療のシステムの中でできることを言っている。
他の視点からだと、他にできることがあったり目指せるところがあったりする
ように思う。
これは鍼灸師のたわごとです。

自分の病気がイヤでイヤで、症状が苦しくて苦しくて、
とにかく完治したくて毎日もがいているのは、
たしかに辛い。
そこで、「治せない病気なんだから、治るところを目標にするんじゃなくて
お薬で症状を軽くして、楽に付き合っていきましょう。」
と言ってもらえたら、けっこう助かる。

気が楽になることで、症状も実際に軽くなったり、
今までイヤだった症状もあまり気にせずに済むようになったりもする。
これこそが治っていく過程そのものという面もある。
そこに、もっと良くなるヒントがある。

「治りませんよ」
という、呪いの言葉が、良い働きをすることもあるのだ。

それでも、「治らない」と言うことは嫌いだ。
「治らない」のではなく「私には治せない」と言ったほうがより正確だと思う。
医師が自らの限界を認めている、とも言える。そうは思っていないだろうけど。

「私には治せない」と認めることはとても難しい。
では誰になら治せるのか、ということも考えられる。
病気とは何か、考える必要も出てくる。

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