犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

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高次脳機能障害のリハビリと私

2013年03月17日 | 日々
昨日は、午前中は市の福祉総合センターで、
「高次脳機能障害 心と身体で支えるリハビリテーション」という講演。
午後は、調布市こころの健康支援センターで、
「自殺予防対策 ~死にたい気持ちを受けとめるためには~」という講演。

どちらも、誰でも聞けて無料。
いい町だな~。
こういった講演や講習会はけっこうやっているもので、
市報や福祉の広報誌をチェックしては足を運ぶようにしている。

医師、薬剤師、作業療法士、言語療法士など、医療の専門職による
話が聞けるし、当事者(患者、障害者)も講師として話す場合もある。

専門職による講義はしかし、私にとっては知識になるにとどまってきた。
が、昨日の話はちょいとひと味違った。
午前の橋本圭司先生は、ここで書いちゃっていいかわからないが
「病院には期待できない」と語り、医師が障害を診断することを
「言われたかないですよね、余計なお世話」とぶった斬る。

以前はフツウにできていたけれど、病気などによってできなくなったことを
またできるようにするのがリハビリだ。
けれど、苦手なことを訓練するのはツラいし、効果は上がりにくい。

得意なことを伸ばすと、他のことも付いてくる。
その方が取り組みやすいし、ずっと効率的だという。

だから、高次脳機能障害ならば、高次脳機能の訓練をするのではなく、
低次の脳がつかさどっている機能を使ってやると良い。
ということだ。

具体的には、呼吸。
ふだん、意識せずにできている呼吸が、脳のもっとも基本的な部分の機能により
コントロールされているものだ。

それから、歩き方。
誰も「右足出して、次に左、それから…」なんて考えて歩きゃしない。
けれどこれも低次の脳が無意識のところでコントロールしている。


あとは、目の疲れや肩こりを改善すること。
目の使い過ぎや肩こりは脳に酸素不足を起こし、
脳が疲れていては機能が落ちるのも当たり前。
また、脳が酸素不足になっていると、姿勢の崩れに表れる。

こういった部分を整えると、高次の脳の働きがぐっと良くなるというのだ。

それから、タッチケア。
身体に触れて、リラックスすること。
これも脳を休ませ、疲労回復につながる。

医師の話は大体、病院でやること、そして薬物療法に話が尽きるが、
この橋本圭司先生の話は、家でできること、薬以外の自分でできることばかりだった。
自分でできることでもあるが、これはどれも私が研究してきたことであり、
鍼灸師という仕事を選んだのもその結果だ。

脳血管障害や交通事故による結果としての高次脳機能障害について
勉強してきたが、ここに来てやっと、自分と具体的に直結した感じを持てた。

脳の不思議にも、呼吸法や手当や鍼灸が効を奏する。
という認識がうまれてくるかもしれない。

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