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犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
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東京国立博物館 小林斗盦 篆刻の軌跡 ―印の世界と中国書画コレクション―

2016年11月20日 | よみものみもの
[あらすじ] 禅の美術展に行った。
中国の書画彫刻などなどを日本は真似っこして取り入れてきた。
でも文化の基盤が何か違うようだ。

さて中国の頂相(エライ坊さんの肖像画)は、
西洋画とはまた違った技法で立体感を出していて、すごい。
日本はその真似をして頂相を描いているのだけれど、
立体感ということにはならない。

しかし、ヘタクソだから、というわけではない。
なにかが違うのだ。

中国の頂相はすばらしいけれど、私は好きにはなれなかった。
では日本の頂相が好きになれたかと言うと、そうでもなかったが、
何か、落ち着いて見ていられる気持ちはした。
そこが何かの違いなのかもしれない。
正体不明だけれど。

国立博物館は広い。
禅の展覧会を催している平成館から、真ん中のなんとか館にいつの間にか移動して、
出ようと思ったら出そびれてぐるりと回って、やっとこ一旦外に出て、
隣の東洋館へ。
4階の会場へ、透明のエレベーターに乗っかって移動。

この間、見る物見る物お宝だらけで、興奮しっぱなし。
いちいち足を止めていたら、たぶん一日じゃ済まない。

篆刻(てんこく)とは、ハンコだ。
篆書は漢字の古い書体だが、ハンコの世界でずっと生き延びてきた。
特に、清の時代にブーム再燃があって、作品が多く出た。

日本の篆刻家、小林斗盦の生誕百年記念という展覧会だ。
物が小さいし、石ということや、個人が大切にするものということ、
最近の人ということで、作品数が多かった。

91歳まで生きた人なので、作品の成熟がそれはそれは見ごたえがある。

作家所蔵の、中国の書画コレクションも展示されていた。
趙之謙、鄧石如、金農、呉昌碩、呉熙載といった名家の書画を
生で見るのは、私は初めてだったので興奮した。

もちろん、中国古代や漢代から清に至る印の数々もあった。
なんせ斗盦は全20巻というハンコ図鑑をものしているほどの研究家である。

作家の使った道具の展示もあった。
ああもっと時間をかけて見たかった。

12月23日まで。


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