はなつゆ

雨の止んだ隙に自転車でひとっ走り行ってきた。
投票所は閑古鳥だった。

投票率はどうなることか。
天気によって投票率が違うんなら、
選挙の時期は梅雨を避けたほうがまだいいと思う。

それかどこぞの国みたいに罰金制にするか、でもそれはヤだな、
スマホで簡単♪あなたの一票　ってなことにするか、いやいや、
電リク　って言葉も死語だな、とか
愚にもつかないことを考えながら帰宅する。

※

朝、目が覚めてしばらくすると犬も起き出した。
なんとなく身体がだるい。
昨日の朝は痛まなかった咽が、またかすかに痛い。
もたもたしているうちに雨が強まった。

高解像度レーダーナウキャストを見ると、
この雨はほんの少しで過ぎ去って
またしょぼしょぼ雨になりそうだ。
そのタイミングに合わせて犬の散歩に出よう。

と、起き上がってひと呼吸した拍子に、ドバッとハナが出た。
慌てて手のひらで受け止めた。
濃いい黄色の塊りのハナだ。
３日前に一回出たっきりになっていたが、
やはりそれだけでは済まなかったか。

※

読みどおり、外に出ると雨はほとんど降っていなかった。

ドッグランまで行って、ウンチを２回拾って、
なにやら穏やかな日常のおつとめが果たされる。

※

母88歳パーキンソン病ヤールⅣ要介護５認知症状少々特別養護老人ホームに入居中。
特養に入っても選挙に参加できるように、
郵送投票の申請を事前にした。
且つ、今年は施設長の働きのおかげで、特養の中から期日前投票ができるようになった。

しかし周囲のはからいはむなしく、
本人は投票しないと言ったそうだ。
残念だけれど、一番残念なのは本人だろう。

※

それでもまだ可能性は有った。
投票日の前の木曜日が、大学病院の通院の日だった。
それはちょうど期日前投票の日だったのだ。
病院と施設の間に期日前投票所が有る。
以前にも何度か期日前投票をしに母を連れて行ったことが有る。

病院の帰りに話をして、その気が有れば寄れば良い。
と、考えていた。
しかし、病院の帰りにはもう一つ、銀行さんと母を電話で会話させる
というシゴトが有った。
オマケに今回は、次回は腎臓内科の受診が増える、しかもそれは４日後、
そのために追加で尿検査も受けておく、という新たな事態も有った。

こんな言い方をしたくないが、
選挙どころではなくなった。
より正確に言えば、選挙のことは頭からぶっ飛んだ。
早い話が、忘れちゃった。

※

もったいないもったいない。
家に投票券が一枚余っている。
ああもったいない。
特殊メイクでもして、なりすまし投票したいくらいもったいない。
惜しいことをした。

※

投票時間は午後８時までです。