似て非なる物

[あらすじ] お気に入りのヘッドホンが断線しちゃったので、
3.5mm、３極、L字、金メッキのステレオプラグを探しに秋葉原へ。


小さな部品を井桁の枠の中に様々詰め込んだ、小さな店舗を一軒一軒
覗き込んでは探して行く。
様々な部品がこんなに目もくらむほど並んでいるのに、
どうして自分の探しているものは見つからないのだろう。

中にちんまり座ったおばちゃんや、うろうろしているおっちゃんに聞けば
奥の引き出しから出してくれるかもしれないとか、
バンドメンバーの音響のプロにどの店に行けばあるか聞いてからくれば
良かったんじゃないかとか、
さっき昭和通り沿いの店で食った安い蕎麦が当たりだったから
それで満足することにしようかとか、
次の待ち合わせの時間が迫っているけれどどうせ相手は遅れて来る
だろうからもう少し余裕があるなとか、
いろいろ思い巡らせながら、秋葉原の迷宮を徘徊する。

しかし、有るところには、有る。
ちゃんと有る。
小さな買い物にほくほく満足である。

さて、断線した方のプラグを剥いて中身を見てみる。
熱で収縮するゴムでできているのか、回しても取れないので、
ニッパーでブチブチと黒い部分をちぎって外した。

むき出しにしてみると、一ヶ所、半田付けが外れているのがわかる。
これが接触不良の原因だろうか。

買って来たプラグをヘッドホンジャックに差し、ケーブルを剥いて端子に
接触させてみる。
鳴る鳴る。

カバーを先にケーブルに通しておくのを忘れないようにして、
半田付け。
丁寧な解説も、どこかしらにはあるものだ。
http://oyaide.com/catalog/products/p-231.html

しかし、元の部品と買って来た部品と、よーーく見比べると違うところがある。
元の部品は全体が金メッキされていて、そこに半田付けしてあるのだが、
買って来たものは、ケーブルを半田付けする箇所はメッキされていないのだ。

こういうところに品質ひいては音質の違いが出るものなのか。
見えないところに小さな差があって、
きっと何ヶ所かにあるそういう差の積み重ねで
モノが違ってくるのだろう。

剥いてみなきゃあ分からない。