犬小屋:す~さんの無祿(ブログ)

ゲゲゲの調布発信
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いたいのいたいの

2016年09月23日 | からだ
[あらすじ] 症状に注目すると、より病む。


「痛い痛い痛い」と痛がっていると、世界は痛いだけになり、
痛いことで支配され、痛いが全てを占める。

「かゆい」も同じで、かゆさにまかせて掻いているとさらにかゆくなるが、
我慢しているとそのうちに我慢していることも忘れられたりする。

まあ、ある程度の、ということはあるだろうが。



パーキンソン病の老母の神経内科通院のため、
市内のあるクリニックへ行った。
ファミリークリニックと銘打っているだけに、
小さい患者もいる。
そのため、待合室の一角に、子供の遊び部屋が作ってある。
ガラス戸で仕切られ、中にはおもちゃや絵本がたくさんある。
いいなあ…。

2歳くらいの女の子がやって来た。
早く遊び部屋に入って遊びたくてしょうがない。
何かを指さして何かを言っている。

お母さんは受付を済ませ、待たせていた子供のところに戻って来た。
抱っこして、片手でガラス戸を開けて、靴を脱いで、
子供部屋に入ろうとした。

その時、
「ゴチ」
と結構な音がした。

後頭部を柱にぶつけてしまったのだ。
お母さんは慌てて、ごめんねごめんね、と頭を撫でる。

火がついたように泣き出すか、と思いきや、
子供はまったく意に介していない。
あいかわらず、何かを指さして何かを言っている。

もう、意識はおもちゃの上に注がれているのだ。
打撲なんのその。
気付いていない。

意識が別のところにあるので、痛みを感じていない。
ぶつかった衝撃を驚きもしない。



こんなもんだ。

痛い痛い言って過ごすより、
自分の好きなおもちゃを心得ておいて、意識をそちらに注いだほうが
ずっと楽しい。

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