研究日記

考えたこと、読んだ本、出席した集まりなどを残しておくためのもの。

問題解析

2005-11-26 | 係長試験塾
■問題

「人事委員会を置く地方公共団体は、競争試験又は選考のいずれかによる」

■分析
地方公務員法第17条第3項についての問題である。

先に条文を見て置く。

(任命の方法)
第十七条
3  人事委員会を置く地方公共団体においては、職員の採用及び昇任は、競争試験によるものとする。但し、人事委員会の定める職について人事委員会の承認があつた場合は、選考によることを妨げない。

まず、問題文は文章としておかしい。
いったい何がいずれかによるのか?
こういった国語としておかしい問題は多い。

さらに、
この問題の答えは「×」なのであるが、
それは「競争試験によることが原則である」からとされる。

しかし論理的に考えて、
例外的とはいえ、選考による場合もあるのだから、
「競争試験または選考のいずれかによる」というのは間違いではない。

これが間違いになる理由は、
地方公務員法第17条第4項を見れば分かる。

4  人事委員会を置かない地方公共団体においては、職員の採用及び昇任は、競争試験又は選考によるものとする。

第4項では「競争試験又は選考」となっているのだ。
「人事委員会を置かない地方公共団体と人事委員会を置く地方公共団体は違うんだバーカ」ということが分からなくてはいけないのだ。

これから分かるのは、
この手の試験は、
論理を聞いているのではなく、
条文を一字一句覚えているかを問うているということだろう。

真面目に生きている人は、
少し試験を見る眼を変えたほうが良い。