キネマ旬報ベストテンが発表になりました(2010/1/12)
日本映画ベストテン
1位 悪人
2位 告白
3位 ヘヴンズ ストーリー
4位 十三人の刺客
5位 川の底からこんにちは
6位 キャタピラー
7位 必死剣鳥刺し
8位 ヒーローショー
9位 海炭市叙景
10位 ヌードの夜/愛は惜しみなく奪う
*
次点 武士の家計簿
外国映画ベストテン
1位 息もできない
2位 インビクタス/負けざる者たち
3位 第9地区
4位 白いリボン
5位 ハート・ロッカー
6位 冷たい雨に撃て、約束の銃弾を
7位 クレイジー・ハート
8位 冬の小鳥
9位 スプリング・フィーバー
10位 インセプション
*
次点 ブロンド少女は過激に美しく
文化映画ベストテン
1位 ショージとタカオ
2位 月あかりの下で~ある定時制高校の記憶~
3位 ただいま それぞれの居場所
4位 442 日系部隊・アメリカ史上最強の陸軍
5位 弁護士 布施辰治
6位 生きもの 金子兜太の世界
7位 森聞き
8位 沈金 前史雄のわざ
9位 ANPO
10位 里山の学校
*
次点 おってくらんし、アイ・コンタクト
個人賞
日本映画監督賞 李相日「悪人」
日本映画脚本賞 吉田修一、李相日「悪人」
主演女優賞 寺島しのぶ 「キャタピラー」
主演男優賞 豊川悦司 「必死剣鳥刺し」「今度は愛妻家」
助演女優賞 安藤サクラ 「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」「トルソ」「SRサイタマノラッパー2~女子ラッパー☆傷だらけのライム」
助演男優賞 柄本明 「悪人」「桜田門外ノ変」「ヘヴンズ ストーリー」「雷桜」他
新人女優賞 桜庭ななみ 「最後の忠臣蔵」「書道ガールズ」
新人男優賞 生田斗真 「人間失格」「ハナミズキ」他
外国映画監督賞 ヤン・イクチュン 「息もできない」
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感想
私個人としては2010年の劇場での映画鑑賞本数は20本程度だったのですが、日本映画・外国映画のベストテンあわせて20本のうち、8本を鑑賞できました。割と鼻が利く感じがします。
ちなみに仕事で年末東京に行った時の空き時間に「白いリボン」と「海炭市叙景」のどちらを観に行くか迷って、結局「白いリボン」にしていたのでした。
そんな個人的なことは置いといて・・・
日本映画
作品・監督・脚本で「悪人」の三冠。圧勝という感じですが・・・個人的にはそれほどの映画とは思っていません。父親が犯人に会わず会いそうにもならないところがドラマ的にもったいないとか、音楽がうるさくて興ざめとか、映像が面白くないとか。、個人的な不満が多いです。とはいえ李相日監督はこれで「フラガール」に続き2度目のベストワン。勢いあります。新作が期待できる監督に急成長ですね。ちなみにベタすぎた「フラガール」よりは「悪人」の方に好感持てます。
「告白」は未見なのが悔やまれますが、映画化より前に原作は読んでいました。なんかバカバカしい物語で、だから映画も観るのを躊躇したのですが、考えてみれば中島監督ってバカバカしい映画が得意ですもんね。今年のアカデミー外国語映画賞日本代表ということで頑張ってほしいです。
「映画芸術ベストテン」専門だと思っていた瀬々監督が初のキネ旬ベスト選出ですね。4時間越えの長尺映画で体力要りそうですが観てみたいです。
10位の「ヌードの夜」は私の2010年度の日本映画ベストワンです。けっこう嬉しいです。
「おとうと」がテンから落ちるとは思いませんでした。
外国映画
映画好きたちの熱狂度合いが伝わってきた「息もできない」は上位には来るだろうと思ってましたが、1位とは凄いですね。韓国映画の一位は初めてだと思います。ポン・ジュノの傑作がいつもイーストウッドの名作に阻まれていたので。
そのイーストウッドは10回目のベストテン。「許されざる者」1位、「マディソン郡の橋」3位、「スペースカウボーイ」1位、「ミスティック・リバー」1位、「ミリオンダラー・ベイビー」1位、「父親たちの星条旗」1位、「硫黄島からの手紙」2位、「グラン・トリノ」1位、「チェンジリング」3位・・・という感じでテンに入れば必ず3位以上の神話は今回も護りました。とはいえ左記の作品群と比べると今回の「インビクタス」は正直言って見劣りすると思います。「第9地区」や「ハートロッカー」を差しおいて2位になるほどの映画なのでしょうか。多くの審査員の点数計算の結果だから順位に文句つけても仕方ないですけど。
「第9地区」の3位は順当として、「ハートロッカー」より「白いリボン」が上位になるところは、「やるなキネ旬」と思いました。アカデミー作品賞とベストワンって中々一致しませんね。ここ10年だと「ノー・カントリー」と「ミリオンダラー・ベイビー」くらい。
ジョニー・トウ先生の新作もランクインしていてそういうのが観れる東京が羨ましいです。
「スプリング・フィーバー」って何だっけ?・・・と調べてみたら、はいはい「天安門 恋人たち」のロウ・イエ監督のやつね。ノーベル平和賞とのリンクも感じられ中々タイムリーな選出の気もします。怖い国の中で体制にすり寄らずに表現者として活動を続ける作家はもちろん応援したいのですが、「天安門 恋人たち」もぶっちゃけあんまり面白くはなかったので(賞賛する批評家は多いですけど)それほど注目はしておりませんでした。
「アバター」が点から落ちたのが意外でした。
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ベストテン予想との答え合わせ
2010/1/7に記事にした予想との答え合わせです
[◯ ベストテン入り予想辺り、±数値 予想との順位誤差]
キネマ旬報ベストテン予想
日本映画
1 悪人 [◯、±0]
2 告白 [◯、±0]
3 十三人の刺客 [◯、-1]
4 キャタピラー [◯、-2]
5 川の底からこんにちは [◯、±0]
6 おとうと [×]
7 必死剣 鳥刺し [◯、±0]
8 最後の忠臣蔵 [×]
9 今度は愛妻家 [×]
10 ヌードの夜 愛は惜しみなく奪う [◯、±0]
外国映画
1 ハート・ロッカー [◯、-4]
2 息もできない [◯、+1]
3 第9地区 [◯、±0]
4 インビクタス [◯、+2]
5 アバター [×]
6 インセプション [◯、-4]
7 瞳の奥の秘密 [×]
8 フローズン・リバー [×]
9 (500)日のサマー [×]
10 抱擁のかけら [×]
やっぱ実際観てもいないのにネットの評判と3つ4つの映画賞の動向だけで予想が当たるほど簡単じゃないですね。
それでも12/20当たり、順位までドンピシャは6つあり、いちおうキネ旬ベストマニアの面目は保ったことにしておきます。
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2010年度のその他の映画賞はこちら
2010年度 国内映画賞一覧
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ブロガーによる00年代(2000~2009)の映画ベストテン
↑この度、「ブロガーによる00年代(2000~2009)の映画ベストテン」を選出しました。映画好きブロガーを中心とした37名による選出になります。どうぞ00年代の名作・傑作・人気作・問題作の数々を振り返っていってください
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日本映画ベストテン
1位 悪人
2位 告白
3位 ヘヴンズ ストーリー
4位 十三人の刺客
5位 川の底からこんにちは
6位 キャタピラー
7位 必死剣鳥刺し
8位 ヒーローショー
9位 海炭市叙景
10位 ヌードの夜/愛は惜しみなく奪う
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次点 武士の家計簿
外国映画ベストテン
1位 息もできない
2位 インビクタス/負けざる者たち
3位 第9地区
4位 白いリボン
5位 ハート・ロッカー
6位 冷たい雨に撃て、約束の銃弾を
7位 クレイジー・ハート
8位 冬の小鳥
9位 スプリング・フィーバー
10位 インセプション
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次点 ブロンド少女は過激に美しく
文化映画ベストテン
1位 ショージとタカオ
2位 月あかりの下で~ある定時制高校の記憶~
3位 ただいま それぞれの居場所
4位 442 日系部隊・アメリカ史上最強の陸軍
5位 弁護士 布施辰治
6位 生きもの 金子兜太の世界
7位 森聞き
8位 沈金 前史雄のわざ
9位 ANPO
10位 里山の学校
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次点 おってくらんし、アイ・コンタクト
個人賞
日本映画監督賞 李相日「悪人」
日本映画脚本賞 吉田修一、李相日「悪人」
主演女優賞 寺島しのぶ 「キャタピラー」
主演男優賞 豊川悦司 「必死剣鳥刺し」「今度は愛妻家」
助演女優賞 安藤サクラ 「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」「トルソ」「SRサイタマノラッパー2~女子ラッパー☆傷だらけのライム」
助演男優賞 柄本明 「悪人」「桜田門外ノ変」「ヘヴンズ ストーリー」「雷桜」他
新人女優賞 桜庭ななみ 「最後の忠臣蔵」「書道ガールズ」
新人男優賞 生田斗真 「人間失格」「ハナミズキ」他
外国映画監督賞 ヤン・イクチュン 「息もできない」
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感想
私個人としては2010年の劇場での映画鑑賞本数は20本程度だったのですが、日本映画・外国映画のベストテンあわせて20本のうち、8本を鑑賞できました。割と鼻が利く感じがします。
ちなみに仕事で年末東京に行った時の空き時間に「白いリボン」と「海炭市叙景」のどちらを観に行くか迷って、結局「白いリボン」にしていたのでした。
そんな個人的なことは置いといて・・・
日本映画
作品・監督・脚本で「悪人」の三冠。圧勝という感じですが・・・個人的にはそれほどの映画とは思っていません。父親が犯人に会わず会いそうにもならないところがドラマ的にもったいないとか、音楽がうるさくて興ざめとか、映像が面白くないとか。、個人的な不満が多いです。とはいえ李相日監督はこれで「フラガール」に続き2度目のベストワン。勢いあります。新作が期待できる監督に急成長ですね。ちなみにベタすぎた「フラガール」よりは「悪人」の方に好感持てます。
「告白」は未見なのが悔やまれますが、映画化より前に原作は読んでいました。なんかバカバカしい物語で、だから映画も観るのを躊躇したのですが、考えてみれば中島監督ってバカバカしい映画が得意ですもんね。今年のアカデミー外国語映画賞日本代表ということで頑張ってほしいです。
「映画芸術ベストテン」専門だと思っていた瀬々監督が初のキネ旬ベスト選出ですね。4時間越えの長尺映画で体力要りそうですが観てみたいです。
10位の「ヌードの夜」は私の2010年度の日本映画ベストワンです。けっこう嬉しいです。
「おとうと」がテンから落ちるとは思いませんでした。
外国映画
映画好きたちの熱狂度合いが伝わってきた「息もできない」は上位には来るだろうと思ってましたが、1位とは凄いですね。韓国映画の一位は初めてだと思います。ポン・ジュノの傑作がいつもイーストウッドの名作に阻まれていたので。
そのイーストウッドは10回目のベストテン。「許されざる者」1位、「マディソン郡の橋」3位、「スペースカウボーイ」1位、「ミスティック・リバー」1位、「ミリオンダラー・ベイビー」1位、「父親たちの星条旗」1位、「硫黄島からの手紙」2位、「グラン・トリノ」1位、「チェンジリング」3位・・・という感じでテンに入れば必ず3位以上の神話は今回も護りました。とはいえ左記の作品群と比べると今回の「インビクタス」は正直言って見劣りすると思います。「第9地区」や「ハートロッカー」を差しおいて2位になるほどの映画なのでしょうか。多くの審査員の点数計算の結果だから順位に文句つけても仕方ないですけど。
「第9地区」の3位は順当として、「ハートロッカー」より「白いリボン」が上位になるところは、「やるなキネ旬」と思いました。アカデミー作品賞とベストワンって中々一致しませんね。ここ10年だと「ノー・カントリー」と「ミリオンダラー・ベイビー」くらい。
ジョニー・トウ先生の新作もランクインしていてそういうのが観れる東京が羨ましいです。
「スプリング・フィーバー」って何だっけ?・・・と調べてみたら、はいはい「天安門 恋人たち」のロウ・イエ監督のやつね。ノーベル平和賞とのリンクも感じられ中々タイムリーな選出の気もします。怖い国の中で体制にすり寄らずに表現者として活動を続ける作家はもちろん応援したいのですが、「天安門 恋人たち」もぶっちゃけあんまり面白くはなかったので(賞賛する批評家は多いですけど)それほど注目はしておりませんでした。
「アバター」が点から落ちたのが意外でした。
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ベストテン予想との答え合わせ
2010/1/7に記事にした予想との答え合わせです
[◯ ベストテン入り予想辺り、±数値 予想との順位誤差]
キネマ旬報ベストテン予想
日本映画
1 悪人 [◯、±0]
2 告白 [◯、±0]
3 十三人の刺客 [◯、-1]
4 キャタピラー [◯、-2]
5 川の底からこんにちは [◯、±0]
6 おとうと [×]
7 必死剣 鳥刺し [◯、±0]
8 最後の忠臣蔵 [×]
9 今度は愛妻家 [×]
10 ヌードの夜 愛は惜しみなく奪う [◯、±0]
外国映画
1 ハート・ロッカー [◯、-4]
2 息もできない [◯、+1]
3 第9地区 [◯、±0]
4 インビクタス [◯、+2]
5 アバター [×]
6 インセプション [◯、-4]
7 瞳の奥の秘密 [×]
8 フローズン・リバー [×]
9 (500)日のサマー [×]
10 抱擁のかけら [×]
やっぱ実際観てもいないのにネットの評判と3つ4つの映画賞の動向だけで予想が当たるほど簡単じゃないですね。
それでも12/20当たり、順位までドンピシャは6つあり、いちおうキネ旬ベストマニアの面目は保ったことにしておきます。
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ブロガーによる00年代(2000~2009)の映画ベストテン
↑この度、「ブロガーによる00年代(2000~2009)の映画ベストテン」を選出しました。映画好きブロガーを中心とした37名による選出になります。どうぞ00年代の名作・傑作・人気作・問題作の数々を振り返っていってください
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私はベスト20も予想したんですが、たぶんこれは大はずれになりそうです。
キネ旬2月号が待ち遠しいですね。
まあ個人的な意見としてですが、ベストテンなんてどんな結果になろうが必ず「え~!」が出るし(笑)、今回日本映画に限っては10作品どれも観てるので、そこで敢えて言わせてもらうと「ベストテンにふさわしくない」という出来の映画も特別無いんで、特にそこはこれで良いんじゃねえの、と思いました(笑)。
8位と10位が特にそうですが、ちょっとヒリヒリした映画の多いというが、血の気の多い並びで少し驚きです。5位以外、全部殴るか蹴るか殺すがあります(笑)。「アウトレイジ」も入れるべきだったかな(笑)。
ただ、どうしても一個だけ納得がいかない!「悪人」の脚本賞!
「悪人」が「その年のベストの脚本」とはどうしても思えないし、「その映画の中で、脚本がベストを尽くしてる映画」とか「その映画の中で脚本が光ってる映画」に渡してほしかった!いくらだってあるはず!だから投票の詳細を見て、またオカシイと思ったら文句言うつもりです。
なんかキネ旬の最近続いてる感のする、「ベストワンに脚本賞」に疑問。