7月の模型サークル例会に持ち込んだ、「とにかく重い」KTM満鐡あじあ號客車編成。パシナではまともに牽き出せなかったが、先輩のマウンテンの性能試験に駆り出されて大活躍(?)。
台車には特に手を加えてなかったが、色々と助言を頂き、何とかすることに。
改めて客車を見ると、6両基本セットと増結一等車では、生産時期の違いから仕様に違いがあった。
写真上が基本6両(初期ロット)、下が増結一等車(後期ロット)の台車。上はプレーン軸で、軸端は1mm径として抵抗低減が図られていたが、回転は滑らかではない。車軸は軸方向の遊びが殆ど無い。一方、下は両端軸がピヴォット軸受になっていて、中間軸は内側軸受で支持されて上下左右動可能になっている。
基本6両(初期ロット)の台車に、とりあえず中間軸の軸端を削って軸方向の遊びを与え、プレーン軸受にカーボン固体潤滑剤を添加 (軟らかい鉛筆の芯を削った粉を軸穴に詰めただけです)。指で回してみて滑らかに回る様にはなったが、改善効果を比較するため、諸氏が実施されている坂道転げ落ち試験をしてみた。
試験線:4%下り勾配(直線)+平坦800mm直線+平坦650R曲線。同じ台車を3回走らせてみて、ベスト値を記録。
①参考 KATO TR23:試験線を完走し、90度の曲線区間終端に到達。
②参考 比較対象 日光 TR73:曲線を約25度進んだ地点で停止。
③比較対象 KTMパシナ台車(初期)改良前:曲線を約60度進んだ地点で停止。
④本命 KTMパシナ台車(初期)改良後:曲線区間終端付近で停止。
⑤比較対象 KTMパシナ台車(後期):曲線を約60度進んだ地点で停止。
⑥参考 Walthers米国型3軸台車(Pivot):曲線を約70度進んだ地点で停止。
一応、改善効果は見られたが、やはりKATO TR23には及ばない。ピヴォット軸受も高精度で加工しないと効果が出ないので、プレーン軸受のままで、注油やグリス等を試してみる。KTMの後期ロット台車も大したことはない。情けない台車に勝っても意味は無いので、試験区間完走を目指す。
試験状況(日光TR73)。
つづく(のか?)