実物が届いたのでそのレビューを。
とりあえず私のようなカトキファンでバーチャロンファンなら迷わず買うべきものです。
もしかしたら後から設定資料集が単独で出るかもしれませんが。
(特典である『クロニクル』の亙氏の売れ行き状況を読むと、あまり期待できないかも)
私など、もはや公開されないのではないかと諦めていた、
『オラ・タン』以降の設定画が大量に載っている、これだけでも1万円の価値があると言えます。
(攻略本やムックを数冊買うことを考えたら、あまり金額的にも変わりません)
『OMG』
ジグラットのラフは初出?下にテムジンの頭がついてます。
ゲーム性まで踏み込んだフェイ・イェンのアクション稿にも注目です。
『オラ・タン』
既出のライデンのカラー画稿と、なぜ収録されていないテムジンのカラー画稿以外に、
フェイ・イェン、エンジェラン、ドルドレイのカラー画稿が!
これによってカラーリング(マーキング)にもカトキ氏が直接関わっていることが確定しました。
グリス・ボックの武装展開ラフがやたら恰好良くて困ります。
後のインタビューにある、バル・バロスが水上戦闘のイメージでデザインされたことがわかる
イメージ画も。
ポスターのラフも大きく掲載。
(クリンナップは、セガのCGデータにカトキ氏がレタッチするかたちで制作されています)
アジム&ゲランにもしっかりとラフが存在しました。
それも光沢感まで表現された描き込みで。
最終ステージ初期プランのラフなど、このままポスターになりそうな壮大なイメージ。
『フォース』
「ニュータイプ」に載っていたボックス系、アファームド系のクリンナップ稿は未収録。
その代わりバル・ミ・ランダのクリンナップ稿があります。
ラフ稿では、ボックス系の画稿にしびれました。
アイデルスターのラフ稿も、カタパルト内部とともに載ってます。
パッケージイラストも大きく掲載されているので、私のようなXBOXを持っていない人は、
ゲームソフトを売っても大丈夫です(^_^;)
カトキ氏のインタビューは再録がほとんどですが、中でも印象的なところは、
「色々なものを足し込んだ複雑なメカというのは、ある意味では楽なんですよ。シンプルでオーソドックスな物の方がよほど難しい。」
「いまだに20年前のデザインをリメイクしたり、継ぎ足し継ぎ足し今日までやって来てるという、ガンダムと取り巻く環境の内部疲労も痛感している。つまり「僕等のガンダムよ永遠に!」と思う部分と、「いい加減リセットボタンを押したらどう?」と思う気持ちとに、完全に分裂して引き裂かれているんですよ。僕は……(笑)。で、その大きな振幅とコンフリクトの中からデザインがボコッと出てくるんですよ。その振幅のあっちの端がOVAのガンダムであり、こっちの幅がまさにバーチャロンという訳です。」
「ミサイル系は考えてるのもあります。でも、レーザーとかはタッチしてませんね。」
「バーチャロンの仕事は日常に溶け込んでるんで」
や、『オラ・タン』でハイエンドCGを作った時に細部設定を描くのが大変だったという
コメントから、CGモデラー(元センチネル・ワークス)が勝手に作ったものではなく、
ちゃんとカトキデザインで細部まで起こされたことが分かります。