ジャーナリスト活動記録・佐々木奎一

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靖国神社に放火未遂の韓国人と二年前の放火事件

2013年10月18日 | Weblog

 平成二十五年九月二十七日、auのニュースサイト EZニュースフラッシュ増刊号
 
「朝刊ピックアップ」で記事 
 
「靖国神社に放火未遂の韓国人と二年前の放火事件」
 
を企画、取材、執筆しました。

 

 けさの産経新聞に「靖国不法侵入容疑の韓国人『火を付けるため』」という記事がある。これは今月22日に起きた以下の事件についての続報である。22日午後9時頃、靖国神社内の公衆トイレ付近に住所不詳の韓国人カン・ヨンミン容疑者(23)が隠れていたのを、見回り中の職員が発見し、事務所に連れていこうとした。すると同容疑者は逃げだし、リュックサックから引火性のあるトルエン入りのペットボトルを取り出して拝殿に投げつけようとした。ライターも所持していた。同容疑者は、同日午後5時頃に靖国神社に不法侵入してトイレ付近に隠れていた疑いがあり、建造物侵入容疑で現行犯逮捕された。(9月24日付朝日新聞朝刊より)

 そして、けさの記事によれば、同容疑者は「火を付けるために神社に来た」と供述しており、傘にライターで火を付けようとした、とも述べており、警視庁公安部は放火未遂容疑などでの立件も視野に入れているという。

 ちなみに、2年前にも靖国神社で放火事件が起きている。それは11年12月26日午前4時10分頃、靖国神社境内の神門から火が上がり、神社の警備員が発見して全焼を免れたが、門の扉が数十センチ程焦げてしまった事件。防犯カメラには、黒っぽい服装の男が神門に液体をまき、火を付ける姿が映っていた。

 その男は中国人の劉強(38)という男で、結局、韓国で捕まった。ソウルの日本大使館に火炎瓶4本を投げ付けて12年1月8日、逮捕され、韓国警察に対し、靖国神社への放火も供述したのだ。

 その後、この犯人は韓国で10か月服役。日本は、日韓犯罪人引き渡し条約に基づき、建造物等以外放火の容疑で身柄の引き渡しを求めた。しかし、劉容疑者は、放火の動機を、祖母がいわゆる従軍慰安婦で、日本政府の歴史認識や対応への怒りからだ、と供述していることを根拠に、劉容疑者は「政治犯」である、とソウル高裁は認定した。そして、同条約では政治犯は引き渡しを拒否できる、として、日本の要求を退け、政治犯として強制送還を求める中国に応じ、今年1月4日に帰国させた。

 読売新聞は1月6日付の社説で、「驚くべき判断だ。これでは、過去の歴史と絡めて、放火という重大な犯罪に“政治的大義”を認め、放免したに等しい。靖国神社には何をしても許されると言ったも同然ではないか。同種の犯罪を誘発しないかと危惧せざるを得ない」と記していたが、実際、その通りのことが今回起きた。法の下に裁かれることを願いたい。

 なお、一連の韓国、中国人による放火事件の背景には、靖国神社のA級戦犯合祀がある。そのことについて今年4月29日付のBS11「本格報道INsideOUT」で、前日本遺族会会長の古賀誠氏が、こう語っていた。古賀氏は、A級戦犯は分祀すべき、という考えの持ち主だが、日本の政治家の靖国参拝について、中国や韓国が批判するのは内政干渉だ、ちょっと黙っていてくれ、という趣旨のことを言い、今後どうすべきか、日本人自身が、過去の歴史も踏まえ、議論を通して考えていく必要がある、という意味の発言をしていた。

 毎年8月15日に繰り広げられる靖国神社での喧騒も、中国人、韓国人による放火という犯罪行為も、まずは他人事ではなく、我が事として捉えていく必要があるのではないか。(佐々木奎一)


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