さぁ、今こそ語ろう。K・H君伝説を。14

田舎なので、まだ24時間営業のコンビニとかが存在しておらず、町の商店街も19時か20時には灯が消えてしまう様な学生時代の頃。

人の迷惑等、一切考える事無く、自分の都合でのみ周囲を振り回して生きるオトコ、それがK・Hだった。

平日の夜22時過ぎ、明日もガッコだって時に、自宅に突然K・Hからの電話。当時は23時過ぎにはベッドに潜り込んでいた時代なので、充分過ぎる程遅い時間。そんな時間に電話を掛けて来るK・Hに充分腹を立てたが、その電話の内容を聞いて激怒した。

なんと、今からおいらの家に行ってもいいかとの確認の電話だった。就寝時間も迫っているし、何よりその常識外れの身勝手さに大いに呆れたので、即座に断り、お前には常識って物が無いのか、と散々非難、罵倒し一方的に電話を切った。

何か相談でもしたい事が有ったのかも知れないが、おいらは人生相談室は開いていないんだよ。大体一人で解決出来ない様なへヴィな問題を、友人でもない単なる同級生でしかないおいらに振るなって。聞かされる方に取っては、迷惑千万な事この上無い。

流石に、夜遅くに電話が掛かって来たのはこれ一回切りだった。最初に甘い顔をせずにピシャリと断ったのが良かったんだろう。

もしあの時、K・Hに変に同情して家に招き入れでもしていたら、その後、どんどん生来の図々しさと厚かましさを発揮して、夜遅くに電話して来たり、自宅に来たりするのが当たり前になっていたんだろうね。

只、この馬鹿がこの一件で学習したのは、夜遅くにおいらに電話して、自宅に行ってもいいかと尋ねてはいけないと言う事だけ。

その他の事に関しては、相も変わらずだったな。

いつの世にも、オツムのイカレた野郎ってのはいるモンだ。