今日は12歳で他界した先代犬スパイクの命日です。
あれから11年経ちますが、
今でもスパイクは 私たちの心の中に いつも居ます。
スパイクは マルオがナオピーと結婚する前に飼っていた犬。
ナオピーも暫くの間、スパイクと一緒に暮らしました。
初めてスパイクと会った時、「犬ってこんなに利口なんだ、、、」って、
ナオピーは本当に驚いたぐらい、
スパイクは よく躾けられた 賢い犬でした。
もちろん、パピーの頃は 色んなイタズラをして
さんざんマルオに叱られたそうですが、
ナオピーが会った頃のスパイクは もう大人で、
イタズラなど決してしない、無駄に興奮したりもしない、
まるで 全てを心得ているような感じの犬でした。
その頃のナオピーのスパイクの印象は
「まるで犬らしくない犬」だと思いましたよ。
というのは、まるで人の心を持ったような犬だったんです。
マルオの友人が遊びに来て、こっそりクッキーの欠片をあげても、、、
それを鼻先に差し出されても、マルオの方をじっと見て 許可が出るまで決して食べません。
そして「OK」と許可が出ると ほとんど感じられないぐらいソフトに優しくくわえます。
マルオがトイレに行った隙などに 友人がわざと またクッキーをあげて、
「ほら、マルオがいないうちに 早く食べちゃえよっ!」などと言って試しても、
スパイクは マルオの居ないところでは 決して食べない、迷いもしない。
本当に、「この犬は マルオに従う以外、欲ってものが無いのか??」って
ナオピーにとっては 完全支配されて 正直、ちょっぴり可哀そう、、、と思った事も。
でも、今なら それが 「本物の信頼関係」だと 理解できます。
そして、それはマルオにしても同じ事。
マルオは 決してスパイクを裏切らない 忠実な飼い主だったと思います。
きっと 寒い夜 毛布が一枚しか無ければ
マルオは それを きっとスパイクにかけてあげるでしょう。
灼熱で喉が渇いていても 残りわずかな水を スパイクに心ゆくまで飲ませるでしょう。
そして、マルオが自分を一番大切にしてくれるという事、スパイクは知っていたのでしょう。
スパイクは とてもプロテクティブな犬でもありました。
いつでも マルオや私の周りに危険がないか、、見守っていました。
事実、マルオは 2度、スパイクに命を助けられたそうです。
一度目は 凶暴な犬が マルオに襲いかかってきた時、
二度目は 怪しい男が こっそり後ろから忍び寄ってきた時、
スパイクは マルオのために牙をむいて 襲い掛かったのだそうです。
マルオが留守の時、 ナオピーも守られていましたよ。
マルオの友人(男)が マルオの留守中に訪ねて来て、
届け物を渡そうと ナオピーのそばに近寄ろうとした時、
なんと、スパイクは その友人のヒザに軽く歯をあてたんです!
それは 紛れもない「警告」のサイン。
私とその友人は ビックリして目を見合って、そして感心してしまったものです。
だって、スパイクはその友人の事を ずーっと前から知っているし、
私の事より 長く知っているのに、、、、
なのに、スパイクにとっては その時 私が「一番に守るべき人物」だったんでしょうね。
「それ以上、近寄るなっ!」と警告したのです。
まさに 忠実なボディーガードです。
時々、そんなスパイクも マルオに遊んでもらって
子供のようにはしゃいだリ 遊びをせがんだりする 可愛い一面を見せる時もありました。
本当にマルオとスパイクは 親子のようでもあり、ベストフレンドでもありました。
間に誰も入り込めない 深い深い絆があり、
そこには ナオピーでも 入り込む余地は ありませんでした。
ある時、
マルオとナオピーは 車で一時間ほど離れた知人の家のBBQパーティーに招かれていました。
それは、知人が私たちのために開いてくれたパーティーでした。
その朝、スパイクは具合こそ悪くなかったのですが、なんとなく元気がなく、
一緒に連れて行くわけにも行かず、スパイクは家で静かに留守番させるつもりでした。
なんとなく出掛ける事に気乗りがしないマルオでしたが、
わざわざ私たちのために準備しているBBQ、断るのは悪いと、しぶしぶ出掛け、、、、
行く道々、なにかソワソワ、イライラした様子のマルオ、心ここに在らず、、、
もう30分も車で来たところで、、、急に「引き返したい」と言い出しました。
私は正直びっくりして呆気にとられてしまい、「まじで!?」と聞きました。
だってスパイクは元気が無かったかも知れないけど、病気じゃないんでしょう??
すると、マルオは「何かイヤな予感がする、、、戻らないといけない予感がする」と。
そして、なんか ちょっと目まで赤くしてるのです。
「よし、わかった。家に帰ろう!」と私も合意し、Uターンして家に帰りました。
そして、その日は スパイクと一緒に皆で静かに過ごしました。
もちろん 知人には 急きょ 申し訳ないがと断りの電話を入れた際、理由を聞かれ、
「ごめんなさい、 どうしてもスパイクの事が心配なので、、、」と正直に言いました。
知人は「分かったよ、また今度にしよう」と言ってくれましたが、
内心 「へっ!? 犬が理由で!?」って ビックリしたかも知れません、、、。
その日のスパイクは 何ともありませんでしたが、
確かに その頃から だんだんと元気がなくなり
晩年は 癌と戦うスパイクの一生でした。
皆、犬好きの人なら 一生に一度「運命の犬」に出会うと思います。
それは、歴代 飼ってきた犬に 優劣を付けることでも 順位を付ける事でもなく、
「運命の犬」というのは 出会うべくして出会った 双子の魂のようじゃないでしょうか。
お互いの気持ちが 目を見れば伝わる、心が一体になる、以心伝心、
欠けていた自分の一部を やっと見つけたような、そんな特別な出会いです。
それは、自分がこれだ!と一頭 決めるのじゃなく、
相手の犬も 自分を見つけてくれたから 出会えるんじゃないですかね。
マルオにとって スパイクが
ナオピーにとっては スピナーが 「運命の犬」です。
マルオに頼まれている事、、、、、
それは、マルオが亡くなった時 スパイクの遺灰の入った小さな木製の壺を
マルオの棺の中に一緒に入れて 一緒に燃やして欲しい、、、という事。
そして、MIXされた遺灰を マルオのお父さんの遺灰を撒いた場所へ撒く事。
ナオピーも同じ事をお願いしたい。
ナオピーも スピナーと一緒に灰になったら、
たくさん 楽しいお散歩の思い出がある場所へ 撒いてもらいたい。
きっと 「運命の犬」とは
何度 生まれ変わっても また きっと出会えるのだと
そう決まっているのだと 思います。
スパイクの命日、
そんな事を思いながら 偲びました。
日本ブログ村