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荒野への憧れがあったあの頃

2019-09-14 11:31:50 | 「青春18きっぷ」花の旅 北海道

 

 跨線橋を渡り、隣のホームに待つ秋田行きの電車に乗り換えました。

 

 秋田行き普通電車は酒田駅を16時30分に発車しました。

 


 

 電車は2両編成のワンマンカーで、運転席の横に運賃表示板が設けられています。

 

 無人駅から乗る客は、車両後方ドアに設置された整理券発券機から番号札を取ります。

 

 乗車する駅ごとに札番号が変わり、下車駅に着くと、運賃表示板に示された整理券番号で運賃を確認して、運転席横の運賃箱に運賃と整理券を入れて下車します。

 

 都会では見られないシステムですが、青春18きっぷの旅客は、該当する路線であれば乗り降り自由なので、18きっぷを運転手に示すだけで下車することができます。 

 

 

 筆者は鳥海山が見たくて、進行方向右側の席に座りましたが、山は厚い雲に覆われていました。

 

 

 吹浦駅を過ぎた辺りで、電車は再び海岸線に出ました。

 

 夕暮れが迫りきて、いつの間にか車内に灯が灯されていました。

 


 

 日本海がいぶし銀に染まり、白いさざ波が磯を洗います。

 


 

 電車は駅に着くたびに丁寧な停車と発車を繰り返しました。

 

 小高い場所の女鹿駅から、密集する集落が眼下に見えていました。

 

 

 雪降る季節ともなれば、海も空も家も、全てが鈍色の光に包まれるはずです。

 

 私は半袖カッターシャツ姿で、晩夏を走る電車の窓から外を眺め、冬の景色を想像しました。

 

 若い頃は、激しく厳しい、清冽な雪の荒野に憧れたことを思い出しました。

 

 綺麗なものが見たいだけで、厳冬の山に登ったあの頃を思い出していました。

 

 

 女鹿駅を過ぎた辺り、山形県と秋田県の県境で、沖に小さな島影を見出しました。

 

 飛島です。

 


 

 私が最初に飛島を知ったのは、全国のニッコウキスゲの群落地を調べる作業中でした。

 

 そしてそれ以来、一度は訪ねてみたいと思ってはいるのですが・・・

 

 与えられた人生の時間と体力が減りつつありますので、早くいかなければなりません。

 

 そして今回、ネット検索で面白いページを見つけました。

 

 山形県の飛島にゲストハウスをつくる。

 

 応援したくなります。

 

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