大沼公園駅で9時9分発の長万部行き普通列車に乗車しました。
この列車に函館から乗る予定だったのですが、大沼公園で乗車した訳は、以前に記した通りです。
列車は駒ケ岳の裾を廻り込むように走り続け、やがて森駅に停車しました。
森での停車時間は32分です。
改札を出て、街を見学することにしました。
駅のホームから海を眺めると、噴火湾と青い空の狭間に、客観から恋慕への変化を思わせる、クラデーションの雲がたなびきます。
そんな心象風景に心染めて、改札口を出たときに見たのは、不確実な現実世界そのままのシュールな光景でした。
森駅の佇まいに、昨日旅してきた日本海側の街と明らかに異なる個性を感じましたが、そう感じること自体、私が異邦人としての旅人になりきっていた証なのかもしれません。
街の様子も、昨日歩いてきた村上市街の景色と180度異なります。
昼夜を分かたず、人声が絶えない、私が暮らす喧噪の街とも。
気動車は噴火湾に沿って北上し、駒ケ岳から少しずつ遠ざかってゆきました。
そして気動車は、終着駅の長万部に11時18分に到着しました。
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