こんばんわ。木蓮です。
今日は埴谷雄高さんの「死霊」のお話です。
お仕事から帰ってきて、食事とお風呂を済ませると、
12時回っていたりして、もう寝るしかないかなぁと思っていると、
本棚から不気味に飛び出している、「死霊」の文庫本が目に付きます。
学生の頃に最初、ハードカバーで買ったものがあったのですが、
会社を辞めていく後輩に第1巻をあげてしまったので、
2巻、3巻しか残っておらず、
後から買った文庫本で今は最初から読み返したりしています。
(あの子、あの本読んでるかなぁ~?またやっかいなものを私はあげてしまったな・・・)
この小説については、ご存知の方だけが読まれるかと
思っていますので、物語の途中の説明は省きます。
栞が挟んであったのは、最終の9章でした。
死霊の登場人物が一同に揃った、津田安寿子さんの誕生会での場面。
一般人を代表した安寿子さんから発せられた、印象的だった言葉。
―――いま私が分かったのは、三輪家の人びとは、最初から最後までずーと
「男」そのものに他ならないという恐ろしい事柄です。
―――(許婚者の三輪与志に向かって)男と女は、「自然の刑罰」なのでしょうか…?
(三輪与志が低い声で答える)
―――いや、男と女、が、そうなのではありません。
この「男と女」、「自然の刑罰」という語句を読んだときに、
生唾を飲みそうな気分でした。
だって、私達はずっとこのことに拘って生きているのですから。
話は変りますが、私が死霊の中で一番好きな章は、第2章の「死の理論」です。
この章では、一足す一は二であるという明白な思考を持った、
安寿子さんの父親・津田康造と、社会主義革命者、三輪家の嫡子である首猛夫との
明と暗、晴れと曇りのような思想の対立の構図があって、
とても分かりやすいお話に感じるからです。
実は、「死霊」のことを他人に話しても、誰もまともにお話できたことがないのです。
ものすごく考えれた小説だと思いますし、
文学的な叙情風景以外の、もっと大事なことを伝えようとしているのが分かります。
でも、実際、わたしはこの小説をいくら読んでも、
作者が意図しているもの、伝えたいものをちゃんとキャッチできていない気がします。
自分の考えをまとめるつもりでも、少しずつ「死霊」については
書いていきたいと思います。
今日は埴谷雄高さんの「死霊」のお話です。
お仕事から帰ってきて、食事とお風呂を済ませると、
12時回っていたりして、もう寝るしかないかなぁと思っていると、
本棚から不気味に飛び出している、「死霊」の文庫本が目に付きます。
学生の頃に最初、ハードカバーで買ったものがあったのですが、
会社を辞めていく後輩に第1巻をあげてしまったので、
2巻、3巻しか残っておらず、
後から買った文庫本で今は最初から読み返したりしています。
(あの子、あの本読んでるかなぁ~?またやっかいなものを私はあげてしまったな・・・)
この小説については、ご存知の方だけが読まれるかと
思っていますので、物語の途中の説明は省きます。
栞が挟んであったのは、最終の9章でした。
死霊の登場人物が一同に揃った、津田安寿子さんの誕生会での場面。
一般人を代表した安寿子さんから発せられた、印象的だった言葉。
―――いま私が分かったのは、三輪家の人びとは、最初から最後までずーと
「男」そのものに他ならないという恐ろしい事柄です。
―――(許婚者の三輪与志に向かって)男と女は、「自然の刑罰」なのでしょうか…?
(三輪与志が低い声で答える)
―――いや、男と女、が、そうなのではありません。
この「男と女」、「自然の刑罰」という語句を読んだときに、
生唾を飲みそうな気分でした。
だって、私達はずっとこのことに拘って生きているのですから。
話は変りますが、私が死霊の中で一番好きな章は、第2章の「死の理論」です。
この章では、一足す一は二であるという明白な思考を持った、
安寿子さんの父親・津田康造と、社会主義革命者、三輪家の嫡子である首猛夫との
明と暗、晴れと曇りのような思想の対立の構図があって、
とても分かりやすいお話に感じるからです。
実は、「死霊」のことを他人に話しても、誰もまともにお話できたことがないのです。
ものすごく考えれた小説だと思いますし、
文学的な叙情風景以外の、もっと大事なことを伝えようとしているのが分かります。
でも、実際、わたしはこの小説をいくら読んでも、
作者が意図しているもの、伝えたいものをちゃんとキャッチできていない気がします。
自分の考えをまとめるつもりでも、少しずつ「死霊」については
書いていきたいと思います。
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