木蓮の「7つの言葉」を探す日記

小説、PSO&PSU、アニメ(ぼく地球/エスカフローネ)、UVERworld、IT関連を木蓮の日記形式で書いています。

ティファニーで朝食を。

2013-07-03 23:51:49 | 本関係
こんばんは。木蓮です。

表題タイトルの小説。トルーマン・カポーティの「ティファニーで朝食を」。
この歳まで読んでいなかったなんて、なんて損してたんだって思うほど、
圧倒的なほど洗練された小説だと感じる。

新潮文庫、村上春樹・訳を読んでいる。
村上春樹がすごいのか、カポーティがすごいのか、分からない。
見開き2ページから、読む人を魔法にかけてしまうような、
優しくリズミカルな調子の文体で、どこか懐かしく、とびきり自由の時間であふれた、
1か月の当てもない旅行のような、
学生の時に長期休暇のど真ん中あたり、その日の予定がぽっかり空いた昼2時半頃の止まってしまった時間のような、
幻惑的な雰囲気を持った小説。

ストーリーと言っても、まだ数ページしか読んでないけど、
それを読まなくても大丈夫というサインが出ている。
二人の男が、いまはいなくなってしまった、魅力的な一人の女の話をしている。
彼女を追って、ストーリーは展開していくけど、一つ一つの文章が、凝縮された貴金属の輝きを
持っていて、その文章が映し出す、ひとつひとつの情景に耽ってしまって、はたと読むのを止めてしまう。

こんな小説初めてだよ。