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はてしなき現代住居 1989年以降

2024-05-19 19:02:01 | スタッフ Blog


2024年5月18日発刊の書籍「はてしなき現代住居 1989年以降」
本書では住宅をめぐる30年の苦闘の末に、新たな住まいの思想を見出すことを試みる。誰しもの生活に不可欠な「住む」という営みについて、多角的に考えるヒントに満ちた一冊。(発行所 ㈱フィルムアートの紹介より)

まずは、何といっても井山武司氏設計の「井上邸」
渡辺菊眞氏が【パッシブハウスの先駆者による理想の標準住宅】として執筆しています。


そして、渡辺菊眞氏設計の「宙地の間」
森田和弥氏が【空と大地をつなぐ日時計】というタイトルで執筆しています。


井山武司氏は、平成初期に、東京から故郷の山形県酒田市に太陽建築研究所を構え、人は田園に帰るべきだと主張しました。その後は東北地方にすべての作品がありますが、最後に設計したのが、高知にある、この「井上邸」です。井山氏は、室内の温度と湿度を一定にすることを得意としていました。(本人がそう言っていました。)そして、それを実現するためにはPassiveSolarでの設計が不可欠であり、エネルギーセーヴに繋がり、それが自然と共生する建物になると常々おっしゃっていました。晩年はPassiveSolar建築の普及を目指し、標準型S・M・Lを計画し「井上邸」はMにあたります。それらのことがこの本にしっかり書かれています。

渡辺菊眞さんの「宙地の間」
やはり目を引くのは日時計です。太陽の運行を生活の中で感じ取ることができます。私は、この日時計のある建物を保育園で実現させたいと思っております。どなたか関心がある方、いらっしゃいませんか-?それはさておき、この住居には【陽の間】と【影の間】があり、2階には中央の日時計を挟んで朝日で目覚める【朝の間】と夕日が差し込む【夕の間】があります。

どちらもPassiveSolar建築でありますが、個性とはこういうことをいうのでしょうか?

渡辺菊眞氏が執筆したものは、「井上邸」以外に、沢田嘉農氏の「沢田マンション」と魚谷繁礼氏の「頭町の住宅」です。この本の編著は布野修司氏で、渡辺菊眞さんと高橋俊也さんの恩師だそうです。最初に気になるところを読んでみましたが、なかなか面白く学ぶことが多い。読み応えがありそうなこの本、これからしっかり読みます。Amazonなどでも扱っているので、関心のある方は注文して、是非手に取って読んでみてください。
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