副田本道の「平和維新」

私の夢:「平和維新」を世界の共通語にすること。

いま、世界中で、中国に戦争で勝つ国はない

2010-10-09 07:30:24 | Weblog
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日本では、ノーベル化学賞の受賞で沸き立っていますが、
お隣中国では、ノーベル平和賞を巡って争いが起こっています。

まさか「監獄にいる囚人」にノーベル平和賞が来るなんて、
と、びっくりして怒っているのではないのです。

中国政府は、「ノーベル平和賞をやるな」と、ノルウェイ政府に警告。
やったら断絶もするぞ!

断絶覚悟で、ノーベル平和賞を授与。

ヨーロッパの貴族が、
俺たちのビジネスの邪魔をするな、との警告。

1.はい、そうですか。 と言って日本のように、ひっこむか。
2.イランの制空権に中国の軍用機を飛ばせるように、世界中の制空権地域で、自由に
  飛び回るか。
3.アメリカ国債の投売りに走るか。

あるHPでは、中国人の10億人が、余剰人口とか。

私は思う。
いま、世界中で、中国に戦争で勝つ国はない。

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件名 : 宮崎正弘の国際ニュース・早読(ノーベル平和賞はミステリー)
日時 : 2010年10月9日 6:32

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 「宮崎正弘の国際ニュース・早読み」 
      平成22年(2010)10月9日(土曜日)
        通巻3094号 <臨時増刊>
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<ノーベル平和賞はミステリー>

 劉暁波のノーベル平和賞受賞は中国をどのていど変えるだろうか?
  北京は目前の五全中会を如何に乗り切り、国際社会に復帰できるか?
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 高慢ちき、傲岸不遜の鼻がへし折られた。中国共産党は青ざめ、不快感を表明した。胡錦濤は治安担当の李長春に対して「中国国内メディアは、このニュースを配信しないように」と指示した。外交部、安全部、中央宣伝部が対応し、CNN、NHKなどのニュース画面がまっ黒になった。

しかし町ではインターネットで電話により民衆は晴れ晴れとして祝意を示した。都市部の若者は中国人のノーベル平和賞受賞を知ったが、農村部では「劉暁波って誰?」という反応。
あれほど欲しかった、中国の自慢と矜恃になるはずだったノーベル賞。それを劉の受賞は「ノーベル賞を冒涜する」ことになるんだとさ。
ともかく天と地のアンバランス!

中国は早速、駐北京ノルウェイ大使を呼び出し、抗議した。「犯罪者にノーベル賞を与えるとはノーベル精神に反する」というわけだ。
 中国は当面、「ノーベル平和賞なんぞ権威もなく、これは西側の陰謀」と言いふらし、時間を稼ぐ作戦にでるだろう。

 2010年10月8日、ノルウェイのノーベル平和賞選考委員会は、中国の遼寧省錦州の獄中にある民主活動家の劉暁波の受賞を発表した。世界のメディアが大きく伝え、日本の産経新聞等は号外をだした。

劉暁波は「08年憲章」の起草者として知られ、中国共産党の独裁政治をするどく批判してきた。このため中国は「国家政権転覆扇動罪」なる奇妙な法を適用して劉暁波を拘束し懲役十一年。

 ウォールストリートジャーナルは、すぐに北京の劉夫人を電話でインタビューした。「月に一度面会が許され、九月七日にも錦州の収容所であった。夫は元気で一日二回の体操をしていると言っていた」と彼女は健気に答えた。


▲ノーベル平和賞選考委員会は、なぜ劉暁波を受賞者とせざるを得なかったのか。

 中国からの圧力、中国との決定的不仲になることは明らかだった。
 ノーベル研究所のルンデスタッド所長は「中国の溥宝外務次官が『もし劉が受賞となれば中国とノルウェイの関係に悪影響が出る』と」、恐喝的言辞をはいて圧力をかけてきたことを認めた上で「中国が警告してきたことは以前にもあったが、委員会の選考にはなんらの影響がない」と言明してきた(NewsWeek、10年10月13日号)

しかしノルウェイとしてみれば、中国が激怒して関係が悪化するよりも、欧米を中心に劉暁波へ受賞をという運動が巨大な津波のように拡大しており、もし、劉が受賞を逃すとなると逆に「中国全体主義に屈したノルウェイ」という評価となって国際評判が下落する。そのほうのリスクがより高い。

最初は小さな運動だった。
在米の亡命中国人らが、かつて魏京生にノーベル賞を!と言って運動を開始し、ついで方励之に、AIDS騒ぎの時は勇気をもって告発した高耀潔女医(現在は米国に亡命)にと。08年には民主活動家の胡佳に、09年には「ウィグルの母」ラビア・カディール女史にと騒いではみたが、ノルウェイの反応は冷たく、09年には核軍縮を唱えただけのオバマ大統領が受賞という番狂わせが続いた。

七月にチェコの元大統領バーツラフ・ハベルらが動き出した。ハベルはチェコの民主化の源泉「77憲章」との類似を劉暁波に見たのだ。

自由、民権、人権の重大さを訴えるために中国の民主化を希望する欧米の知識人が、この列に参加した。欧米にいる中国の自由民権派を勇気づけた。かれらは大挙して署名運動をはじめ、ノルウェイにも支持団体が乗り込んだ。



▲肝心の民主団体が分裂していた

日本の尖閣諸島領海への強引な割り込みも、じつは欧米で大きな記事となり、大半が日本に同調的であるばかりか、中国の横暴を批判する記事が強くなった。とくにアジア諸国が、中国の専横、その軍国主義的傾向を嫌悪しはじめた趨勢の変化も、ノルウェイの判断に潜在的なインパクトを与えたフシがある。

こうなると劉暁波が受賞する動きは決定的と言って良かった。ノルウェイとしては劉いがいに与える場合、中国の激怒を招こうが中国以外の国々から評判を落とされるデメリットのほうが大きい。

ところが他方、法輪功など「ハードライナーの亡命団体」は劉暁波の受賞に強く反対してきた(NYタイムズ、10月8日)。「かれは言葉で独裁政権を批判したが実践面では何をしたというのか」と。

欧米の中国人亡命組織、反中国政府団体、民主化グループは、1980年代より分裂状態が深刻である。
十数団体が別個の活動を展開しているものの団結力を欠く。いまや先輩格の「中国之春」を誰もが無視し、ウアルカイシの盛名も欧米では一時的であり、女性リーダーだった柴玲の名前は久しく聞かれなくなった。

王丹はハーバード大学特別講師から台湾の政治大学教授へ移籍し、いまは台湾の清華大学教授をしている。
かれは素直に受賞を祝した。

李録はコロンビア大学留学中に全米大富豪のウォーレン・バフェットを知り、いまでは米国有数のファンド・マネジャー。李はいまも天安門事件指導者としてリストに残るが、アメリカ市民権を取得し、2010年九月にはバフェットともに中国に凱旋し富裕層を集めて投資セミナーを開催した(『週刊新潮』、10年10月14日号)。

天安門事件直後の西側の積極的支援も数年で雲散霧消し、『中国民主党』の王丙章が中国に潜入して逮捕拘束され、無期懲役をうけても釈放運動は米奥で盛り上がらなかった。
分裂は世のならい、組織運動の宿命とはいえ、今回の劉の受賞を喜んでいない団体も数多いのは意外であろう。


▲オバマ大統領も欧米政治家も公式に祝賀、「早期釈放」を中国の要求

オバマ米大統領はただちに祝意を表明した上で、劉暁波の早期釈放を要求した。欧米政治家の多くがこれに呼応した。台湾でも馬英九総統が祝賀の辞をのべ、野党党首は即時釈放を要求するとした。

ところが日本は?
自由と民主主義を謳うはずの日本の首相は「そういうことだ」と意味不明の言葉を吐いて、即時無条件釈放を求めていない(9日午前6時現在)。

ちなみにノーベル文学賞はバリガス・リョサ(ペルー元大統領)ときまって本命視されたムラカミハルキは受賞を逃した。
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(編集部より)宮崎正弘のホームページ、更新しました。
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